(王翦の兜 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第607話 )
もう見て考えた方も多いと思うのですが、今回のキングダムの扉絵、後ろ姿の王翦が話をしているのはわかるのですが、なんとなく王翦の兜が勝手に喋りだしているようにも見えてきます。
これは間違いなく、神(作者)もわざとやってます。
二週間の休載期間終わってのスタートがコレかよ?対する李牧はめっちゃ真面目なんですがね。(笑)
今回までのキングダム、中央軍同士の決戦は戦術的にどうこうと、4週間近くの間いろいろ描かれてきましたが、結果的にどちらの中央軍も自軍の右翼左翼頼みの展開になりました。
まあ、赤大鶴の陣などと大見えを張った王翦一味ですが、今週のキングダムでまた陣形関係無しの乱戦に戻ってしまい、王翦と李牧が会合してお互いに言いたいコト言わせて中央軍の見せ場は終わるというコトになってしまいました。
神(作者)としては、結局、李牧に王翦の人間像を語らせることが目的であったワケで、やはり戦術とか陣形の具体的運用のあり様に関しては亜光や趙峩龍のトキのようにスルー…。
というかまあ、王翦と李牧が勝手に前に出てきてしまったらそうなるよね。という感じで、散々引っ張ってくれた肝心の戦術ネタや陣形については、王翦もせっかく趙軍前衛部隊を包囲できていたのに、結局、意味なくない?という残念さも残します。
真面目にこの一か月の間、陣形やら戦術、作戦の運用やらについて悩んだことが全て無駄になってしまいました。
まあ、別にキングダムは戦闘教本でもなく、詳細な戦術の記録があるワケでもないので仕方がないのですがね。苦笑
そして、本編の王翦と李牧たちの思惑の流れでストーリーの流れに戻ってきた飛信隊。
士気の爆上げであった覚醒シーンにも、松左の危機にも登場が期待されていた弓矢兄弟…。
読者も期待していた矢先のやっとの再登場なのに、いきなり疲弊が激しすぎて飛信隊の余力がほとんどゼロの状態が確定してしまいました。
しかも、兄弟の片割れ死んでしまうんじゃないの?的な雰囲気づくりまで仕上がっています。神(作者)としても弓矢兄弟の再登場を期待していた読者の期待感を見事挫いてくれました。
というか逆に考えると、兄貴が元気で弟が気弱でもなければ、射程圏に収めてしまえば堯雲や馬南慈すらドスドス撃ち抜いてしまいそうな、どう考えても強すぎるこの兄弟…。
前日に趙峩龍を打ち取って見せ場を作った信と共々に、死にかけるくらい弱らせておかないと、それこそ王賁の手柄が何も残らんような事態になってしまってもおかしくありません。
14日目の玉鳳隊の戦闘を振り返ってみると、各場面で頑張っていたのはほぼ番陽一人なだけに、一日の間、回復に時間を充てた、王賁、松琢、関常には是非活躍してもらいたいところ。
7月25日発売ヤングジャンプのキングダム第608話について検証と考察を進めます。
キングダムファンの皆様、今週もよろしくお願いします。
キングダムネタバレ-李牧の大人対応
王翦もいたって大真面目に李牧を誘っていたのだとは思います。
ただ、それはそうとして、李牧に言われたくないコトまで言い返されてしまった感も拭えません。
理詰めで話せば、王翦の言う生き方は理に適ったものですが、正直、なんか言っていることが小さいです。自身の王である秦王朝のコトすら褒めているのか貶しているのか分からなくなってきます。
キングダム考察-田里弥が分かりやすい
カイネとフテイが、多くの読者の予想通りに、将軍の癖に国を作るとか言わなかった?と復唱して驚いていますが、田里弥や倉央が全く表情すら変えないあたり、少なくとも王翦軍の中枢は彼のセリフの真意について共通認識であるコトが伺えます。
この点は、小さな描写ながらも、この先のキングダム分析を進めるうえで大きな収穫です。
そして、ここから続いて李牧が語る、「あなたは国を亡ぼすことはできても、国を生むことはできない人間です。」というセリフも、神(作者)が前から言わせてみたかったセリフだろうと推察できます。
何気にこのセリフって、王翦本人とってはカナリ図星だったのか?本人はまたったく表情に出さなくても、上記の反応とは全くの逆で、ここでの田里弥と倉央の表情がいかにも「言われたくないコト言われてもーた!」という顔をしています。
また、李牧としても今回は非常に冴えていて、あくまでも直感と前置きしながら、上述のセリフにつづいて以下のように王翦を断じています。
『王翦、あなたは恐らくこの場にいる誰よりも愚かな人間だ』と―。
田里弥と倉央の二人、この瞬間に汗までかいています。
カイネのワザとらしいマジレスほどウザくはありませんが、直感とは言え、わずか数秒で李牧が王翦という人間の核心に触れてしまっている事実に驚愕しています。
キングダムネタバレ-王翦の人間臭さ
今回のキングダム、この会話のやり取りの後に、早々と両軍の右翼軍と左翼軍との合戦に移行している導入部分として、王翦の問い掛けに答える李牧が描かれているようにも見えます。
同時に李牧としても意図してかどうかはわかりませんが、人間としての王翦を徐々に浮彫にしつつある貴重な描写が描かれています。
キングダム考察-予想の方向性
当然、神(作者)としても王翦の真意について断定的な答えを提示したわけではありませんが、少なくとも王翦が“愚かしいほどの何かの過去“に囚われて戦っている存在であるというように定義できると考えられます。
そしてこの点は、黒羊戦で明らかになった桓騎の過去にも共通しています。
実力的には新しい秦六将に最も近いと考えられるこの二人が、実はまったく未来など見ていない。
その二人がそろって懐の深い老将である蒙驁の配下として遇されていた。
少しずつですが、考察の方向性がまとまってきたように感じるキングダム読者様もいると考えられます。
また、ここから先の二人の会話の内容を見ると、李牧のほうが全くの大人対応を進めています。
だって“大義”を口にされてしまえば、それこそ、趙のほうが防衛戦をしているのであり、ただでさえ秦国のほうが侵略者なワケです。
しかも、それを率いてる王翦本人の口から、「いや?別に秦の為の戦争じゃないよ。俺個人の戦いだよ?」といっているようなモノですから、すでに秦との戦争ですらなくなる恐れもあるワケです。
これじゃあ戦争目的もクラウゼビッツも孫子もヘッタクレもありません。
お前ら、ただのテロ集団やんけ?(笑)
もし、田里弥らにも言い分があって、「いや、そうじゃなくて、王翦さまにはちゃんと理由が…!」とかいうなら、お前らそれを早く言わんかーい!?って話でしょう。
当然、王翦軍の誰もが、今は言えないだけの理由があるのは分かります。
ましてや、それが戦いの場で、主人を差し置いて誰かが語るなんて野暮が出来るハズもありません。
キングダム考察-乱戦に導いた作戦目的は?
そして、こっから先は乱戦上等になりました。
今回の中央軍の戦闘の様子を見てみると、結局は双方が全面に出た大将を狙って乱戦化しているので、前回までの陣形構成に何か意味があったのか分かりにくくなってしまっています。
607話で完成した赤大鶴の陣がどのようなモノかも明確になりませんでした。
ただ、それでも考えられることは、王翦としては敵の前衛を包囲している上に、今回の描写を見る限り、後衛に控えていたフテイら残りの3万の周辺部隊をある程度数、前に引き出すことに成功しています。
この乱戦が続けば、李牧軍を右翼からの横撃を真っ向から喰らいやすいように、今の戦地に趙軍中央部隊をひと纏まりに留め置くことも可能かもしれません。
ここでは前回のような上空からの全陣形図画は描かれませんでしたが、趙軍としては兵数で勝っているので、いざ秦軍右翼からの突撃があった場合に対処できるように、拡張的に陣形を留めておく事も可能だったワケですが、李牧からして、趙軍左翼が抜かれることは絶対にないと判断しています。
この点で、李牧軍としても数で勝っていながら、予備兵の配置と運用の方向性で結果が分かれるでしょう。
キングダムネタバレ-飛信隊、弓矢兄弟の再登場
読者としてはやっと…。という思いもありますが、最強の巡航ミサイル兄弟!と、過剰にまで期待が膨らんでいた矢先に、その本来のスペックを封印せんが為に疲労困憊で登場した弓矢兄弟の兄貴である仁。
我呂が十槍の一人である平秀に苦戦しているところをアシスト。
ただ、この時点、既に百発百中であったハズの仁の矢は、まぐれで敵の腕に的中したに過ぎず、本来の威力も精度も失ってしまった後であるコトが分かります。
弟の淡も本来は相当の腕なので、兄貴の疲労具合が相当なのが痛いほど理解しています。
敵を撃てない彼が出来るアシストは、兄貴に補充の矢を渡すことで補助していた様子ですが、ここで彼なりに再び自ら矢をつがえ撃ちます。
でも、やっぱりハズれます。というか、人が死ぬのが怖くてちゃんと狙えません。
兄貴の仁は、無理に撃たなくていいと言います。
でもね…、その後の『兄ちゃんが撃てなくなったら、その時は代わりにお前が撃て。』って、やはり嫌な幕の引き方しますね。(泣)
強力ユニットが2人いるからどちらをか危機に晒すって、まあ、分かる使い方なんですが、配置的に今のところ差し迫って彼ら兄弟に接近している敵がいないので、先ずは心乱さず来週のキングダムに拝読に臨みたいところです。
堯雲軍にまだ見ぬ中華十弓が居て、いきなり淡が大覚醒ってことにはなりませんかねェ…。
キングダムネタバレ-槍とともに復活の王賁
堯雲にへし折られた槍も真っ直ぐに回復。
王賁本人も回復。
藺相如の遺臣越えについては、信が先に趙峩龍を仕留めたワケなので、堯雲VS王賁でラストバトルっぽい展開に。
龐煖を出してしまった以上、どうしてもヤツは飛信隊に差し向けなくてはならないのでマジで王賁頑張って。
何気に堯雲、矛はキチンと無事な左腕に保持していますね。
今週のラストシーンでの堯雲は、背中上半分しか描かれていませんが、来週のキングダムでは、どのように彼の負傷の程度が調整されるのかが、先ずは気になるところ。
今回、右腕が見切れていて見えないだけに、実はケガが酷すぎて右腕が腐って取れてしまってる…、なんてのは無いでしょうが。
キングダムネタバレ第608話中央軍の勝目考察 以上
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。
Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)
第609話の予想⇒【キングダムネタバレ最新予想609話 王賁と弓矢兄弟で堯雲十槍を始末。】
第609話の本編考察⇒【キングダムネタバレ最新第609話 中華のうねり 考察】