( 政 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第648話 )
呂不韋が旅に出た先はどうなるんだろう??
趙に流れついたトキに、内政センスゼロの李牧と嘉太子のコンビを見兼ねた呂不韋が…、遊び半分でもいいからマネージャーとして力を貸してくれたらサイコーじゃねえかなどと妄想にふけってしまいました。
『はっは、どうやら儂が相国をやっておる間に秦を強くし過ぎたようじゃからの~。』などと言っても別に不遜には聞こえません。
もちろん前回のキングダム648話で、呂不韋の幕引きは完璧であったと私は受け止めているので、この先にこういった茶化しは本編では起こりえないでしょう。
そして李牧陣営は李牧陣営で、一度はグダグダになりながらも、仕切り直しに機運を上げ始めたので、しばらくそっとしておいてやるのが神(作者)としても賢明かもしれません。
今にして思うと、李牧が嘉太を法紹という城に送り届けたあと、太子を城に置き去りにして完全に別行動をとったのはいい判断だったように思います。
この先の李牧陣営の旗頭にこそなってはもらいたいのはヤマヤマなんですが、本人の器量の上でもう単純に足手まといな存在だからです。
さて、ヤングジャンプが合併号になってしまっていたことと、キングダム自体が次号休載ということで、現時点からさらに一週間以上のお預けを食らってしまった我々キングダム読者なんですが、
少し以前の鄴攻め論功行賞前に…、一か月以上の期間、新章構成のための準備期間が設けられた休載期間と状況が似ているような気がします。
前回の区切りは論功行賞前に、信が李信を名乗るキッカケになったエピソードで今までのキングダムの壮大な物語の前半と後半を切り分けるのに、ぴったりだったキリの付け方でした。
そして、今回は呂不韋がついに作品上からも姿を消すことになり、鄴攻めを完遂した政に対して内紛の事後統治ですら予想以上に手を焼く現状を暗に諭して、いままで誰も口にしてこなかった秦王政の弱点である“優しすぎる”点を柔らかに突きつけて、征服期の秦国に課題を残していった幕引きになります。
この点、呂不韋が政の“優しさ”を指摘したエピローグは、現実の始皇帝が残した苛烈な粛清の姿と大きく異なるキングダムの政の人物象を、この先の連載のエピソードの中で架橋するキッカケになり得るかもしれません。
趙国戦線の膠着状態が再び続く中、秦国本営も今までの戦略の延長上で作戦を継続するかどうかは微妙なところです。
でなんで、あらゆる意味を含めて、次回のキングダムこそが大きな構成を加えた新章としてスタートし始める話になると思います。
中でもキングダム467話でサラッとモノローグで表示された“中華の驚く予想外の戦いが三国間で起こる”と表記されていましたが、この点だけにクローズアップするだけでも、いよいよというかホントに久しぶりに対趙軍以外の戦闘が楽しめる予想筋が楽しめそうです。
キングダムネタバレ‐秦魏連合VS楚
まずは、紀元前235年に当時の古代中国に起こった出来事を調べてみたら、ウィキペディアにはしっかり記載されていましたね。
・秦で6月から雨が降らず、8月に至った。
・秦が4群の兵を発して魏を助け、楚を攻撃した。
調べているとこの情報の出典は、戦国縦横家書によるモノらしいのですが、調べていく中で、どらかというと秦側にとってのエピソードというよりは、楚の李園の機転良さに重きを置いたようなエピソードのような印象を受けました。
まあ、史記の直球の記述でもなく、余白が大きい事件というのは事実なので、ここは神(作者)が余白を好きに活かせる仕事が待っているワケです。
メインの出来事は、秦が魏を助けて楚を攻撃したという事実の方なのですが、上述のように秦国に干ばつらしき気象状況が重なっていたという部分に関しても何か因果関係があるように描かれるのでしょうか?
それこそ秦なんかはアレだけ国土が広けりゃ、どっかしら干ばつが発生している地域なんざあっても仕方がないような気がするのですが…、
おそらく、なんかしらの内政上の理由も加味しつつ、対趙戦線に注力しているワケにも行かなくなるような秦国本営の事情変化が描かれるのかもしれません。
まぁ、秦軍が対趙戦線への圧力を抑えれば、その分、あの豚宰相(カクカイ)が自分の手柄のように調子コキまくるのが予想できてしまい釈然としません。
それも一時の事と割り切ってしまうしかないでしょう。
問題にしているのは、歴史事実として秦が魏を交えて楚を攻撃したコト自体は分かっているので、それ自体は予想記事として書くにしても大した内容の記事にはなりえません。
なので、予想を進める論点としては、秦軍側が楚に攻め込むに至った動機の部分と、神(作者)がそこにどうやって魏を絡めてくるのか?という部分が重要になります。
そこから派生して、信などは対趙戦線の膠着を理由に一時的に対楚戦線に投入させるとかは、普通に考え易いのですがね…。
ネタバレ予想①‐干ばつ支援と同盟。
一番シンプルに予想したのが下記の予想です。
①秦に干ばつが発生して食糧難が発生する
②魏が食糧支援に同盟を持ち掛ける。
③魏の狙いとしては、食糧支援の引換に楚を攻撃してほしいと持ち掛ける。(※失地の回復を秦方面ではなく、秦の手によって楚方面に攻めさせることで達成する。自軍で秦軍を相手に戦うよりも低コストと判断。)
自分でそんなアホな?とか思いつつ書いていますが、これで本編で昌平君が「我々は鄴攻めの水軍で、黄河に兵糧の全てを水没させてしまったからほとんど備蓄食料が残っていないのだ!」とか言い出したら、多分、笑ってしまいます。
しかし単純な構図の上で、秦魏VS楚で一番得をするのは魏であるコトは明白です。
楚は今回、攻撃を受ける側の国ですし…、
秦としては今は李牧のいない対趙戦線に最も注力を注ぎたい時期であるのは昨今の連載状況でも明らかです。
これが呉鳳明が昌平君を相手に高度な外交戦略として仕掛けられた縦横策の一つだったとしたら面白いのですが…、戦場の戦駆け引き以上の規模で、若き鳳明にそこまで人を動かす機微が備わっているのかどうかは疑問が残ります。
なので、この点も考慮すると魏の提案に敢えて乗らざると得ないほどの、秦国側の消極的事情が加味される要因がどうしても必要になってくるのではないかと私は考えます。
それが直近で一番明確なのが秦国に発生する上記の“干ばつ”なのですが、もし神(作者)がコレを対楚戦のインセンティブ要因として導出してくるならどうでしょうか?
これまでのキングダムの秦軍サゲを見るように、きっと“モノ凄い干ばつ”&“食糧難”&“水不足”として描かれるに違いありません。
国民全員を鄴攻め終盤のトキの尾平の顔みたいな飢餓状態に描くとか普通にやりそうです。
秦国って本来は楚に負けないくらいの国土があるハズなのに、何故か、秦国内だけが全国隈なく“食糧難”&“水不足”になっている様な極端が描き方がされそうな気がしてなりません。
また、その反面で冷静に考えてみると、秦は近年の内に魏の山陽や著陽、趙の黒羊や鄴、遼陽、列尾などの巨大拠点を極めて短い期間で併呑してきています。
キングダム本編中に詳しい秦国の人口動態が描かれているワケではないので厳密な予想は不可能ですが、この面からの農業(食糧)政策がどうなっているのかは単純に疑問化できる部分ではあります。
また、魏としては呉鳳明が戦略の大枠を構想するにしても、秦国に同盟を打診するのは、王や宰相などの外交を担うに相応しい別の人物を通じて話を進めるコトも可能です。
なので、案外と神(作者)の描き方次第では「食糧あげるから楚と戦って。」などと魏が打診してくるネタバレ予想も実現するんじゃないだだろうか?とも捨てきれない部分が大きかったりします。
ネタバレ予想②‐楚が魏に進行してきた。
ネタバレ予想①のパターンでは、秦軍が楚を攻めるにしてもその理由付けとしては非常に消極的な戦闘になります。
そもそも秦軍本営としても、どこまで侵攻するかについて戦争目的を設定することすら困難です。
単に魏に要請された代理戦争であったとしたら、報酬の食料支援が達成された時点で、適当に楚に侵略するフリ…、戦ってきたフリをしてキングダム対楚編終了…。
飛信隊は何のために南部戦線に投入されたのか全く分からない新章になってしまいます。
それじゃ大失敗だよキングダム!!
なので、ここでは秦軍側に楚と戦闘を本気でやるに足るだけのホントの戦争目的になりそうな別の動機を想定しました。
ここで私が想定したのは、キングダム序盤から描かれている趙、魏、韓の中央三国の支援関係を魏と楚と秦に当てはめてみた状態です。
つまり、李牧が呂不韋と結んだ秦趙同盟の折に説明していたように、秦に韓を堕とされるワケにはいかない魏と趙が韓を支援し続ける関係にあると説明していたように…、(参照:176話)
魏もまた秦にとって現時点で、楚に対する緩衝国家として機能していてもらわなくてはならない実情があるという面で予想してみました。
歴史上の記述ではあくまでも秦側から楚に進行した形にはなっていますが、キングダム本編の創作中の戦略的な動きでは、楚の方から何かアクションがあるかもしれません。
何より楚国から見れば、単純に考えて秦国を相手に戦争を進めるよりも、すでに相当弱体化を極めた魏を攻撃して、早い段階で旧王朝領域(周・晋)に勢力拠点を確立するほうがメリットは大きいかもしれません。
(※①権威性の面で優位さ。②趙、魏、韓、秦の入り乱れる中央戦線に存在感を誇示することで、国際社会でのキャスティングボードを握るなど。)
そして、この時に昌平君の眼から見て、楚が魏の拠点を奪取した場合に、魏が戦力を保持しているよりもはるかに脅威となるような拠点陥落の可能性を察知したとすれば、秦軍もこの時ばかりは本気で戦わざると得ないと思います。
例えばですが、キングダムの序盤で秦軍が魏国を攻めるシーンが幾つかありましたが、麃公将軍が蛇甘平原戦の当初の目的として攻める予定であったケイ陽や、呂不韋がケツ氏の謀反を誘発させるために長期包囲していた小梁のような魏の南方の重要都市が先に楚に陥落されてしまったと想定すれば、秦軍にとってカナリ大きな危機になるのではないでしょうか?
魏よりも大きな国力を持つ楚が、無尽蔵に兵力を中央戦線に送り込む為の拠点を与えてしまうコトになってしまうので、殊更危機レベルは大きいかと思われます。
鄴攻めが長すぎた面もあるのですが神(作者)も読者も共々に…、
王騎将軍風に言うならば、“攻め”しか意識していなかった時期がカナリ長いハズなんですよ、戦略的にはここ数年のキングダムって…。
王騎将軍のご忠告を思い出してみて、ここでは“受け”の局面でのキングダムもそろそろアリなんじゃないかと考えてネタバレ予想を記してみました。
『ンふぅ~、最近のヤスヒサは~♡』
『どうやら“攻める”ことしか考えていないみたいですねェ~?』
『いけませんねェ~、たまには“受け”も意識しないと。』(参照:129話)
……と、王騎将軍が思っていらっしゃるかどうかは分からないけれど(-_-;)…。
― キングダムネタバレ最新648話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。
Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)