( 扈輒さん 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第692話 )
あの、扈輒さん?
桓騎がどんな仕込みをしていようと、あなたが本陣を孤立させなければどうにでも対処できた状況です。
別に、これは桓騎が特別凄い先見の明があったことが凄いんじゃないと思います。
この期に及んで『本陣を孤立させてしまった私が悪い。』と、何故素直に言えないのでしょうか扈輒さん。
しかも、逃げ方が悪い悪い。
そりゃ、味方方面に包囲網が敷いてあることくらいは覚悟するべきでしょうが、結局は桓騎軍が散兵状態なのを見て取っているわけですから、ココは味方の結束状態こそが扈輒軍最大の武器なワケです。
右でもなく、左でもなく、単純に虎白公本軍と合流すればよかったのに。
しかも、全くの損耗ナシの無傷軍なんだから、
まぁ、右方に行っても良かったのですがね。
消耗しているとは言え飛信隊とゼノウ軍に挟撃を食らう扈輒さんというのも見てみたかったかも。
キングダムネタバレ-やっぱり孫ビン関係なくない?
突然の桓騎兵襲来に戸惑う扈輒本陣兵。
『奇襲だが数は少ない!』とか、そうこうしているうちに、アイツらがやってきました。
ゼノウ一家です。
うーん?
よく、コイツらが趙軍の事をやり過ごしていられたものだなぁ、と思います。(笑)
もしかしたら、ゼノウ親分は見た目以上に、冷静に出所を待つことが可能なぐらい我慢ができるのかもしれません。
『奴らも潜っていたのか、ゼノウ一家!』
とのモブ桓騎兵のセリフですが、この一言で、彼らが各戦地に潜伏して、趙軍をやり過ごしていたことが明確に分かってきましたね。
しかしまぁ、こんな見通しのいい平原で、全く接近に気が付かない趙兵もどうかしてて何とも言えない気持ちにさせくれます。
兵数ではまだまだ少ない桓騎軍ですが、ゼノウ一家の登場は一気に本陣守備兵に圧倒的な恐怖を与えます。
その一方で、この守備部隊の騒然とした様子は、小高い丘に作られた扈輒本陣の天幕でも視認されています。
前回とちがい、本陣への報告頻度はかなり増え、どうやら四方より強襲を受けている様子が分かります。
四方ということは、扈輒本陣の裏手に回ったほどの強者連中もいる訳ですね。
流石にそいつ等はスゴイです。
そして報告から、急襲してきている桓騎軍の現在戦力がおよそ1千という事が分かりました。
これが徐々に増えてきているワケです。
同時に、ここでモブ将校Aが『大丈夫か!?本陣を守る兵は第一陣・第二陣併せて3千ほどだぞ!?』とか言っていますが。
いやいや、お前らの頭こそ大丈夫か?
地形連動が全く無さそうな岳白軍を別に考えたとしても…、
元々、24万人規模でいた予備兵力すら放出しきって、本陣を孤立させている時点で、何とも思わなかったのか?
こんだけ将校が居て誰一人も…。
モブ将校B『右の虎白公軍を呼び戻すべきでは?』
モブ将校C『間に合うのか?今秦軍と交戦中だぞ!』
モブ将校D『だが、そこを頼るしかない、他は全て押し込んでて、ここから離れすぎている!』
モブ将校E『ちょっと待て!何だこれは一体何なのだ!先ほどまで楽勝だった我らが…、何故、こうなる!!』
いや、だから何故って、キミらが自分で本陣孤立させてて、ロクに哨戒も連絡もしないで怠っていたからでしょうが。(笑)
狼狽するモブ将校連中を無視して扈輒さん。
天幕の中の盤面に目を落とします。
そして一言。
扈輒『孫ビンか。』
えー??(笑)
こんなの別に、扈輒軍が本陣の位置調整を怠っていたというだけの話で、もう孫ビンは全然関係ないと思うのですが…、ここから扈輒さんの謎解きタイムが始まります。
キングダムネタバレ-隠れんぼの指示はどうやって出したのだろう?
扈輒さんの謎解き回答は至ってシンプルなモノ。
まあ、本編でいろいろ語っていますが、結局は桓騎軍の逃亡兵と残存兵の中の一部に、戦地で隠れて進軍する趙軍をやり過ごし、本軍の裏手に出ることに成功した連中がいるというモノでした。
まあ確かに、桓騎軍8万の中の1千ですから、それくらいの趙兵の見落としがあっても不思議ではありませんね。
モブ将校の一人が語っていますが、もともと盗賊団である桓騎軍の特性を考えれば、死体や掘った穴に潜伏するとか、造作もない連中でしょう。
しかし、逆に扈輒軍の規模を考えれば、この程度の潜伏兵の数などが居ても本来はタカが知れています。
問題は、この1千がどうやって本陣までたどり着いたかです。
扈輒はコレを岳白軍が敗れた為に、飛信隊の抑えに派兵したがゆえに、本陣までの中間地点が空白になったが為と述べていますが…、
これはどうなんでしょう?
何度もココに至るまで書いていますが、もともと三倍以上の兵力で戦っていた扈輒軍が、余剰兵力を使い切るほど全兵力を前線投入するコトのほうが遥かに不自然に見えるのは私だけでしょうか?
仮に、桓騎の首を見つける為というコトで、そこまでする必要があったとしても、全軍の進行に合わせて、本陣も本軍に合わせて移動させるなどの発想はなかったのでしょうか?
振り返ってみると、例えは古いですが、馬陽戦編で王騎将軍が趙壮相手に緒戦圧勝したときは、全軍の進行に合わせて王騎将軍も、それまで趙軍が本陣にしていた側の山頂に本陣を移動させることで、戦局に合わせた本陣設営を展開していました。(参照:第136話)
まあ、これって、本陣を孤立させないという防衛の為以前に、物理的に本軍と離れたら、命令・伝達などに支障が生じるので当たり前の話ですよね。
シンプルにこんなに本軍と本陣が離れていたら仕事しにくいと思うんですよ。(汗)
もちろん、両翼の岳白公軍と龍白公軍との位置関係上の兼ね合いもあるのは理解できるのですが。
しかし、逆に実際問題『岳白公軍が抜かれたらどうしよう?』などと考えるのであれば、夏満さんが5千を残存させる程度で済む話ではなくなってきます。
先ず、しっかりと岳白公軍そのものに後退させて、二次作戦を実施させて事にあたらせる必要があります。
また、扈輒さんの側の事情は、この際どうでもイイことにしても、最大の不可解点はさらに別にあります。
それは、桓騎がどうやって1千人もの規模の一家連中に、潜伏作戦と敵本陣の位置を知らせていたかです。
なぜなら、流石に桓騎と言えども、扈輒の本陣が最終段階までまったく動かずに、ポツーンってなっているかとか予想不可能じゃないですかね?
これをさらに深読みすれば、『扈輒将軍はアホだから、隠れてやり過ごしていたら本陣が孤立しているぜ。』とまで予想していたという事なのでしょうか?
うーん? こうなると予想というより予知に近いです。
更に言うと、両軍万単位の動員で戦っている状態で、敵の24万人規模の軍隊が、総員残らず全軍投入され切るかどうかなども、殆ど賭けに近い状況だと思います。
逆に言うと、桓騎的には戦局対する洞察というよりかは、『扈輒はアホだから絶対に詰むまでやる。』という、扈輒さん個人に特化した予想の仕方が必要になってきます。
どんだけ扈輒さん好きなんだよ。
さらに問題は、この作戦概要を予め最終投入戦力になる一家に、どのように徹底周知させるという点で課題が生じてきます。
正直、この潜伏作戦が桓騎から伝えられていた一家がどの程度いたのかは分かりませんが、扈輒さんが云うように大部分の桓騎軍、恐らくリン玉や摩論、黒桜などの幹部連中ですら、この作戦を知らないのは確かでしょう。
このことを逆に考えると、幹部連中にも伝えていなかったこの作戦状況を見れば…、
コメントでも頂いていましたが、もしかしたら桓騎は地道に、この潜伏作戦を自らゼノウやら、その他のモブ一家の長に、耳打ちでもして回って作戦の趣旨を伝えていたということになりそうです。
あるいは、その役目をオギコが担っていたのかもしれませんね。
雷土に伝えていたように。
まあ、そうなると…、
雷土とオギコの二人はともかく…、それ以外の潜伏要員が捕まったら、虎白公らの拷問で吐かされて一巻の終わりだったでしょう。
これも桓騎は運が良かっただけのような気がします。
でなんで、うーん?
どっちにしても、無理に都合が良過ぎる設定といいましょうか??
やっぱり、開戦前に、桓騎と扈輒という史実キャラの戦闘だった期待が大きすぎたのか??
別に、どっちも大した戦いをしてないように感じてしまいす。
キングダムネタバレ-脱出作戦でもしくじる扈輒
桓騎軍が潜伏作戦を取ったのはイイですが、この作戦には大きな弱点があります。
それは、味方同士の行軍の様子が掴みにくいために、全体的に見れば、足並みが揃わない為に、少しずつしか扈輒本陣に攻めて行けないという事です。
だから、扈輒将軍が虎白公本軍方面に逃げても、桓騎軍は足並みをそろえて一気に彼を包囲するのが難しいです。
でなんで扈輒さんとしては、桓騎兵が少しずつしか攻めてこないのに注目して考えれば、生存するためのどのように行動するべきかは明白だったと思います。
今戦始まってから、もう何回も書いていますが、本当に自軍の数の有利さを全く活かすことの出来ない戦いばかりしていますね。
この点―、
扈輒さんは逃走に際して、孤立をさらに深めるという最大の誤りを選んでしまいました。
しかも、味方である夏満さんによる、ミスリードの誘導でww
狼狽するしかない無能側近モブ将校供しかいない天幕に、夏満さんが戻ってきました。
扈輒将軍の脱出を促しています。
報告で、どうやらゼノウ一家からの攻撃が特に激しいことを述べています。
慌てふためく参謀共に、あくまでも窮地はココだけと叱咤する夏満さん。
彼の言葉でようやく本陣も脱出という方針にたどり着きます。
ほんとに…、
コチョウさんもコチョウさんですが、とくにこの全く存在意義の無いモブ将校たちは、一体何のために本陣に勤めているのでしょう?
敵軍に迫られたからといって、“オエッ”とかって吐いているヤツまでいます。
最早、軍人ですらない一般人が混ざっているような描写です。
脱出のルートについて扈輒さん、先ずは右側の飛信隊の抑えにむかった軍への合流を検討しますが、ここで夏満さんが、桓騎軍が読んでいるやもしれないと進言します。
これにもイチイチ困惑を示す、モブ将校たち。苦笑
もう、扈輒さんのこと考えている奴が一人もいません。
これに対して扈輒さんが示した退避方向は…、
『逆だ、左の空白地に走るぞ。』
いや、あの?
ホントですか?状況分かってますか?
今、本陣が孤立してるからピンチになってるわけで、何で味方が誰もいない空白地帯に逃げるんですか?
余計に友軍から離れますし、これから敵だって追従してくるんですよ。
普通の将軍なら『いくら何でもそんなバカな方向に扈輒は逃げないだろう。』と考えると思います。
しかし…、
流石は桓騎です。
おそらく、『扈輒ほどのボケ老人なら、余計孤立する方向に移動するだろうw』と、私のような凡人の一歩先を予想。
扈輒が逃げた先で…、
桓騎『だよなw』
扈輒『…。』
扈輒さんは、以前として厳めしい顔してますが、側近全員がビビって戦意喪失しかけとるやん。(笑)
― キングダムネタバレ最新692話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。