( 李牧さんと王翦さん 作画引用元 原泰久先生 作 キングダム話)
王翦軍の各戦線が拮抗する中、田里弥の部隊のみが一万強の部隊員を保有しつつ、亜光、倉央の相対する敵、ジ・アガ、楽彰、カン・サロの背後や側面を急襲できる可能性がある事は、王翦軍にとって、大きな強みになっています。
この点、どの敵から屠っていくのか?
先ずは、ジ・アガに標的を定めた田里弥。
確かに、どの程度、ジ・アガが強いと言っても、糸凌を相手にしつつ、側面あるいは後方から、田里弥のネームド三将に挟撃を喰らったら、キツイと思います。
開戦の初めに、亜光が楽彰とフーオン、さらにフテイまでを相手にせねばならんかったような状況を、今度はジ・アガが喰らうワケですね。
しかし、その反面で、未だに亜光がキツイ状況であるのは間違いありません。
王翦軍本隊から2万の補充を受けつつも、損耗が進み、敵の武将としてカン・サロおよび、楽彰とフーオンの三将を相手にせねばならず…、
しかも、頼りの亜光兵が全然戻ってこない状況が重なる中での行動ですから、田里弥もジ・アガ討ちに、時間をかける訳にはイカンでしょう。
一応、玉鳳軍2万が、亜光軍後方に。遊撃に控えては居るため、この点を考慮して、先に倉央軍の優性を、より決定的にしてからの、カン・サロ・楽彰狙いであると考えられます。
うんうん??
別に戦況的には、田里弥の動きは、非常に期待できるんですよ。。
配置や、戦況的には。。
しかし―、
何でしょう? この胸騒ぎは?
ある意味、お約束への期待と不安といいますか。。
毎回毎回、キングダムで急造武将が出てきたら…、
どんな優位な状況であっても、大概死にますよね??
いや?逆にそうだったとしたら、山秀、申赫楽、蛇輪公の三人は、亜光や糸凌が死なない為の人身御供と捉える事も可能なのではないか??
死ぬ際に、ジ・アガや楽彰ぐらいは道連れにしてくれるものなのか??
とりあえず、負けが確定している番吾戦ですが、李牧の目的は単に秦軍を撃退することなのではなく、誘い込んだ王翦の首を取ることが勝利条件のようなので…、
この三人(山秀、申赫楽、蛇輪公)が、戦場を荒らして泥試合にしてくれたら、李牧の戦争目的も有耶無耶になって、ある意味、“秦軍の負け・趙軍の勝利“とは呼べない、実質ドローゲームに持ち込めるかもしれません。(※モブ兵【注※ほとんど東北軍の皆さん。】だけは死にまくるでしょうが。)
ではでは、今回もキングダム予想を進めて参りたいと思います。
キングダムネタバレ-両軍の勝利条件
さて、直近の予想を進めて行く前に、今一度、今回のバトルである、番吾戦の両軍の勝利条件について、再確認をしておく必要があります。
救済を挟むので、ちょうど整理するのにいいタイミングかもしれません。
先ずは、秦軍の勝利条件についてですが…、
コレは明白ですよね。
番吾城の陥落及び占領。
その戦争目的は、宜安戦からの発案と同じで、邯鄲から見た北端都市を秦軍の領土としてしまい、最終、邯鄲の陥落後、王族が何処にも亡命出来なくするというものです。
まあ、標的が宜安城から番吾城に変わってしまった、理由は作中で明確にされている訳ではありませんが…、
強いて理由を上げるとしたら、後方の狼孟を占領して、最前線の番吾城まで獲得したら、目と鼻の先の宜安城も領土として射程圏になるから、邯鄲陥落後の王族逃走経路を遮断できると考えたからかもしれません。
この点、何度も、書きますが…、
もっと他に、巨大都市である邯鄲を、物資・人流の面から、経済的に封鎖するとか、それこそ、鄴攻めてで実施された兵糧戦をもっと巨大な規模で施策するとかなら分かるんですが、、、。
別に、『邯鄲から王族が逃げる~~。』とか、そんな“捕らぬ狸の皮算用”戦略で、桓騎はじめこれだけの犠牲を払う秦軍本営の戦略って、どうなんでしょう。
無尽蔵に兵を算出できる超大国趙なのですから、別に、こんな弱小国家設定の秦が毎回毎回、精いっぱいの大軍を送り込むでなしに…、
呂不韋を失脚させて、捲き上げたであろう、巨額の資金を使って、趙の食料買い上げまくって、物価インフレで趙を国内疲弊させるとか出来ただろうにと思う。
そんでから、別段、中央集権国家でもない趙の事ですから、散々、国内疲弊させた後は、各地方の領主にささやきかけて、調略しまくれば、最小限の投入戦力で趙北部戦線などどうにでもなったのではないかと考察します。
すいません、話を戻します。
何はともあれ、秦の戦争目的は番吾城の占領なのですが、この点、秦の勝利条件は明白で、番吾城を占領できずに撤退したら、敗戦という事になります。
長々と書いてきましたが、秦の勝敗条件は明白ですよね。
で—、
問題になってくるのが、超軍、、とりわけ李牧としての勝利条件設定です。
コレ、もっと端的に言えば、李牧的には、番吾戦の勝利条件が、“秦軍から番吾を守るだけで勝利と言えるのか?”という点です。
最初から、李牧の目的がそうなら、別に、秦軍撃退だけが勝利条件でいいんですが、こと宜安戦の開戦経緯からしてみても同様に、番吾戦の戦闘目的は、決してそうでありません。
秦軍を撃退させるのは当然として、彼ら敵軍を北方に誘い込んで、秦軍に再起不能レベルの損害を与える目的だったハズです。
なので―、
端的に言ってしまえば、李牧の勝利条件は下記の様に整理されることになります。
①敵大将、王翦・楊端和を討ち取る。(※歴史上まだ死なないので、代わりに亜光・バジオウクラスの打ち取りが必須。)
②秦軍が再度、部隊を編成できなくなるほど、大量の兵士を損耗させる。
この、どちらか?あるいは両方が達成される前に、王翦や楊端和が番吾を引き上げてしまえば、李牧も何のための戦いだったか分からなくなるわけです。
この点、本来であれば、『勝てない戦は決してしない』の王翦が総大将なのですから…、
昌平君が上記のように、捕らぬ狸の皮算用で、趙北部攻めを命じて来ても、戦争の自由の権限を持っている王翦は、『儂は勝てぬ戦には興味が無い。』といって、拒否るなり、ノラリクラリと盛大な陽動作戦だけを展開して、番吾から早期に撤収したら、飛信隊に狼孟を陥落させた上に、李牧相手に最大限の徒労を敷いた名将となったかもしれません。
そうなると、結果、李牧も、あれだけ宜安戦に貢献してくれた狼孟を見捨てただけでなく、廣く北部民の信頼を喪失して、いた可能性も高いでしょう。
しかし―、
それだと漫画の話が成立しないので、王翦的には、秦軍の有力武将が打ち取れてるか、作戦中止規模まで、兵が損耗するかするまで、神(作者)様に戦闘を強いられることになります。
そう、李牧を勝たせるにしても、王翦に作戦失敗させるにしても、この番吾攻め描くのがとても難しいと思うんですよ。
何よりも、歴史上、無配とされている王翦に、ある意味、“負けとも言えない負け“を演じさせてなくてはならないのですから。。
キングダムネタバレ-人身御供で王翦軍を救う三人
キングダムがいくら創作物語と言っても…、
流石に、王翦と楊端和が戦の中止判断さえ出来ずに、李牧に一方的にボコられて、後の祭りになって、泣く泣く撤収するなんて事にはならんと思うんですよ。
最低限、途中で両軍の何れかに“大きな損害”が発生したとしても…、
それが、撤退もままならないレベル損害にまで発展する前に、番吾攻めを中止するのが、王翦と楊端和の仕事になるハズだからです。
この点、この二人には、歴史上、死ぬと役割が決まっていた桓騎とは、明らかに大きく役割が異なっているので、むしろ見どころとして期待したいのは、“負け戦でもキチンと冷静な判断が出来る名将”だと云えます。
では…?
その王翦と楊端和、、特に実質的に番吾戦を計画している王翦が、、どのタイミングで勝ち筋が消えたと判断するかが問題になってきます。
当然、これまで書いてきたように、亜光や倉央、或いは田里弥クラスの中核将軍をロストしたら、実質、各軍の維持がままならないので、全軍撤退へと判断する可能性は高いでしょう。
しかも、彼らのような上位武将の統率が無くなれば、撤退時に李牧軍からも大いに追撃を受けて、甚大な損耗が兵力にまで派生する事も間違い無いでしょう。
しかし―、
ここで来て、この山秀、申赫楽、蛇輪公の田里弥三将が登場することで…、、秦軍と趙軍に、両者共にソコソコの見せ場を与えつつ、同時に、司馬尚や王翦の評価を大きく下げずに戦闘撤収に持ち込むきっかけが生まれるのはないかと予想します。
主人公一時退場を仕掛けて、李信と一緒に、砦に引きこもり戦線離脱を決め込む事にした李牧と―、
特に、初参戦期待の高い司馬尚の評価を下げずに済ますのは、当然に重要なのですが…、
同時に、ソコソコのトコロで王翦に撤退の判断をさせる事も同じくらい重要だからです。
端的に予想すると―。
①糸凌がややピンチ。
↓
②山秀、申赫楽、蛇輪公がジ・アガにジェットストリームアタックを仕掛ける。
↓
③倉央戦線で、田里弥が三人と共にジ・アガを討ち取る。(※若しくはジ・アガ重症で戦線離脱。)しばらくの間、倉央軍が無双するも…、
↓
④司馬尚が戦場に到達。
↓
⑤カン・サロを狙う山秀、申赫楽、蛇輪公が標的変更、司馬尚にジェットストリームアタックを仕掛けるも、全員、三将全員死亡。
↓
⑥青歌軍全軍の反転攻勢で、一気に倉央・亜光の両戦線で損害拡大
↓
⑥何もせん王翦『危ういな…、玉鳳軍と飛信隊は何をしている?』
側近『ハッ!飛信隊 李信将軍は、依然、李牧を追って所在不明。玉鳳 王賁将軍は、代わりに飛信隊を率いて袁環軍と経戦してます。』
↓
⑦中央軍と右翼軍の決め手を喪失した王翦が撤退を迫られる!!
そして、現状―。
王翦が撤退を望んでも、亜光兵と李信は戻ってこないわ、楊端和軍は優勢で、全軍の行動統一性が取れない可能性が非常に高いです。
負け戦であったとしても、この状況で王翦が、損害を最小限に止めるだけの手腕を発揮出来、李牧が想定した規模の損害に至らなければ、それはヤハリ非凡だと言えます。
勿論…、
王翦がフリーズを起こしてしまわないというのが、大前提ではありますが。。
― キングダムネタバレそれ最新781話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。