( 作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第975話)
もしかしたら、今回の王賁の見せ所は、バトルだけなのではなく、総指揮官として成長を遂げていく姿なのかもしれません。。
最初、私は王翦のトドメに調子に乗ってシャシャり出てきたフテイあたりを、穴だらけにするなどが、王賁の活躍場面になるのでは?などと期待したりしていたのですが、今回、李牧さんがそう仕向けたというのが勿論大きいのですが…、
李信含め、影丘戦以降、出番がなく、ほとんど冷や飯喰いも同然だった、王賁まで、バトルらしい場面がまったくと言っていいほどありません。
(※勿論、この後、王翦を援けに行った先で、司馬尚とエンカウントする可能性もありますが。。)
神様として…、今回の王翦軍の敗戦を切っ掛けに、王賁が語るように、今後の飛信隊、楽華軍、飛信隊の躍進を描いていく心算があるとして、実質的に、彼ら若手を大将軍格に仕向けていくなら、確かに、ここいらで、王賁や李信には、自軍の指揮だけでなく、友軍の運用まで視野に入れた、戦場把握能力を持たせて、尚且つ、他軍の将軍であったとしても、実効力を持った働きかけが出来るまでの存在にならなくてはなりません。
強いていうなら、キングダム連載初期で、蒙恬が、対輪虎戦で見せた、楽華隊、玉鳳隊、飛信隊の急造連合部隊で、実質、総指揮官として見せたような、連合部隊としての働きかけを…、
万同士の複数軍単位でやってのけるといったような真似です。
この点、やはり蒙恬に関しては、鄴攻め編で、もともと余所者である彼が、即座に、麻紘軍の大将として取って変わっていた様子から見ても、やはり、王賁や李信のソレと見比べてみても、頭一つ抜けている印象があったと思い返されますが…、
蒙恬の次に、自軍以外に対する指揮能力、運用能力を発揮し出したのは、やはり、李信よりも王賁の方が先に、その才能が開花しだしたと捉えるのが今回の話になったのではないかと考察します。
李信…、
この期に及んで『何も出来ずに負けてにげるってのか!?』と、激昂している様を見るのは、確かに、お気の毒ではあるのですが…。
その反面で、こんな“お気持ち優先の台詞”が出てくるようでは、李信さん、ご本人としては、そもそも自分が、“李牧さんの釣りゲー”によって、一杯喰わされたという自覚と反省が、全く足りていない証拠と言えるでしょう。
勿論、そんな李信を補佐するために、今回は、撤退戦で、河了貂が活躍するのだと思いますが、、。
ではでは、今回もキングダム本編を振り却って参ります。。
キングダムネタバレ-王賁の撤退指揮
関常と合流を果たした王賁。。
結局、本戦で自ら玉鳳軍全体を指揮して真向戦闘することなく、合戦が終わってしまった今回の戦ですが…、
ようやく、ここで関常から、王翦が司馬尚軍を相手に敗走しており、目下、安否不明な状況と、全滅を前に、玉鳳軍全体の退却が急務となってしまった状況を思い知らされます。
ここで、王賁が玉鳳軍全体の指揮を執って、王翦を救出しつつ、退却。。と―、
思われたところ。。
王賁『番陽、関常、玉鳳本体はお前たちに任す。俺は、百騎百連れて大将王翦を援けに行く。』
王賁自身は王翦の救援に向かいつつ、玉鳳の撤退は関常らに任せます。。
うーーーーーん??
いくら玉鳳隊の精兵と云えど、王翦を追っているハズの司馬尚や、ただでさえ多重に王翦本陣を包囲しまくっていた青歌軍相手に、王賁の随伴兵が、たったの100騎なんて、何か非常に心許ない気がするのですが、、。
これはスピード優先で考えたら、100騎が随伴可能な限度とか、そういう王賁の判断なのでしょうか?
後で、救出時に出会った亜花錦に…、
亜花錦『そんな手勢で何しにきたギャー!!焼け石に水だギャ!!』とか云われないか少し心配です。
援けてもらったクセに、王翦まで無神経に…、
王翦『そんな少数で来て何になる?愚か者が。』などと云いそうで、私は非常に心配です。
とまあ、そんな心配は置いといて…、王賁の目論見書は、さらに別にあるようです。
王賁『番陽?飛信隊の戦場にはまた、玉鳳がまだ少し残っているな?』
番陽『はい、各自我らを追ってくるように指示していますが、おそらくまだ。』
王賁『その兵らと共に、飛信隊も脱出できるように援護してやれ。おあれは今、趙軍7万と戦っている、秦軍が敗走に流れになったら、敵は全力で討ちに来る。そこから逃げるのは至難の業だ。』
飛信隊の逃亡の為に、玉鳳の血を流す…、そう言っているのも同然の施策なのですが、王賁の視座は、その更に先を見据えます。
王賁『やむを得ぬ!この大敗で秦軍は大いに力を墜とす。その中でこの先、さらに重要になってくるのは玉鳳、楽華、飛信隊の力だ!!』
列国打倒の為には、飛信隊の力まで失うわけにはいかない。。
関常『それはもはや、軍総司令の視点だぞ。』(二ヤリと笑いながら。)
多分、神(作者)様としては…、
コレを王賁の評価として誰かに云わせたかったのが、今回の敗戦を描いた目的の一つだったんじゃないかと、思わせてくれるような場面です。
ここから、王翦の下に向う王賁。
番陽らも、急ぎ右翼に向います。
キングダムネタバレ-皆に支えられる李信
さて、袁環さん率いる宜安軍に、どうにもボコられまくりの飛信隊
当然、袁環さんには、司馬尚軍の快勝は伝わっている事でしょうし、同時に、王翦配送の報せが入った李信は、早々と顔色を変えて言葉を失っています。
この様に…、李信が素直に、窮地になった瞬間、顔色をスグに変えてしまう様などは、ある意味、李信もまだまだ発展途上の人物として描かれている様にも取れるのですが…、
今回は、前のページで、事実を受け止めて、次に取るべき行動を、即座に、叩き出した王賁とは、何か大きく“格”の違いで突き離されたようにも見て取れるのが印象的です。
しかも―。
このあと、随伴するたった100騎で、王賁が司馬尚を撃退する事に成功したら、それはそれで見物です。
王賁≧司馬尚≧亜光(脊椎断裂・大量失血状態)≧楽彰+フテイ+フーオン≧羌瘣・羌礼≧李信
上記の様に、強弱関係まで更新されてしまい…、
李信もそうなってしまっては、フテイの一人や二人を八つ当たりでボコボコにするでもないと、全く気が済まないぐらいにイラついてしゃーないでしょう。
(※うーーーーーん?あんなデバフ満載の状態で戦わざるを得なかった亜光が、やっぱり無念過ぎる。。)
振り却って見れば…、
それこそ、王騎将軍なんか普通に笑ってましたからね!!
王騎『ウフフw 誰か分かりませんが面白い仕掛けです。こんな窮地に立たされたのは、20年振りです。』
で―、
そんな李信さんですが。。
ここにきて、河了貂相手に…、
李信『今から飛信隊でどうにかできねェのか…?』
曰く、俺たちは李牧を追って空ぶって何もしてねェー。
俺といた一万は、まだまだ戦える。。
去年に続き、二連敗だぞ!!
何も出来ずに負けて逃げるっていうのか!!
などなど…、
感情イッパイに悔しさをぶちまけます。。
李信『何とかなんねェのかよテン!?』
河了貂『…どうにもならない。俺達がココからできる事など何一つない。それが李牧の策だったんだ。』
激昂する李信ですが、河了貂だけは流されずに、淡々と事実を李信に伝えていく事に努めます。
近年今まで、王翦や桓騎を引き立てるために、ピエロであることが非常に多かった河了貂も、今回の彼女の態度が描かれたのは、良かったんじゃないでしょうか?
河了貂『意地でも次に繋げる。勝つために今は逃げるんだ。』
そして―、
倍以上の敵との乱戦に、決して退却は簡単ではないとしながらも。
河了貂『去年も逃げたから、俺達は慣れている。』
李信『何笑ってんだよ!?』
河了貂『泣いている場合じゃないから、笑うしかないだろバカww』
李信『くッ!(汗)』
こうして、李信の扱いに特化した参謀 河了貂によって、飛信隊もようやく撤退の判断へと踏み切ることに成功します。
何気に、今回は、李信の近くに、ずっと河了貂がいたことは不幸中の幸いだったのかもしれません。
しかし―、
本能型※とか、直感で戦うタイプ※とか、連載中期頃から云われていた李信ですが…、
(※当然のことながらヒョウ公や慶舎はじめ、決して感情とか思い付きで戦う武将という意味ではない。)
今では結局、大勢から現状認識すら出来なくて、未だに作戦に関する方針決定が“感情基準”という、主人公補正だけで戦う武力だけの武将になり下がってしまっているのがなんとも残念な所です。
それこそ李信が、ヒョウ公レベルの本能バトルを展開出来ていたら、絶対に“李牧の釣り”なんかに引っ掛からなかったでしょう?
仮にもし、麃公が居たらどうだったでしょう?
麃公『放っておけい。あ奴(李牧)め、恐らく最後まで、ワシと戦うつもりなど一切ない。絶対に逃げ切れる余裕の下で戦っておる。雑兵共と側近の武将(フテイ)の顔を見てみろ。敵の全員が安心しきって戦っておるのがお前には分からんのか?』
麃公配下の李信『はい!一切分かりませんでした!!(泣)』
多分、こんな感じで、李牧の囮作戦は失敗したでしょう。
まァ、『王翦と李信はダメだったけど、王賁がこの敗戦でようやく光始めた。』で、この後の顛末を迎えるなら、まだ救いがあるような気がしますが。。
そして、これはチョット神(作者)様も、今後は李信に対して、カナリのテコ入れが必要だと思いますよ。
で―、その撤退も、非常にモタモタしているトコロに、やってきたのが関常と番陽率いる玉鳳軍本隊です。
宜安軍7万に相対していた飛信隊3万に、同数程度の玉鳳軍全軍が合流してきたので、これはカナリの助けになる事でしょう。
李信『ウチの援軍に?バカか、お前らも脱出しねーとやべえだろうが!』
番陽『やかましい!賁様のご命令だ!!』
キングダムネタバレ-楊端和軍の撤退
王翦の敗走は、楊端和軍にも伝わります。
これまで、かなり雁門軍を相手に、優勢に戦闘を進めていた楊端和軍なので…、
特に、メラ族軍に追従するように、城にまで迫っている可能性も予想していましたが、現状どうなのでしょう?
特段、大きな被害を受けている様子も無いですが、どうやら楊端和配下の発言を見て取ってみると、戦況は“拮抗”若しくは“押し気味”といった程度にとどまっている様子です。
このことから、深入りする前に、“撤退”の判断をくだした楊端和。
即座に、各軍撤退の令を出すと同時に、フィゴ族に殿を命じます。
部下A『引き受けますか?フィゴ王が…。』
楊端和『断れば殺すと云え!』
このことから、殊更、フィゴ族とも信頼関係が垣間見えます。(笑)
しかし、ここで奥に行ったメラ族の事が気にかかります。
恐らく単独で、番吾城を攻撃に出ているであろうメラ族とその族長、キタリ。
すぐさま、キタリにも撤退を知らせる早馬を送ります。
楊端和『キタリ、その数では番吾城は落とせぬ、今すぐ逃げろ。敵の海に呑まれて、お前まで命を落とすぞ…、』
と、そんな心配をよそにキタリさん。
メラ族が騎馬待機して居る前で、既に猿手族の戦士の多くが、番吾城壁登に成功!?
メラ族戦士A『そろそろ開くぞキタリ!』
キタリ『突撃態勢!』
あああ、あれ?
よ、楊端和さん??
なんか?キタリさんたち、このまま普通に勝てそうにも見えますね、番吾城方面。逆に、城から脱出する事も考えたら、余計に撤回するの時間がかかりそうですけど。
しかし、それでも無事に楊端和たちが逃げ切ることが歴史的に確定している事を考えたら…、恐らく、予想以上の大ポカを、舜水樹や骨眠伯がやらかしてくれることは間違いないだろうww
- キングダムネタバレ最新795話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。