( カイネ 作画引用:原泰久先生 キングダム643話 )
つい最近まで、李牧はどうせ助かるし、別にどうでもいいかな?
とか、考えていたのですが、実際に神(作者)の絵によって描かれだすと、李牧はどうせ助かるのは分かっていたとしても…、
彼の生死の間際によって、他のキャラクターたちの運命がどう動かされていくいのか?
或いは、巻き込まれていくのか…?
コレはかーなーり、気になってきましたね~。
ではさっそく、今回も幾つかの論点にまとめて、次回からのキングダムの予想論点を深堀します。
キングダムネタバレ-史実に戻って考えてみる。
カイネや舜水樹は創作キャラクターなので、今回のピンチにおいては史実バリア無し。
でも、逆に郭開のクソ豚野郎は史実バリアを標準装備だったりするわけです。
しかしまぁ、それならそうと、あくまでキングダムは史記をモチーフにした創作ストーリーであると考えれば、ここでそれなりの改変を加えて郭開を始末してしまうもアリかもしれません。
何故なら、この後の時期に発生する王翦軍による王都陥落期においても、李牧は正史に則ると、まさしく郭開の讒言によって更迭、処刑の目に遭ってしまうワケなのですが…、
李牧は今回の鄴攻め編でも更迭に遭って、さらに王都陥落戦でも同じ憂き目に遭うことになってしまうワケになり、
内政面で同じ政敵を相手に同じ失敗を繰り返しているだけのダメ宰相の印象がどうしても拭えなくなってしまうからです。
いや、これ今回で自分が更迭になって投獄されて、さらにカイネなり舜水樹なりが瀕死で巻き込まれた上に…、
さらにココから7年経った後も、またしても郭開に失脚させられる李牧って何なの?
内部施策については李牧は何も反省してなかったのかよ!って話になりませんかね…?
とは言え、流石にキングダムとしても史記に明文化されている域まで創作を加えるのは難しいハズなので、神(作者)としても、どうあっても李牧が郭開に二度も付け込まれるだけの、相応の背景付けがあるのかもしれません。
また、今回のキングダム643話では、史実でも李牧が秦軍に対して、肥下の戦いと並んで、秦軍が失地回復の反撃を成し遂げる戦いの場であった“番吾”の地が描かれました。
この李牧の活躍は現状の本作品の時点から、さらに5年後になって実現するわけですが、時系列的にどうにも本編中に“番吾”の地が登場するが早いのが気になります。
本作品において、河了貂が心配していたように、まだ統治開始直後で、拠点としては極めて不安定である鄴一帯からの対趙戦線継続攻撃を、リスクがある上で昌平君が号令したのは…、
あくまでも李牧がこのまま失脚し続け、極めて近いタイミングで死刑されるという前提によってなり立っています。
なので逆に結論を導き出せば…!?
ここで李牧が何事も無かったかのように戦線に復帰すれば、現在の昌平君の本営発表は、一気に白紙撤回せざるを得ないという可能性も在るように考えられます。
いや…、だって李牧が死ぬわけないやん!(笑)
このまま李牧が解放されて、趙王が史実ネタとして死んで、戦線に復帰できたとしたら…、
逆に李牧は自分の投獄と死刑の噂すら利用して、秦軍を狩場に誘導するぐらいのコトはやってのけるハズです。
また、李牧本人が電撃的な復活速度で戦線復帰できれば、読者や秦軍に対して衝撃を与えるだけでなく、上述のような内政面での手抜かりが多きいという李牧の印象も、ある程度は緩和できるのではないでしょうか?
昌平君ぐらいの男ならば、李牧が復活したという危険な報告を聞いたとすれば、即座に戦略の軌道修正…、若しくは思い切った撤回をするだけの判断が下せる人物だと思います。
まぁ、逆にその昌平君が、李牧生存の危険情報をキャッチしても…、
『死刑になるかもって聞いてたくらいだし、生きてるとか何かの間違いだろ♪』などと言いだして、
正常性バイアス丸出しのまま、趙王都圏総攻撃を続行してくれても、それはそれは読者総ツッコミで面白いかもしれません。
神(作者)としても番吾の戦いの結果だけを史実繰り上げにして、昌平君のおかげで信の将軍昇進後の初参戦が大惨敗…。
そして!?
ついに王騎を倒して以来、初めての!?
キングダムでの李牧による対秦軍初勝利が実現するかもしれません。(笑)
そうしたら、どうでしょう?
私自身、『おめでと~李牧ゥ~www』 などと言って、
『始めて秦軍に勝った今の気持ちどう?』 とかマジで聞きたくなってくると思います。
今はしんどいけど、頑張れ李牧。
悼襄王が死んだらやってくるのは嘉太子の時代じゃなくて、ついにアナタ自身がホントに活躍できる時代ですよ?
キングダムネタバレ-李牧ピンチで振り回されるキャラクター
あくまでも仮定の話ではありますが…、
皮肉な言い方をすれば、“死にもしない信の死”のお陰で、ある意味、その演出も兼ねて死ぬことになった去亥と松左…。
この図式を当てはめると…、
まったく同じ構図で、本来、“死にもしない李牧の死”を巡って趙国に無かったはずの内戦が発生している状態が発生しています。
また史実から見てみると、悼襄王が死んで、その際にお気に入りの側室の子供の方を後継者に指名したから、嫡子である嘉太子が次期趙国王になれなかったという事実しか残っていないので…、
ここは神(作者)にとっては、この余白でどのようにキングダムを作り上げるかが腕の見せ所になっています。
先ず、私が非常に気になっているのは、史実上では死ぬはずの現趙王である悼襄王です。
本人、口では「じきに(秦軍が邯鄲を包囲する頃には)病気で逝ってる…。」とか言ってましたが…、現状のキングダムを見る限り、たとえ病弱がホントであったとしても、スグにでも年内中に病気の症状が現れて死亡してしまうほど衰弱しているようには全く見えません。(ましてや鄴攻めが終了してから5ヶ月が経過しているのに元気そうです。)
コレで神(作者)がいきなり悼襄王の容態を変化させて…、いきなり何らかの病気に罹患したみたいに死亡させても、流石に無理があるんじゃないでしょうか?
そう考えれば、キングダムの悼襄王が死ぬのは病死じゃないんじゃないのか?とも考えられてきます。
では、悼襄王が死亡するのは他殺であるのか?と考えることが出来ますが、この点、神(作者)が誰に悼襄王を殺害させるかが問題になってきます。
キングダム第640話では、紛れもなくコチョウ将軍が「王を殺してでも李牧を助けねば…。」と明言していることから、先ずはこのコチョウ将軍か、あるいは彼の息の掛かった刺客の手による犯行が予想されます。
王都の守護神との異名すら持つ、コチョウ将軍ですから、李牧が失脚した今でも、一定の規模で王都圏内の将校と軍団を掌握しているのは間違いないでしょう。
しかしながら、この点、現在のキングダムを見ている限り、朝廷側の指揮下にある王都軍と、コチョウ将軍による指揮下の王都兵との区別が非常に難しいトコロです。
趙王に刺客を送り込むにしても、どうも決め手に欠けるように思えてきます。
李牧と関係のある武将としては、舜水樹とカイネ以外は一体何をやっているのか全く分かりません。
馬南慈などが、中央の武将に顔が利いて李牧助命の為の政治工作が出来るとも思えませんし、フテイなども現状で活躍できるような情報戦に長けた武将であるように思えません…。
なので、李牧側の人間で悼襄王に一番確実に近づくことが出来る人物と言えば、やはり嘉太子しか思い浮かびません。
しかし、嘉太子が李牧の為に悼襄王を殺すのか?と考えるとコレは逆にカナリ無理があるように思えてきます。
つーか、公然と父である現趙王を殺してしまったら、さすがに嘉太子自身も生きていられるか分かりません…。
うーん??李牧の復活に史実イベントである悼襄王の死と嘉太子の廃嫡が何か関係していると思ったのですが…、
嘉太子が悼襄王を殺さないにしても、次回のキングダムで嘉太子が悼襄王の元に出てきて、直談判するぐらいのコトは普通にやってくれると期待します。
キングダムネタバレ-嘉太子の上奏とカイネの暴走
いや、まじで嘉太子…。
李牧を口上ではリスペクトしていて、あまつさえ「ヤバかったら俺も戦場に出て兵を鼓舞してやっから。」(参照:517話)という内容のセリフ言ってましたけど…、全く出る幕ありませんでした。
せめて、李牧を助命するぐらいの仕事しろよと言いたい読者もきっと多いハズです。
とは言え、捻くれ大王の悼襄王がすんなり自分の息子の諌言を受け入れるとは思えません…。
自分に逆らう者に対して更に気分を悪くして、その場で嘉太子の廃嫡を言い渡すことになるんじゃないでしょうか??
先ず、普通に考えて、嘉太子が廃嫡になるのには…、
少なくとも悼襄王本人が生きているウチに、後継者についての明確な宣言なりが無いことには、さすがに実現が難しいのではないでしょうか。
また、郭開の立場から考えても、悼襄王が死んだ後の、自身の権力基盤の維持を考えれば、悼襄王が死んで嘉太子の政治的な実権がより一層強固なモノになってしまう前に、嘉太子自身の失脚材料を揃えるほうが良いと考えるでしょう。
では、嘉太子が廃嫡になって政治的求心力も喪失した先で、一体誰が、悼襄王を止めるのか??
この点、私が予想したのは、以前から李牧と共に嘉太子と面識を持つ(参照:517話)カイネについてです。
また、この予想は、堯雲のカイネに対する予知夢(参照:583話)も絡んできます。
舜水樹もカイネも流石に、自分達だけのチカラだけで李牧を救出するのは無理があると考えるかもしれません。
よほど一人よがりでない限り、自分達以外のような李牧の腹心以外にも…、『李牧様の味方をしてくれる人間はいないのか?』かくらいは考えると思います。
そして、ここまでを単純に考えれば、怪我でボロボロになったカイネが、『もう、李牧様を助けるには太子様に頼むしか無い…。』と考えて接触を図り、太子と共に悼襄王の前に参内をして、直訴してもらうなどといった流れを予想しました。
そして、上述のように、やはり上奏したものの、李牧の助命嘆願は却下されて、嘉太子まで廃嫡…。
それを間近に聞いて、全てに絶望したカイネが堯雲の予言を思い出し、ここが李牧を守る最後の機会と覚悟をキメて、悼襄王に斬りかかるなどといった状態になるんじゃないでしょうか??
既にテロ活動やりまくりのカイネが、王都のセキュリティー関係無しに、悼襄王に近づくには嘉太子に随伴してもらうしか方法は無いでしょう。
そして、上述のように“死ぬはずのない李牧の死”を回避するために、創作キャラにここで死に場所を与えるというコトであれば、まあ、ここらは趙側の既出キャラの死に場所としても、それなりに相応しいのではないかと考えるワケです。
また…。
実際、今まで虚言癖の如く大言壮語を繰り返しては、秦軍に作戦でも地力でも負けまくっていた李牧ですから…。(王翦は李牧の方が一枚上とか言ってくれてたけど…。)
ここらで、大切な人間を失って人格が変わるくらいのショックを受けないと、敵キャラとしても一皮剥けないんじゃないでしょうか?
もちろん、これはフテイにも言える話です。
趙軍としてはカイネのロストで、李牧の何かが壊れて…、
なんつーか、人間として壊れていけない何かが壊れて、暗黒面の属性も引き出したような強さを見せるみたいな感じです。
また、ここでの李牧の変貌は、次に司馬尚が出てくる切っ掛けにも繋がるかもしれません。
お喋りで軽かったフテイも…、カイネを失った後は、もう何も喋らんようになっただけ強くなれるかもしれません。
キングダムネタバレ-嘉太子が暴走、カイネもビックリ
この予想は、前項の逆パターンですね。
キングダム643話のラストの“煽り”には、「次号、悼襄王の元に…!?」とか書いてあるので、多分、嘉太子あたりが悼襄王の前に現れるくらいまでは、あると思うんですよ。マジで。
で、この項の予想では、カイネが死なずに、堯雲の予知夢が無駄伏線でスルー…。
嘉太子が悼襄王が上奏するものの、李牧助命の嘆願を却下された途端、いきなり思い切って父親を殺害。(笑)という予想です。
太子と言っても現趙王を殺しちまったもんだから、派閥の擁護もあって、なんとか自分は死なないものの、太子の地位は完全に喪失、次代は異母弟の幽穆王のモノに。
カイネとしても、嘉太子には『趙王に李牧様の死刑を止めさせるよう頼んで。』とお願いしただけなのに…、
「ま、まさか、ええー!?いきなりブチ切れて自分の親父殺したよ、この人!?』ってなると、さすがに頼んだ本人もメチャクチャ驚くとおもうんですよね。
いや、適当に思いついただけだけど、これなら誰も悲しまないでしょう。
そして、李牧とその腹心共としても、嘉太子のお陰で自分達助かったんだから、趙が滅んだあとは、自分達の領土である雁門の方で、新しい国家宣言(代)して、養ってやるくらいしなきゃだよね。ってな話にも繋がるやもしれません。
キングダムネタバレ-嘉太子が一枚上手の悪なら良かったんや。
そして、これは李牧やカイネにとって一番幸せな顛末の予想です。
嘉太子が悼襄王や郭開を騙すほどの本物の悪党になるなら、趙にとって万事解決になるパターンです。
イイ人そうに見える嘉太子が水面下で暗躍しつつ悼襄王を毒殺。
嘉太子「クククッ、郭開よ。父は無能の極みであったな…。」
郭開「我的大王(ウォーダダイワン)。」
一番、あり得ない予想なんですが、趙国の不幸は腐った臣下や王がいる事そのものが原因なんじゃなくて…、
腐った臣下やリーダーなんかは、普通はどこにでもいて、それを排除できる真のリーダーや仕組がなかった。
キングダムに関して言えば、期待した嘉太子が結局はイイ人なだけだった…、というのがホントの原因なんじゃないかと思った次第です。
― キングダムネタバレ最新643話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
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Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)