( 那貴:作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第749話)
今週の扉絵を開けた時。
あれ?那貴さんが出てきた…、
どうしたんだろう?
そうか、多分。いつもの彼の機転をきかせて、飛信隊の退路を切り開くとか、そういう活躍の話なのかなぁ。。。とか、一瞬思ったんですけど…。
はい、あまりにも安直な思い込みでした。
まさか…、
こんな形で辛い別れが続くことになろうとは…。
オギーコと、マーロンが加入するかもしれない…。とか思っていたら、そんな単純に甘い話でもなかったわけです。
読者にとっても、どれだけ那貴さんが重要な位置を占めていたかと言うと、今さら、私ごときが語るまでもないと思うのですが…、、
例えば、李信や河了貂の戦略・戦術的な判断が、多少アレでも、ナキさんの要所要所の要撃やら索敵活動によって、戦闘にリアリティーが生じてかなり見れるバトルになっていた等は、非常に大きな作品の面白味を持たせてくれていた部分だったと思います。
あと、松左を喪失した後の飛信隊。
那貴さんは、生え抜きでは無いにしても、楚水さんと並んで、控えめかつ柔軟な姿勢で、隊のことを見守ってくれる仲間でいてくれたことも、大きな存在感を示していてくれたといえます。
勿論、今回の話は那貴さんの進退だけが見所ではなくて…、
あゝ…、、
完全包囲で詰んでしまった桓騎軍本隊の皆さんが…。
しかし…、
最後の最後で、興味本位なのか、強敵と敬意を表してなのかは分かりませんが、予想通りに、しゃしゃり出てきた李牧さん。
桓騎の本音全開バトルで、精神崩壊寸前までボロ糞に言い負かされるがいい。
ではでは、今週もキングダム本編を振り返って参りましょう。
キングダムネタバレー那貴、飛信隊脱退、飛信隊の戦場離脱。
飛信隊の現場離脱。
信の発した命令が各所に伝達されます。
殿を自ら実施するとの李信ですが、そこは、楚水さんが買って出ます。
同時に、楚水隊だけでは過重の現況を見てとった羌瘣。
羌瘣隊も殿に回る旨、李信に伝えます。
楚水『かたじけない!』
河了貂曰く―、
『一人でも多く離脱を果たすため、今は李信が先頭にたって皆を走らせる。』のが得策であると。
これは、なるほどと思います。
『羌礼さん。』
その時です、何とはなしに声をあげたのが昂クンです。
昂クン『気を付けて、絶対死んだらダメだよ。』
羌礼『だったらサッサと行け。歩兵が早く逃げるのが一番“殿”を助けるんだよ。』
昂クン『分かった!後で絶対に合うよ!絶対に!!』
尾兵『昂、何している、行くぞ!』
羌瘣『何してる!早くいけ信!敵がこちらの動きを察知しだしたぞ。』
慌ただしい様子ですが、最早、撤退するしかない状況なだけに、迅速を要します。
殿を任せた羌瘣、楚水だけでなく、渕さんと田永の騎馬隊にも、歩兵の援護を要請する李信。
合流した砂鬼一家にも、馬を回しつつ、傷が深い者には優先して騎乗するよう、撤退の準備を進めます。
河了貂『那貴!ゴメン先に行って、いつものように斥候を!逃げる道を探ってほしい。』
確かに!!
元々は、スリ抜け専門の那貴隊!!
攻撃でも撤退でも、那貴のパスファインダーとしてスキルは重宝するモノ。
ですが―、
李信『よし、行くぞ!飛信隊ッ…!』
撤退方向に駆けだした飛信隊一同…、と思いきや…、
李信『ん!?』
河了貂・楚水『!??』
摩論『那貴さん?』
河了貂『な…、那貴、どうしたの??』
楚水『……、那貴?』
那貴『悪い、俺はここまでだ。 …やっぱ戻るわ俺。お頭のトコロに。』
突然、何を言い出すのか那貴。
いや、何を言い出すも何も、明快に、飛信隊を離脱して、再度、桓騎一家に戻ると言っているのですが…、、、
これは、驚いたと同時にですよ…??
そうだ…、
“これが桓騎一家なんだ。”
と思い知らされた場面になります。
しかし―、
戦線の当事者たる飛信隊の一同が…、こんな場面で、那貴の離脱宣言を、額面通り受け止めるなんて出来るハズがありません。
李信『何言ってんだよお前!!那貴!!』
当然、マジレスでキレる李信。
那貴『この期に及んで、やっぱり俺は桓騎一家だったみたいだ。だから戻るわ。』
摩論『那貴さん…、あなた…。』
河了貂『言っている意味が分からないよ那貴。戻るって、ウチを出て…、今、桓騎のトコロへ行くってコト…?』
『あの趙軍の海の中に行くってこと!? ただただ死にに行くだけだよそんなの!!那貴!!!』
那貴『そうだな。フッ、そうかもな。』
あくまで軽く受け流すだけの那貴。
楚水『飛信隊が嫌だったのか?那貴。。』
那貴『そんなわけないだろ、楚水副長、アンタの気遣いもあって俺は本当に飛信隊が好きだった。』
楚水『だったら何故だ!!』
那貴『昨夜…、砂鬼にお頭の怒りの根源の話を聞いてから気が付いた。』
『俺にとってお前たちは“仲間”で、桓騎は“家族”だった。』
李信『何言ってんだ!?砂鬼はそんな話してねェだろ!!』
召『…いや、合ってるよ。那貴は桓騎を理解している。』
オギコ『え?那貴さんお頭のトコロへ行くの?だったらオギコも行く。』
摩論『ダメです!オギコさんと私は生き残れという、お頭からの命令ですッ!!』
クッ…、オギコ…。
毎回毎回、オギコの純粋で素直な気持ちの在り方が、愛しすぎて、胸が掻き毟られる思いがします。
李信『那貴、俺は行かせねーぞ、そんなワケの分かんねー理由で!!』
那貴『そうか、じゃあ、もっと分かりやすく言うか。あのクソヤロー桓騎は、結局のところ、俺たちにとって、しびれるくらい最高にかっこいい男なんだよ。』
茫然とするしかない一同。
李信『だからそれが…、』
摩論『もう、いいでしょう、信。』
『あなたも男なら分かるでしょう。』
今以上に、分かりやすい言葉なく、行かせるしかないと、別れの覚悟を決める摩論。
羌瘣から、敵が突撃体制に移行した情報を受け取ります。
那貴『だってよ、お前たちも早く行け。』
河了貂『そんな…、本当にココでお別れなの?那貴…、いきなりこんな形で。』
那貴『お前のうまい飯、もっと喰いたかったけどな河了貂。』
最早、受け入れることを覚悟せざるを得ない一同。
那貴『信、最後までついて行けないコトを謝る。だが、お前も、この那貴を惚れさせた男だ。だから信じているぞ、お前が最高の天下の大将軍になる事を。』
李信『…ッ。那貴ッ…』
那貴『じゃあな!!』
那貴が振り向いて駆けだしたトキ、共に、動き出したのはロビンさんたち、那貴一家の一同。
那貴『お前たち!バカ、お前たちは信と行け!!』
ロビン『冗談でしょ、俺たちは飛信隊や桓騎一家の前に那貴一家ですよ。』
那貴一家『そーそー、あと、那貴さんと同様に強情っス。説得は受付ねいス。最後までついて行くっすよ。』
那貴『ったく、俺なんかについてきても、しょーもねーぞ。』
ロビ『はは、それは』しょうがねーっス。俺たちは那貴さんに惚れているんで。』
趙騎馬兵『何だ!?十数騎こっちに?』
那貴『キモいな。』
ロビン『ひどいス』
那貴一家全員で、趙軍のど真ん中に突貫。
楚水『信殿!少しだけ那貴たちを援護させてください!』
楚水に那貴の援護を委ねた李信…。
心中にて…、『ここまでありがとな、那貴。せめて桓騎の所までたどり着けよ!』
流石に、李信と河了貂も、気持ちを切り替えて、全軍に脱出の号令を発して動く飛信隊。
進路は南西に、全力で移動し始めます。
その号令は、干斗らの歩兵団にも伝達。
崇原らの指揮下でもあり、迅速に脱出へと足並みをそろえます。
既に、重傷を負っていた、田有さんらは、荷馬車に横たわった状態です。
キングダムネタバレー家族
腹部を貫かれた黒桜さん。
リン玉さんと共に桓騎と合流を果たせます。
事切れる前に、『何故、女として抱いてくれなかった?』と桓騎に問いかける黒桜さん。
桓騎『酔った勢いで何度か抱いただろうが。』
リン玉さんはじめ…、
『抱いたんだ…。』こんな場面でも、ソコに心なしかリアクションを見せる桓騎一家の皆さん。
そうです。
どんなに窮地でも、彼らには李牧など眼中に無いのです。
泥酔のトキではなく…、
純粋に桓騎の女で在りたかったと吐露する黒桜さんですが…、
桓騎『女じゃなかったが、お前は俺の家族だ。それで勘弁しろ。』
黒桜さん『家族?そうなんスか?』
桓騎『ああ、ちょっと前に気付いた。』
黒桜さん『へ?そっか、、私、お頭の家族…、そっか、それはちょっと嬉しいスね。』
黒桜さんと桓騎が…、
そのように何気ない会話を重ねていた辺りは…、
完全に趙軍の海の中です。
恐らく。最早、小隊程度しかない桓騎軍。
趙の騎馬兵長が、合図と共に桓騎兵を串刺しにする準備を促し…、
桓騎のみは殺さずに李牧が刎ねる手はずとして周知を発します。
そのとき―、
李牧『待ちなさい。』
『最後に、桓騎と少しだけ話をします。』
よし…ッ!!
いいぞ、李牧。
ストーリー上の役割とは言え…、アンタはなんてお人好しなんだ。
国を守る自分が正義で…、
『ホラ見た事か…!』とでも、桓騎に言いたのかもしれないが…、
多少でも、自分をココまで追い込んだ事実に、正味、リスペクトする部分もあったろう。
だがしかし―、
戦に生きるものとして、何か、通じ合えるものがあるとか期待したなら、そこで李牧の大きな勘違いが晒されるかもしれない。
頼んだぞ桓騎。
次回こそが、桓騎の最後の戦いにして、真の戦いだ。
自分こそが正義だと思い込んでいる李牧に、トラウマ級の赤っ恥でもかかせてやってくれ。
(逆に李牧視点で見ると、いま、桓騎を討ち果たしたとして、そこからその勝利を最大限生かそうと思えば、ここから、先の動き方は非常に重要になってきます。
次回に向けての予想編で、考察を進めていきたいと思うのですが、実は李牧、、王翦も楊端和も李信もモーテンも、秦の名だたる武将が趙国内でテンデンバラバラになっていると言う、あまりにも美味しすぎる状況を迎えているわけです。)
そして―、
あるいはですよ…?
どうにか桓騎の居場所まで、接近することに成功した那貴一家が、最後に奇跡を起こしてくれるかもしれません。
自分たちの包囲の外に姿を現した那貴達を見た李牧が、彼らを伏兵だと勘違いして大パニックを発動。
サイ攻防戦時の山の民に襲われたとき。
そして、ついさっき桓騎に殺される寸前まで、包囲されたとき。
これら2つの李牧の臨死体験がフラッシュバックを起こし…、
桓騎を前に勝利宣言しようとしていた矢先、恐怖のあまり、大失禁を起こす李牧。
李牧『また伏兵…!? イッ…、、嫌ァァァ! 死ぬの…、もう、嫌あああああああああああァァァァァァァー!!』
カイネ・趙兵一同『ど、どうしました?李牧様!?』
桓騎『???』
李牧『ここここここここここ…、こんなことだろうと思っていましたよッ! 2度ならず3度までもッ!! 最後の最後で声をかけてあげようと思った、私の優しい気持ちを踏みにじるなんて信じられませんッ! やはり桓騎ッ! あなたは人として最低ですッ! 残念でしたねッ! あそこに少しッ、チラッと騎馬隊(那貴たち)の影が見えていますよ! 愚かなりッ六将桓騎ッ! 私に同じ手はもう二度と通用しませんッ! 全軍撤退ですッ!! 肥下で体制を整えてから再度31万人で決戦を挑みますッ!! 今度こそ、あなたの首を取りますからねッ!! 覚えてなさい、桓騎ッ!!』
などと勝手に勘違いを起こし…、
李牧師匠、一世一代の渾身の判断ミスを起こして趙軍全員が撤退。
そして…、
桓騎軍一同『え、李牧、アイツ………??』 ポカーン…。
那貴『…チワス、お頭。』
桓騎『クククッ、おう那貴、何しに来た?(笑)』
という…、
ミラクル李牧マジックは起きませんかね?
神(作者)様、どうかよろしくお願いします。
― キングダムネタバレそれ最新749話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。