(羌瘣 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第598話扉絵 )
今さら、そこに触れるのは野暮って感じがしますが、連休挟んで答えがお預けになった藺相如の二つ目の遺言が何だったの気になるところです。
趙峩龍、もう胴体の半分が信の持つ王騎将軍の矛に裂かれているので、勝負はほぼ決まりで絶命は免れないでしょう。
さて、藺相如の二つ目の遺言といっても、現状の趙峩龍のようにもうほとんど死に際まできてしまっている人間に、どうにかできるような内容の遺言なのでしょうか。
これでもしも、遺言の内容が、「中華は一つになりたがっている云々…、次の三大天となる者にこれを必ず伝えよ。」とかだったらもう完全に手遅れです。
趙峩龍、李牧に何か伝えたくても、これでは今から趙国サイドの味方に藺相如の遺言を伝えたくても、もうほとんど死にかけてしまっているので伝えに行くことができません。
そう考えると前回のキングダム598話を見る限り、目の前の信に、主であった藺相如の中華像を託すとかなのではないかと考えてしまいます。
信は矛を横なぎに趙峩龍の銅を狙っており、別段、趙峩龍の首を吹き飛ばしたわけでもなく、縦振りで、脳天から趙峩龍を真っ二つにしているわけでもないので、岳嬰みたく胴体輪切りの目にでも遭わなければ瀕死の状態でも僅かでも息が残るならそれもアリかもしれません。
ただ、それでも598話のラストシーンをよくよく見てみると、信の振るった王騎将軍の矛、ほとんどこのまま趙峩龍を切断してしまいそうな勢いですね。
それに、現在の信はおそらく真正のバカではないと思うのですが、それでも藺相如と信の知的レベルの差を考えたら、死の寸前の趙峩龍が藺相如のメッセージを分かりやすくかみ砕いて、信に伝授していくなどそれこそ至難の業というかほとんど無理ゲーです。
趙峩龍が同話の最後に、「堯雲、あとはお前が…。」とモノローグでつぶやいているように、次回でもすぐには藺相如の二つ目の遺言の内容が明かされるではなしに、ここから改めて堯雲が再登場してから、二つ目の遺言の内容が明らかになってしまうかもしれません。
もうすぐ連休が終わってヤングジャンプの販売も近くなってきたので早く確認したいところです。
また連休なので、キングダムの映画が面白かったら何回も見に行こうと思っていたら、別に回数重ねて見に行くことはなかったです。ただ、役者さんたちが一生懸命作ってくれたのが良かったのと、想像以上に面白かったのは事実です。
まあ、これからも映画は映画、原作は原作でいいと思います。
ただ、キングダムが好きで読む人が増えるのは嬉しいのですが、ネットやらテレビやらで、普段どうでもいい芸能人やコマーシャルメディアが、読者なら誰でも知っているような表面的な情報で「私もキングダム知ってます」感を醸し出して作品の人気に便乗してくる姿が何故かウザくて堪らなく嫌だったので、なるべくスマホもPCも見ないようにしていました。
まあ、それでも結果的に映画の影響でキングダムそのものを読んでくれる人が増えたら嬉しいので、一応は感謝はすべきことなのかもしれません。
漫画作品が映画化される度に、原作ファンの大人対応が求められるのこれから先も変わらないでしょう。
5月9日ヤングジャンプ掲載予定、キングダム第599話について予想。
ここから発生可能なネタバレを検証します。
キングダムファンの皆様、今週もよろしくお願いします。
キンググダムネタバレ-598話のおさらい
本編の考察⇒【キングダムネタバレ最新第598話 紡ぐ者 考察】
前回の予想⇒【キングダムネタバレ最新598藺相如の中華補完計画】
前回にも引き続きキングダム598話もまた、かなりの神回であったと思います。
信の一騎打ちを引き立てつつ、玉鳳隊と亜光軍の戦況も、とりわけ亜花錦の奮戦も限られた枠面の中で、見事に表現されていたと思います。
こう考えると敷衍して、王翦と蒙恬もどのように持ち場を維持しているのかのか、特に秦軍左翼の蒙恬の出番が本当に途絶えているので、そろそろ気になるところですが、一旦は14日目の収集が付かないことには、神(作者)としても如何ともしがたいトコロでしょう。
そして趙峩龍、そんな澄んだ瞳で見つめられたら俺たちは…。
今回の戦いで、ついに信と趙ガ龍の決着が一応つきました。
今週のキングダムは、彼ら二人の勝負状況だけでなく、それを囲む周辺状況を示す場面の書き込みも多く見られたので、再来週以降の予想展開についての判断材料も、非常に多く収集できたように思えます。
ただ、特に一部気になったのは我呂と羌瘣の距離感に関しては、信+羌瘣推しの必然を期待するファン階層に、どのようなザワつきがあったか興味深いところです。
この点、神(作者)がちょいちょい羌瘣の出番に、わざわざ我呂が随伴する機会が最近のキングダム作中に散見されることについて、この先のネタバレ予想の観点として深堀できるか気になるところです。
それにしても趙峩龍、最後は堂々と信と打ち合って、信の方から、「中華を統一する」というフレーズと政の名を引き出してくれました。
最後は、敵ながら天晴れな侠であったと送り出してあげたいです。
キングダム考察-亜花錦の戦術
14日目の開戦当初、亜花錦は可能であれば馬南慈の首を取れればと、飛信隊の側面防御が、主眼であったはずの亜光軍の本隊とは動きを画して小隊で集中攻撃していたようです。
おそらく、一撃離脱を繰り返す戦法であるのが伺えます。
亜光軍本体の防衛力も然ることながら、変則的な奇襲を繰り返す、亜花錦の小隊の動きによって、結果的に、段茶さんと亜花錦の連携によって、馬南慈軍から飛信隊方面に攻撃部隊を送ることができない状況が作り出されています。
また、邪魔な亜花錦を先に始末するべきとの部下からの進言も、一見、まっとうな戦術提案に見せながらも、これまで亜花錦と矛を交えてきた馬南慈としては、狩場への誘導戦術を警戒するべきとの判断が導き出されており、趙軍としても味方が分断されかねず、うかつな対処ができない状況が作出されています。
亜花錦としては、攻撃が最大の防御となっている状況が出来上がっているので、ここまでは見事な戦運びであったといえるでしょう。
とはいえ、秦軍としては作戦の主眼は、馬南慈軍を押さえて、飛信隊に趙峩龍を打たせるまでが戦闘の目的です。
士気と体力の限界が迫ってきている秦軍の限界が近いことは、亜花錦の堪えどころとなっています。
小隊の隊列整理をしつつ、馬南慈の背後への突撃を再度、敢行する亜花錦ですが、現状、亜光軍としても攻め手として機能するのが、彼の小隊に限るのが辛い所です。
亜光休戦の状況と食糧難、疲労と体力低下によって、登場当初の「前攻に特化した部隊」である亜光軍の姿が、まったく見られなくなってしまってます。
キングダム考察-抜かれ始めた玉鳳隊
今のキングダムを見る限り、王賁ははっきりと戦線離脱したことは分かりますが、どうやら関常も戦闘には参加できていません。
負傷の容態が明確に描かれたわけではありませんが、彼も休戦しているのは間違いないようです。
番陽と松琢が部隊の決定的な決壊を起こさぬように、踏み止まってくれていますが明らかに限界が近いです。
どうしても目を見張る場面として、現状、部隊が総崩れになることだけは番陽が死守しているものの、玉鳳隊の守備のほころびを突いて、数騎のギョウウン軍の騎馬兵が、飛信隊方面に向かって攻撃の手を伸ばしていることが分かります。
まあ、普通なら、たった数匹のモブキャラが玉鳳隊の守備陣を突き抜けたからといって、一体、飛信隊相手に何ができるんだって話なのですが、14日目の河了貂の指揮はほとんど防御を捨てた「ガンガン行こうぜ」です。
一部、淵さんと松左が率いていた中隊を除いては、ほぼ全員が敵陣奥にまで先行している状態なので、かなり本陣が危険な状態になりつつあることが分かります。
河了貂としてもデビュー戦のトキみたいに、最悪の選択肢として本陣を捨てる算段も視野に入れ始めています。
まあ読者的には、これが河了貂としても、まったく想定していなかったワケではなく、きちんと切り札の残しているものであると期待したいのですが、この点、神(作者)による最終防衛ラインの描きかたに期待したいところです。
また、この時点で、じきに飛信隊本陣に手が届きそうな敵の攻め手が他にもわんさと涌いてきたので、いまさら行方が分からなくなってしまった趙峩龍別働隊なども、数ある攻めてのたったの一つに過ぎない存在となっているので、もうすでにそこだけ気にしても全く意味がない状況になってしまいました。
これはもしかしたら、描いたはいいけど別働隊の扱いにめんどくさくなってきた神(作者)がそうしたのかもしれません。
キングダム考察-紡がれる思い
現状のキングダム本編を見る限り、飛信隊の追撃部隊、信に随伴してきた仲間も多くはなかった点が分かります。
攻め手としても、足並みが揃わないので、ほとんどが個人戦に近い形になっています。
羌瘣が再度、信とモブ趙兵の遮断を試みるも、敵に落馬させられるほどすでに体力が尽きており戦闘ができなくなってしまっています。
また、それをフォローするのに我呂が下馬して攻め手に加われない状況にまでなっているので、さらに信への個人武力頼みの状況が固まってきました。
しかしながら、ここからの趙峩龍が非常に強いです。彼の口から「思いを紡いでいくのが人、、」と語られ始め、その存在感に飛信隊の一同が押され始めます。
というよりも、ここまでの飛信隊のみなさん?
どちらかというと、ここは彼らのほうが敵将のコトを勝手に舐めていただけの話でしか無いように思えます。
河了貂も14日目を迎えるに当たって、亜光軍、玉鳳隊と情報交換を重ねていたはずなのですが、この期に及んで趙峩龍の何を飛信隊の皆に伝えていたのでしょう?
確かに堯雲と比べての純粋武力は落ちるとは思いますが、登場した二日目からガンガン秦兵を自ら屠っていた趙峩龍について、ただの喧嘩の弱い軍師キャラというミスリードに等しい印象だけを仲間に与えて戦闘にあたらせていたのは、ただ単なる準備不足だったと思います。
いや、河了貂が何も教えてくれていなかったとしても、ここで「何でだ?何であんなに強い?」と驚いているのは田有さんでしょうか?
この大詰めの盤面で、大将の戦っている相手を思いこみで弱いと思い込んでいるのは、歴戦の飛信隊としてもかなり強く焦りが滲みでてしまったのだと思われます。
当然、読者としても、趙峩龍本人が言うように、いくらなんでも弱いわけが無いだろうと内心思った読者様も多いと思います。
とくに田永の絶望感たっぷりの愕然とした表情がなんとも味わい深いです。
とはいえ、ここでの信が倒れるはずがありません。多くの読者様としても、この勝負の先はどうなるか想像できていたはずです。
思いの紡ぎの先で戦うなら、信とて誰にも負けちゃいないと、いままで信の戦いを見てきた、読者の心情を羌瘣が近くの我呂に吐露して聞かせます。
漂と尾到と松左。
ヒョウ公、輪虎、万極、成キョウ。
そして、王騎将軍。
その姿、往時を知る趙峩龍の曇りなき眼が確りと信の背後に捉えます。
また、ここには描かれていないだけで、古参の読者様などにとっていは、縛虎申やら初期飛信隊の山和やら脇次も全員の思いの中なかに紡がれていることを想像したかと思われます。
そして、ここで信が搾り出したモノは何か?
「俺は…中華を統一する王、エイ政の…金剛の剣だ。」
信に問いかけるでもなく、ここで「中華は一つになりたがっている」と語った主の思いに通じる言葉に相まみえることにより、結果、この一言だけで、信と趙峩龍は誰よりも先師の意思を紡ぐ者同士として繋がったのだと思います。
キングダムネタバレ599藺相如の二つ目の遺言
ここまで来たら作戦やら小細工などを物語の進展に差しはさむ余白がかなり少なくなってきたので、次回のキングダムでは趙峩龍の最後をしっかりと見届けたいところです。
さて、文脈からは一見、藺相如の遺言の二つ目が何であるか?
それをどのように履行されるのは堯雲に託されたかのように見ることができますが、この点、今の堯雲の状況と照らし合わせて、どのようなネタバレが予想展開できるのか考察を進めてみたいと思います。
また、今の戦地から信の勝報がスムーズに伝達されるのか?ここは副長格の楚水さんあたりが戦果の伝令をうまく飛ばしつつ、最前線からの迅速な離脱に努めてほしいトコロです。
飛信隊の周辺には、自軍を上回る敵兵がカナリ散在しているのですが、いつも一騎打ちの後始末シーンみたいに、武将が打ち取られたあとは都合よく趙兵の皆さんが揃って意気消沈のガッカリモードに入ってもらわないとここからの河了貂の仕事がしにくくて仕方がない状態になってしまいます。
間違っても殉死の精神が側近部隊に宿って、仇打ちモードになった趙軍に疲労困憊の信や羌瘣が飲み込まれて、勝報が伝わらないとかマジで勘弁してほしいです。
まあ、馬南慈にも堯雲にも友軍の敗報などがすぐに伝わってしまうハズですが、それならそうと河了貂?ここからの追撃戦闘への移行フェーズでしくじったらマジで無能なお前と言いたいところですが、キングダム本編を見る限り飛信隊と馬南慈軍の間に横たわっていた森って、河了貂のいる本陣側までは伸びているワケではなかったのが分かります。
いまいち地形分析において規模が曖昧な部分が多く、味方の限界も強調されているために、結果的には追撃戦などよりも秦軍側の本陣防衛で手一杯な場面で14日目が終了などが落としどころになる可能性が隊でしょう。
この点、河了貂などに期待するよりも、馬南慈軍、堯雲軍の両軍の背中を撃つ追撃戦に移行できるかは亜光軍であれば亜花錦、玉鳳隊であれば松琢あたりによっての現場の判断に期待すほかありません。
好機として結果的に追撃戦が描かれれば秦軍右翼として大きな戦果を残せることになるのですが、ギリギリまで秦軍の劣勢を演出するのが今の神(作者)の意向であるなら、この点はしっかりスルーされると思われます。
この点、今回は趙軍サイド、とりわけ堯雲において趙峩龍の敗報をどのように受け止めることになるのかについても予想と考察を進めたいと思います。
ネタバレ予想①-二つ目の遺言とは何か?
ネタバレ予想②-堯雲、伝令無くても気が付く。
ネタバレ予想③-王翦と李牧の反応。
キングダムネタバレ-二つ目の遺言とは何か?
いろいろ考えたのですが想像の中で残っているのは、中華統一の可能性になりそうな“剣”が登場して、“一つ目の遺言”で全力に殺しにかかかって生き残ったような奴ならば、あとは「お前らも生き残って、見届けろ。」的なメッセージだったのではないかと考えてしまいます。
まあ、有体に言えば「もう何もすんな」ってことなんじゃないのかというわけです。
冷静になって考えてみたら、どれだけ凄くても藺相如はじめ三大天だの秦六将だのって、今のキングダムの時代にから見れば存在そのものが旧時代の武将の在り方に過ぎないわけです。
この点、何度もキングダム597話と598話を読み返してみたのですが、これまで、長期的かつ歴史区分における分析と、どこか哲学的な視点で自分の立場を完全に俯瞰していた藺相如が、今さら信や政の時代においてまで未練がましい干渉作用として、堯雲と趙峩龍の存在を留置していたと考えるのは、いままで神(作者)が描いてきた藺相如像と比べてみると、どうもやることが小さいように思うからです。
だいたい、同時代を生きた部下に遺言を残そうにも、遺言のメッセージ性が顕現化することには、どうあっても堯雲と峩龍のいずれもがっピーク時の実力を過ぎてしまっていることは免れないわけで、そんな二人を藺相如が見た場合、新時代においてまで有力な武将として活躍しろとまで要求するのはカナリ無理があるといえます。
そもそも聡明な藺相如が、最後の遺言に(この場合は遺言の二つ目)摂理に反するような要求をするか?と考えたら、流石に大きな歴史の流れを前にして、自分自身すらも旧時代の存在として認識した、ある種の大きな諦観があって、自分の役割の影響を及ぼせる範囲がどこまでであるかという歴史的な限界などは既に見極めがついてしまっている方だと思うのです。
いままで「中華は一つになりたがっている。」とか言ってたいた彼の遺言が、二つ目の遺言の内容にして、仮に今さら趙という国の列強としての立場に拘った内容であったり、統一を先延ばしにするための施策であったとすれば読者の興ざめも甚だしいです。
そう考えると、気が熟した後の旧時代の人たちの役割って何かを考えたらもう何もしない。口も挟まないっていうのが最適解なんじゃないのかと思うわけです。
まあ、卑近な例に例で言ってみると、引退した部活の先輩が、卒業後もたまにやってきてあれこれ後輩たちの、練習に口出ししてくるようなあの“今さら感”を藺相如ほどのお方が弁えていらっしゃらないとはどうしても思えないのです。
ましてや、信と政が迎える新時代は、呂不韋が政争の後に言っていたように、これまでの時代が経験したことのない領域に突入するということも、藺相如がその意に含んでいたことも間違いないでしょう。
実際にこれまでのキングダムにおいても、この種の諦観については、同時代を生きた王騎と廉頗が、キングダム本編での時系列的に、山陽戦に入る直前の魏国での廉頗の亡命先での酒席の最中にそれとなく受け入れている会話が残されていることも伺えます。
王騎将軍曰く―、
「あの時代はもう、あれで完成しているのですから。」(237話参照)
そして事実として、ここでの酒席で語り合った両名ともが、この後各々が参戦した戦争で敗北して、歴史の表舞台から姿を消しているのも偶然の一致とは考えられません。
なので結論としては、もう今さら堯雲、趙峩龍如きのやるべきことは残っていないので何もするな。が一番近い。
強いて付け加えるなら、どうせ長生きするなら、中華統一の顛末がどうなるか、自分の代わりに見届けてみろといったぐらいが、二つ目の遺言が狙いとするところではないのかと考えます。
また補足論点として、堯雲が戦闘から隔離されているコトも挙げられます。
以前のキングダムネタバレ記事で論考したように、戦力外になった堯雲を信を始め、秦以外の人間が始末をつけるとすれば、龐煖なのではないか?という論点から、この先どのように龐煖とエンカウントするか?についての余白も手伝って、堯雲を戦線から引かせる事に絡んでいるのではないか?との筋で予想を進めました。
キングダムネタバレ-堯雲は伝令がなくても気づく。
キングダム世界の中で、李牧を始めとする多数の超能力武将を抱える趙国。
この堯雲も例にもれず、ワープ以外にも予知能力を使っての超能力で、キングダムをいつの間にか戦記としてではなく能力バトル漫画として大いに連載を盛り上げてくれた逸材です。
おそらく堯雲は次に趙峩龍軍からの伝令が届く時点で、すでに彼の死亡を覚知した状態でその知らせを受け入れるのだと思われます。
あるいは、堯雲ほどの武人であれば、これまで信を相手に戦った経験を踏まえて振り返ってもらえれば、その結果もあり得ることと覚悟して然るべきだと思います。
というかあれだけ、飛信隊に痛い目に遭って来たわけですから、この期に及んで、「まさか!?」だの「信じられん」だのといったセリフは今さら通じません。
ましてや、もうこれ以上「見くびっていた。」「侮っていた。」「これほどの成長を遂げるとは…。」「われわれの想像を上回る成長を…」となどといった今までのようなセリフを次回のキングダムで残した日にゃあ、それこそ趙峩龍も藺相如も浮かばれません。
ここで最大の問題になるのは、堯雲が今の局面でタイミングよく藺相如の遺言をキチンと思い出せるかどうかです。
趙峩龍としては「後は堯雲お前が…。」とか言っているのはいいのですが、その後事を託した趙峩龍ご本人ですら僅か数分前に、やっと藺相如の二つの遺言を思い出したような状況です。
この期に及んで堯雲が朱海平原の3日目のように、「秦の暴威を止めるために主がこの時代に放った矢だ。」の部分でしか自分の存在を認識していなかったとしたらカナリ痛いです。
なので、この点多少、堯雲ならもっと痛いキャラ設定になっても構わないので、ワープ、予知能力に続いてテレパシー能力の発現をしてでもいいので、死んで言った趙峩龍の意図を汲んで藺相如の二つ目の遺言の真意を体現してほしいと思います。
キングダムネタバレ-王翦と李牧の反応
飛信隊の戦勝が時間差として、両軍の総大将にどのように伝わるか?
そして、王翦と李牧がその知らせをどのように受け止めるかについては、飛信隊を囲む秦軍右翼、趙軍左翼にて戦う各武将の判断以上にはるかに重要です。
現状、朱海平原14日目の戦闘が、一日の時間軸の中でどの程度の時間帯なのか分からないので、王翦と李牧に対する伝達の速度によっては、早くも14日目にしてどちらかの中央軍から先制攻撃を仕掛ける判断につながったとしてもおかしくありません。
ただ、神(作者)的にこれ以上14日目だけで、引っ張るのって流石にツライことを考えたら、区切りも分かりやすく秦軍右翼の戦況だけを描いて撤収させるなどが描きやすい範囲だとは思います。
この点で、王翦という武将の視野の広さについて論じるなら、合従軍編で非常に印象的だった場面で、離れた戦地の様子を感じ取れることができる素振りを見せています。「294話参照」
この描写においては必ずしも、他戦地の詳細までを察知してしまうようなエスパー的な描写などは伴っていませんが、小さなコマながらキングダムという作品の主軸でもある「大将軍の見る景色」に近い視界を王翦がもっているという燐片が垣間見られる描写であったのではないかと思えます。
この点で考察を進めれば王翦クラスの武将であれば、伝令などは情報収集の手段の一つにであるにしても、敵軍全体の圧力の変化から、河了貂から伝令が到着する前に、飛信隊が趙峩龍を取ったことを察知して即座に行動に行動に移すという展開も、趙軍の立場から見た警戒事項として想像の及ぶ事象になるかと思われます。
同じことは李牧にも言えることですが、これまでの朱海平原で戦闘を見れば分かるように、李牧などはずっと中央軍に在陣していた王翦などとは違い、頻繁に左翼軍を視界に収める範囲に移動して戦闘に干渉していたことが分かります。
また、これまでのキングダム本編でも、すでに馬南慈や堯雲には、かなり趙峩龍軍が飛信隊に押されていたコトが伝わっていた様子が描かれているので、この点を含めても、左翼陣営の劣勢について李牧が何も掌握していないなどとは考えににくいでしょう。
結果的に、李牧が左翼の敗戦を早期に想定して、自軍の隙を無くす動きを見せれば、再度、その動きは王翦側にフィードバックされて、結果的に14日目の中央軍同士は結果的に膠着で終わる。
紙面に描かれずとも、中央軍同士の静かなな圧力の掛け合いの応酬が交されているのではないかと考えられます。
キングダムネタバレ599藺相如の二つ目の遺言 以上
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。
Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)