( 李牧 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第647話 )
心配させやがって李牧。
でも、李牧ピンチのターンは今週やっと峠を越しましたよ。
だって、あんなにホンワカさちゃあね~。
一週間、李牧の心配を重ねてきたワケですが、今週、蓋を開けてみれば冒頭からカイネの一人ツッコミの嵐。
先週とは急激な落差で、激動の春秋戦国時代の歴史ロマン作品から、ハートフルコメディーになっとるやんけ!(笑)
しかし、まあこれでいいとは思う。
思ったより早く、李牧軍団放浪記の顛末が見えたし。
先週予想したみたいに馬南慈が言ってましたが、一年もすりゃ秦軍への対応策が尽きて郭開も泣きをみるでしょ。
ってゆーか、舜水樹。
一番、王都で好き放題に郭開派殺しまくってたお前が、『あれなら勘違いだったで済ませられる。』とか言い訳提案してんじゃねーよ。
それでいてしかもコイツ、最後まで煽ってきてたし、李牧もマジレスするしかないよな(笑)
顛末の収拾の付け方として驚いてしまったのは、何故か李牧が既に司馬尚と渡りを付けていたことです。
いや?お前つい前日まで地下牢に繋がれていたんじゃなかったのかよ?なんて野暮は言いません。
現状、李牧軍の拡大復活は司馬尚合流が無くてはならないのは必至なので、どの道合流するなら物語のテンポ的にもサッサとランデブーを果たしてください。
まっ、それはそうと司馬尚が力を貸してくれるにしても、王都奪還編の楊端和みたいに多少は無理難題を李牧に吹っ掛けてくるとかあるかもしれませんので。
それでは、さっそく今週もキングダムを振り返っていきます。
キングダムネタバレ-カイネはトレンディドラマの主人公みたい。
ある意味ヒロイン的な意味でいうとカイネは羌瘣なんかと比べたら非常に素直です。
まさしくキングダム世界の中におけるリアクションヒロインでしょう。
後述するように李牧が元気な顔を見せたら見せたでキョトンです。(笑)
もし、ここで『李牧様には私がついてあげていなくちゃダメなのよ!!』とか言い出したらイタイです。
非常にイタイです。
イタくて重いだけのクソ女になってしまうんですが、とにかくそうならなくて良かったです。
ただ、よかったのはそんなコトではありません。
先週まで李牧軍の都落ちの一連の出来事で重くてツラみたっぷりの場面が満載だった物語の流れを、カイネが3ページにも渡る一人ツッコミの連続で見事に作品の空気を軽やかに変えてくれました。
様子が変だから心配してくれる脇役の兵士相手に『うるさぁい!今はかまうな~!!』とか叫んでますが、
まあ、なんにしてもカイネ。誰にも見られてなくって良かったじゃないか。
李牧と二人っきりの思い出が出来たんだぞ。(笑)
そんなこんなで、馬南慈と舜水樹、フテイの三人も無事合流。
『ッハハハ!カイネはまだ元気が残っているようだのォ!』と、こんなトキに登場する馬南慈は、よく笑いを伴ってセリフを発してくれるので、物語を先に進めてくれるイイおじさんだったりします。
この先、フテイがカイネと合体出来ないコトが確定して彼が落ち込んだ時には、間違いなくこの馬南慈おじさんがフテイを風俗に連れて行って慰めてくれるでしょう。(笑)
舜水樹はなんとなく、風俗とかではなくエロゲームが好きそうです。
キングダムネタバレ-正気に戻った李牧
さて、そんな舜水樹がさっそく現状確認を促します。
曰く、『それで、これからどうしますか? 仮にも我々は王命に背き王都軍と戦ってまで嘉様を逃がした言わば反乱軍…。』
『我々にあるのは三択。』
『一つ目は投降して断罪されるか。』
『二つ目はこのまま逃走をつづけるか。』
そして、
『三つめは邯鄲に攻め入り新王を郭開を抹殺し、嘉様に王位について頂くかです。』
うーん?三つ目の強硬策は自分も当ブログで方法論としては言及していましたが、今となっては遅きに失した感があります。
やるなら悼襄王が死んだ直後から…、
あるいは遅くても、遷王子と郭開が遺言の内容を周囲に告知して、王都軍の指揮系統を掌握する前までの間でしょう。
舜水樹としては王都に潜伏していたワケですから、この点は郭開側と李牧側の伝達体制下の僅かな誤差が、致命的な差に繋がったと思われます。
で、舜水樹はまだまだ黙りません。
『もしくは第三の選択を変化させ、邯鄲を落しても嘉様を呼ばず、そのまま李牧様が新王朝を築くという道も…。』
流石に、李牧もピシャリと制します。
李牧『そのくらいにしておきなさい舜水樹。』
そりゃそうでしょう。舜水樹は良かれと思って言っているのでしょうが、そんなコトになったら真っ先にあの王翦から『ホレ見ろw』とか言われるに決まってます。
第608話の朱海平原で『(趙国を守ることが)大義です』などと…、あそこまで啖呵を切った僅か数日後に新王朝宣言とか、アホに振り切るのも限度があるでしょう。
きっと桓騎も一緒になって、『やっぱり国なんて一部の人間が勝手に集まって好き放題やってるだけのクソ溜じゃねーか。ククク。』(参照:第299話)とか言って李牧をバカにするでしょう。
ってゆーか、ややもすれば、舜水樹はコチョウ将軍も司馬尚も付いてこず、彼らと戦うコトになってしまっても、一人で勝てるつもりなのでしょうか?
間違いなく、今日一番イタイのはカイネではなく舜水樹です。
戦略とか選択肢とかそんな代物でもなく、単に夜間行軍やら強硬脱出が重なってテンションが上がり過ぎて調子に乗ってしまっただけの話でしょうか。
また、舜水樹は王都内の市街地ゲリラ作戦で一番消耗していたので、こんな事を言ってしまう彼は、もう殆ど躁鬱状態だったのかもしれません。(笑)
フテイも『邯鄲を城攻めやるっつってんのかよ、本気か!?』などとマジレスしてるんじゃなくて…、
それなりにキングダムの中でチャラ男ポジションを確保したいのなら、『舜水樹は何言ってんの?マジウケる(笑)』の一言くらい言って、仲間の鎮静化を図るくらいのコトが出来れば良かったでしょうに。
で、結局のところ李牧の意図とするのは、舜水樹が提案した三択のウチのどれでもなく、極めて戦略的な撤退というか、実際問題としては他に選択肢がない方法として、『どうせ、秦軍から趙を守る為には、必ず李牧軍の力が必要だから、それまで(李牧が軍総司令に戻るまで)雌伏する。』というモノでした。
馬南慈が補足するように、李牧不在のままで(郭開たちが)秦軍の侵攻を止め続けられると思うか?と言及します。
まあ、ようするに、前回記述したネタバレ予想のうように、李牧が復活できるかは秦軍の頑張り次第みたいな話になってきていますが、それはソレとして、李牧自身もその間に自軍の国内上の立場の確保としての“根回し”はキチンとやっておくべき事にも言及しています。
そして、ここで馬南慈はかつての李牧軍の拠点とする城は、既に包囲されているであろう点に言及して李牧の意見を求めます。
この問いに関して、李牧から、思ったよりも早く、あの最後の三大天候補である司馬尚のいる“青歌”の地の名が口にされます。
舜水樹が『国のいざこざに関わらぬ男のうようですが、受け入れられますが?』とか言ってきますが…、
お前の反乱計画よりは百倍マシだろうよ。と思わざるを得ません。
そして、青歌に行ってみたいという李牧の考えは十分に理解できるのですが、何より驚いたのは李牧自身が既に現時点で司馬尚にコンタクトをとっていて、自分達の受け入れについて、一応の返事をもらっている状態までコトが進んでいたことです。
えっ?いつの間に連絡とっていたのキミたち?
李牧自身、昨日まで地下牢に繋がれていて、つい夜明け前まで落ち込んでいたんじゃなかったのかよ…。
ん? それともそうではなくて、随分と前から司馬尚のほうから、「三大天の話を断ってゴメン。その代わり何かあったらいつでも青歌に遊びにおいでよ?」とか文通でもしていたのかもしれません。
脳内補完すると、恐らく李牧と司馬尚は朱海平原戦が始まるずっと以前から親交を深めていたのでしょう。
なんだよ? メチャクチャ仲イイなお前ら!?
しかし、それだったら何で朱海平原で李牧と一緒に戦ってやんねーんだよ?司馬尚!?
今になって李牧を受け入れてやるとかよりも、むしろそっちの方が遥かに親切だったと思うぞ!?俺は。
李牧の方針について肚落ちした一同は青歌を目指します。
李牧『その通りです。今の何倍もの力になって復帰できるよう、ここから立て直していきますよ!』
気分を入れ替えた李牧軍団の皆さん…。
うーん?水を差すようで申し訳なのですが…、
この李牧のキメ顔のシーンが、何故かヤングジャンプではなく、少年ジャンプのほうで有名な、『俺たちの本当の戦いはこれからだ!!』みたいに見えるのは私だけでしょうか?
多分、私の心が捻くれているためか…、
( 李牧 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第647話 )
なんだかジャンプの十週打ち切りのラストシーンみたいに見えてきます。
これで、斜め書きで『ご愛読ありがとうございました。原先生の次回作品にご期待下さい!』とか“煽り”が入ったら、なんだか今の李牧にメチャクチャ似合いませんかね?
李牧が銀魂みたいなギャグをやっている様にも見えてきます。
キングダムネタバレ-郭開は李牧の作戦を盗用
李牧が態勢を整えるあいだ、コチョウ将軍に頑張ってもらうのは絶対条件なのですが、趙側には幸運にも李牧が地下牢で郭開に授けた王都防衛の基本戦略が残っていました
李牧本人は邯鄲にいないにせよ、秦軍に対する邯鄲の対処は思いの他、的確を得ました。
戦略の概要を発したのは他ならぬ郭開で、他の武官・文官は郭開を佞臣なブタ野郎だと思っていた矢先の対処で、かなりビックラこいたでしょう。
郭開はドヤってますが、全て地下牢で李牧から伝授を受けた内容を実行に移したモノでした。
これでもし、ほんとにこれが郭開の素のスペックだったとしたら、マジでもの凄い無駄設定ですよ原先生。
まあ、でもこのくらいのラッキーがなきゃ邯鄲も間が持たないでしょう。
また、それと同時に、部下の発案を横取りする同僚や上司はいつの時代にも蔓延っているものなのですね…。
実際に社会人読者がとても多いキングダムの読者層にとって見たら、このシーンは何かしか自身の受けた経験に身に覚えがある人も多いんじゃないでしょうか?
ホント、死ねばいいのに。
キングダムネタバレ-呂不韋が久々
対趙戦線についての議論を中心に、秦国王宮では活発に議論が展開されています。
嬴政と昌文君。
そして、遅れて登場したシ氏。
嬴政にサシで話を望んだシ氏ですが、とりあえず昌平君と李斯にはまだ聞かれたくない話と前置きして、昌文君と嬴政に対して話を進めます。
話の内容を察したのは政。それも呂不韋が所在する河南の地についての事です。
やっと、呂不韋について話が進みだすと。つい身構えてしまいました。
シ氏の報告するトコロによると、その河南に膨大な人が結集しつつあるとのことです。
呂不韋が集めているワケではないようなのですが、それでも明らかに集まっている人間の属性たちが、かつてのケッ氏の残党や、アイ国や呂不韋派の残党であるコトが分かっているだけに、見捨ててはおけません。
シ氏の判断としてももう限界!?
根本対策として、危険度が顕在化する前に呂不韋本人を殺す時が来たとの考えを政と昌文君に吐露します。
しかし、さすが政です。
シ氏の危険信号は率直に受け入れつつも、もうすでに大王としての道を歩き題している政です。
殺すのはいつでもできるためか、先ずは呂不韋と直接会ってこようと決意を固めます。
呂不韋は、なんとなく余裕そうですね…。
これでまだ、野心を抱えていたとしたら、それはそれで何にも成長していないというか、逆に小物になり下がってしまうような気がします。
全てを掛けて戦って、政の逆転勝利を目の当たりにした呂不韋程の人物であれば、サイタク老と話していたみたいに、これからまだ誰も見たことがない時代を見てやろうじゃないか?くらいの気持ちを持てるとおもうのですがね…。
― キングダムネタバレ最新647話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。
Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)