( 趙の愚民共:作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第754話)
どれくらい時間が経ったのか分かりませんが、とにかく国境付近まで到達した飛信隊。
まぁ、李牧が気絶してて立上れないほどの重傷を負っているなら、こんなもんでしょうか?
これは、飛信隊の撤退戦が余程上手くいったのか?
それとも、あの圧倒的優位な状況下で、飛信隊をロストする楽彰が、実はヘボいだけだったのか、いまいちよく分らん状況です。
とりあえずは、楚水さんが無事だったのは良かったです。
今にして思うと、前回753話のラストの右端で、馬上で突っ伏してた人が楚水さんだったのでしょうか?
主人公部隊の状況が危険水準から脱出したのを見たので、次は、楽華軍と壁さんの安否が気にかかる状況です。
で、まあ直近で気になるのは、先ずは秦軍残存部隊がどれくらい生き残るかもそうなのですが…、
ここからは王翦軍の進退も気になります。
そして李牧??
アンタが桓騎に殺されそうになってまで延命した趙の政権って、コレやで??
こんなんじゃ趙国って、秦軍の侵略が在っても無くても、内政から瓦解していく心配が十二分にアリアリの国だと思うのですが、逆に、秦軍という国にとって共通の外敵がいるからこそ、成り立っているだけんじゃないかと思わせてくれます。
遊牧王(幽繆王)は、多少でも自分の立場が見えている男とは言え、このまま用心棒の地位を活かすでもして、廉頗先生みたく、王にも諫言する立場を確立せんと、そのウチ、この勝利も結局は意味なくなりますよ。
おそらく、この点、李牧の国内との関わり方に関して、変化がある事を期待せずにはいられません。
李牧が桓騎と戦った事が、何か教訓や新たな姿勢として、残る事になったと考える事はできないでしょうか??
とりあえず、両軍の経過措置を見守る期間が続くでしょう。
ではでは、今週もキングダム本編を振り返って参りましょう。
キングダムネタバレ‐皆で秦に帰ろう
羌瘣、羌礼が合流。
楚水さんも無事です。
両腕で羌瘣の頭と背中を包んで抱きしめる信。
李信の態度を察した尾平が、騒ぐことなく二人を見守ります。
羌瘣『あ、ちょっと?』
李信『桓騎ら大勢がやられちまって、お前まで帰ってこなかったらと弱気になった…。すまねェ。』
とにかく…、
李信たちは生きている。
李信『国境はまだ先だが…、皆で秦に帰ろう。』
最初から、李信とずっと一緒だった河了貂だからか?
心なしか、李信と羌瘣を見た後、伏し目にして、眼を閉じます。
まあ、そっと見守るしかありません。
作中は、国境はまだずっと先…、
飛信隊の静かな逃避行はまだまだ続きます。
一方…、
時系列が明確ではありませんが…、
秦国王都、咸陽が描き出されます。
宜安からの報告…、ではなく。
趙国邯鄲に潜入している、密偵からの報告です。
『宜安に入った秦軍総大将桓騎、李牧により、“討ち取られたり”。』
…言葉を失う応急一同。
どうやら、他の密偵からも、同様の報告が複数届いている模様です。
結果、誤報の類ではなく…、
桓騎だけでなく桓騎軍内の主要な将校たちもほぼ討たれたことまで分かっています。
ただ、明確なのはココまで。
秦軍の全容といいますか、飛信隊と楽華軍、壁軍についての詳細は不明で、以前、趙軍による残党狩りが行われている様子が伝わるまでです。
李斯『何という事だ…。六国制覇に向けて六大将軍を復活させて、その第一戦(?)で新六将の桓騎もろとも十万規模の軍が破れ消失したと…。これ程の大敗、あの馬陽を凌ぐ、この十年で最大の凶報だぞ。』
李斯が激高するのは尤もなのですが……、
何気に、扈輒…。
あれだけの秦軍大勝を飾った平陽戦が、李斯たちにとって、新六将最初のバトルと認識されていないのが、泣けるというか嗤えます。
昌平君『すべて私の責任だ…。(汗)』
大きく肩を落とす昌平君。
王翦と昌平君には、いろいろ言いたくなる局面は多かったのですが…、
ここからは、実際に彼が宜安戦をどのように検証してくれるか??
“戦争の自由”という立て前からなのか?
状況変化に際して、最初から何も撤退ラインを決めていなかったのも、また、大きな問題なのですが、秦軍本営が、六将制度を大きく見直す必要がある事に迫られているのは間違い事実です。
本ブログでは、何度も書いていますが、自ら戦場にでる照王が居て、六将の一人である胡傷が軍総司令を担っていた頃の旧六大将軍制度と、現在の秦軍のそれは、全くの別モノと言っても過言ではありません。
ってか…、
六大将軍っても、蒙武一人で、より強大な楚軍と対峙してて、その蒙武軍を随時バックアップしつつ、魏軍を単軍で抑えてる騰軍が凄いのは分かるのですが…。
(読者様にコメント入れてもらった内容なのですが、 楚が仕掛けてきていないとはいえ、項燕、廉頗、禍燐、什虎3将、項翼、白麗が揃っている楚を、単軍で対峙している蒙武って滅茶苦茶凄くないですか?)
趙一国に対して…、平陽戦の頃から、王翦軍と楊端和軍が、連合軍として何も何も機能していないのを問題視していない時点で、全ては遅きに失していたのだと思います。(後述するように、今でさえ、部隊規模でしかない倉央軍が、漸く北上している程度。)
秦王も相当凹んでます。
嬴政『壁、蒙恬、信…、何とか生き延びてくれ…、頼む信、お前にまで死なれたら…。』
キングダムネタバレ‐李牧の立ち位置
そして―、
衝撃の報告に沈む咸陽とは裏腹に…、
趙国邯鄲は、桓騎を討った知らせに、大いに賑わいを見せていました。
桓騎という存在が消えた安堵と喜びだけでなく、町中は李牧への賛辞で溢れかえっています。
で―、
このような趙国勝利の報告であるにも関らず、コレを素直に喜べないのが、カクカイです。
王都の賑わいと、戦勝に導いた李牧への称賛に…。
カクカイ『チィ!』
とは言えですよ??
この邯鄲の住民たち。
云うに事欠き、『李牧様の完全勝利!』とか、『李牧様が居られる限り趙は揺るがぬ。』とか"李牧様コール“しまくっているのですが…、
一昨年前まで、李牧がカクカイ陣営に殺されかけている時には、何をしていたのか?
なんとも“花粉”みたいな、軽~い連中であるのが、よく分かります。
史実李牧と違い、桓騎に勝つに至るまで、キングダム李牧が、もう何回も秦軍に負けまくっているのを、完全に忘れちゃったんですかね?
安泰ドコロか、依然として趙がこれまでの敗戦で疲弊してて、ガタガタにされてしまっているのさえ、もう忘れちゃったんですかね?(笑)
普通に考えてバチクソ頭の悪い国民達だと思います。
さて、こうして苛立ちを隠さないカクカイ。
大王の下に赴きます。
遊牧王(幽繆王)『さすがだな李牧。李牧を英雄と呼ぶ民共の声がココまで届いておるぞ。何か褒美をせねばなァ。』
えーっと。
ドラ◎エであった装備品の“やいばの鎧”みたいな装束に身を包みつつ、奴隷やら召使いに、性的嗜虐を加える遊牧王(幽繆王)。
今更、この人の何を見ても驚かないのですが…、
やっぱり、前王と違い、李牧相手に“褒美を取らせる”とか言っているだけ、カクカイとは違う立場で、現政権の維持を考えている様子が分かります。
なので、李牧を牽制したいカクカイ。
カクカイ『は、しかし、李牧は桓騎の屍を註することを禁じています。悪鬼の四肢はバラバラにして、各方面へ晒すのが…、』
遊牧王(幽繆王)『残念だな、桓騎の死体を犯すのを楽しみにしておったが…。』
カクカイ一同『…、(汗)』
カクカイ『なッ、ならば、その命令を送りましょう!桓騎の死体を今すぐ邯鄲に遅れと…、拒めば(李牧に)重い処罰を。』
遊牧王(幽繆王)『よい、今でも十分に楽しめておる。』
カクカイ『…、ハ。』
当の李牧がどうしているのか?
桓騎との戦闘で、今現在、立ち上がることが出来ない程の深手を負っている事の報告を聞いている、遊牧王(幽繆王)とカクカイ。
遊牧王(幽繆王)『李牧が死なない事を祈っておれ。カクカイ。』
秦軍の侵略を止められるのは李牧だけであり、彼のみが、遊牧王(幽繆王)の享楽の時を守る存在であると、カクカイに言い聞かせます。
いや?
まあ、冒頭でも書きましたけど…、
李牧が桓騎に殺されかけてまで守ったモノがコレですよ。(笑)
勿論、その他大勢の、趙国の国民や領土含め、李牧が守ったモノが多く存在するのは分かりますし、王様がコレだからといって、李牧が国防の責任を放棄しないのも理解できます。
ただし―、
少なくとも、今現在、この遊牧王(幽繆王)&カクカイに苦しめられている人とて、非常に大勢いて、そういう人たちは、『秦軍でも何でもいいからコイツらを滅ぼして欲しい。今の世界の在り方を変えて欲しい。』と考えている人も多く存在することでしょう…。
この場を強いて言えば…、
❝桓騎には勝てても、国内の悪政から善良な人を守る力は何も持っていない李牧❞というのは、正しく桓騎が李牧に突き付けた矛盾の一端とも言えるのではないでしょうか?
例えば、王を諫めるっつっても…、
作中でも、廉頗はガチでカクカイ達からビビられまくっているのですが、李牧が何でこんなに舐められまくりなのかもよく分かりません。
真剣勝負で桓騎と内面での対話を果たした李牧。
是非ともケガから復帰したら、この点の姿勢も戦勝で得た求心力と共に反省して、心機一転して欲しいものです。
カクカイと遊牧王とて、桓騎軍を倒したからと言って、別段、邯鄲が滅亡の危機に瀕している事には変わりがありません。
李牧が強かったというか、秦軍の戦争の進め方が雑過ぎて、たまたま勝てたぐらいの勝利でしかないので、ここから、王翦軍と楊端和軍が、キチンと仕切り直しをしてきて攻めてきたら、アンタたちは普通に滅亡します。
カクカイと趙王…、一度勝っただけでノン気すぎるのも程があるでしょう。
恐らく、次の李牧の登場時には、桓騎に割られた頭の治療の為に、止む無く髪を落とした、昭和の体育教師のような“角刈りなった李牧”が登場するでしょう。(“角刈李牧”と呼称)
次にカクカイと遊牧王(幽繆王)が舐めた口を効いてきたら、スパーン!!と平手で叩くなりして…、
李牧『おう!ワレェ!!誰のお陰で王様居れる思うとんねん!!』
遊牧王(幽繆王)『ヒィッ!』
カクカイ『李牧、貴様ァ!大王様になんて事を!』
李牧『じゃかァしいわカクカイッ! お前ェ、焼き豚にしたんぞゴラァ!!』
臣下としても一皮剥けた“角刈李牧”の姿というのも見てみたい思いが致します。
キングダムネタバレ-倉央さん、登場
趙軍の桓騎軍残党狩りは、相当の日数をかけた様子です。
その間、処刑さる者、捕虜として連行される者、多数が炙り出されていきます。
しかしながら―、
恐らく羌瘣と楚水さんの殿としての働きが、大きかったのでしょう。
強軍であるはずの楽華軍と対戦していたハズの、飛信隊。
慎重に行動を重ねつつ、閼与までの国境付近の、趙軍陣地まで接近することに成功しました。
しかし―、
国境沿いに待機する趙軍が非常に多いです。
対桓騎軍での本戦に投入されていた、本軍31万人のとは別の敵部隊ですが、消耗しきった今の飛信隊にとっては、相当答える兵力であることは違いありません。
迂回に時間をかけても、水、食料が乏しく、体力が持たない仲間も多いでしょう。
夜襲かけて、一点突破するしかないのか?
羌瘣と河了貂が、そう思いかけていた頃…、
李信『待て、テン。』
河了貂『…何だ?…戦っている??』
何やら、包囲の外側と戦闘している様子が見て取れます。
秦軍です。
倉央が趙軍包囲の強度がどの程度であるのか?
強行偵察に来ているタイミングで、飛信隊は到着したようです。
李信『俺の矛と馬を持ってこい!!』
河了貂『今しかない!全員で行くよ。』
宜安戦、飛信隊の最後の戦い。
潜伏していた森林地帯から一斉に這い出てくる飛信隊一同。
コレに、倉央の一団が反応します。
倉央『桓騎軍の生き残りだ…。作戦を友軍救出に切り替える、一人も見落とすな、全員救出しろ!』
― キングダムネタバレそれ最新754話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。