( 田里弥 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第705話)
新年あけましておめでとうございます。
今年も始まりました、2022年からのキングダム。
桓騎ファミリーの食レポから始まり、イキナリ、田里弥のピ~ンチ!
追い詰められているハズの李牧軍は、士気で秦軍に大きく勝り、平陽十万斬首の意趣返しを敢行です。
李牧の下準備のもと、閼与城の守備戦を指揮するのは舜水樹。
王翦と田里弥の現場での機転と対応力はこれを上回るのか?
ではでは、今回もキングダム本編を振り返っていきましょう。
皆様、本年もよろしくお願いいたします。
キングダムネタバレ-閼与城攻略序盤
なにやら冒頭では、摩論がいつもにもまして穏やかな表情で、手にした自慢の料理の品々を、桓騎ファミリーの皆様に披露し始めています。
どこか作品の中までお正月気分を漂わせてくれる、桓騎ファミリーの面々。
桓騎をはじめ黒桜たちもご満悦です。
何より、摩論の言葉が示すように、他人の戦闘を眺めながら美味しい昼食をいただけるのは優雅なモノ。
桓騎らの眼下には、閼与城が広がり、すでに秦軍による攻撃が展開されています。
で、そんなこんなで始まっている閼与攻略戦ですが…、
趙軍側としては、北上する秦軍に野戦で迎えるではなく、イキナリ閼与城での迎撃に出たもののようです。
李牧率いる趙軍としては、あくまでも秦軍を宜安まで北上させてから、大打撃を与えることが目的なので、ハナから閼与は秦軍にくれてやる算段のと見ることが可能です。
しかしながら、秦軍としては本来、守る敵に城郭が伴っての攻城戦は、自軍の犠牲が多くなるゆえに、敵を野戦に引き出しての戦闘プランもあったかもしれません。
この点、王翦は、閼与城の防衛力がどの程度の準備があるのを知って、攻略に臨んでいるのか?
今のところ、本編では、実戦に対応した部分の情報戦や伏線らしき部分は、残されていないので、秦軍も手探りで攻略していくしかないようです。
序盤から、閼与城には、すでに多くの攻城梯子が掛けられているのが見て取れます。
戦闘を進めている武将は誰でしょう?
桓騎軍はお頭たちが昼間から饗応を示しているように、今回はお休みです。
飛信隊や楽華軍、壁軍も参戦しておらず、どうやら王翦軍のみで閼与攻略を進めているようです。
飛信隊でも信と河了貂を中心に、王翦の意図がどこにあるのかが語られています。
彼女の分析としても、秦軍にとっても、閼与攻略はあくまでも序盤。
なので、王翦軍以外の軍の消耗は避けたいという意図と。
桓騎軍などは、必ずしも攻城戦が得意ではないことの実情も語られます。
逆を言えば、王翦軍なら、最小限の犠牲で閼与を陥落できるという自信の表れととれると河了貂は語ります。
さて、その王翦軍での最前線指揮を執る男は…、
王翦軍第三将―、
田里弥です。
渾身の力を込めて、両手で指揮を展開。
田里弥の合戦オーケストラの展開です!
いや~、彼がキングダムの世界で一生を終えて、もしも現代に生まれ変わったら、絶対に、世界的に超有名なオーケストラの指揮者として生まれ変わっているように思うワケですよ。
そんな田里弥の指揮する、閼与攻略戦。
既に、閼与の南壁は、多数の攻城梯子が並べ敷き詰められ、ギッチギチです。(笑)
さらに、同時に三本もの攻城梯子が掛けられようとしています。
非常に、大きな梯子なのですが、それだけに、強度は微妙に見えます。
サイ攻防戦の趙軍もそうでしたが、梯子が長くなるだけ、引き上げると同時に、しなりながら、その勢い任せで、梯子の先端を敵城に引っ掛ける仕組みなっているようです。
梯子のかかる勢いが、凄まじいようで、足下では既に第4将の倉央が城門突破に向けてスタンバイ状態です。
飛信隊から見ても、すでに城壁が秦兵で埋もれて真っ黒に見えます。
しかし―、
秦兵側としては、城壁頂上まできて、今一歩、拠点を作ることが出来ていません。
田里弥の指揮としては、良い戦運びのように見えますが、兵卒レベルの最前線としては、一体何が起こっているのでしょう?
田里弥が注意を向けた先には、どうやら、城壁頂上付近で深手を負った敵自らが、それまで戦っていた、秦兵相手を道連れに、相打ちの落下を、城壁頂上から仕掛けてきていることが見て取れました。
深手を負った趙兵が、各自、一人ないし、二人ごと秦兵を掴みこんで、死兵となって、高所落下を仕掛け確実に秦兵を削っていきます。
また、ついでに解説されるところによると、この趙兵の捨て身先方は、防御にも有効のようです。
通常、城の頂上で味方に死なれると、その死体が邪魔になり、次の守兵の入れ替わりが困難になりますが、今の趙軍にはそれがありません。
敵の強みとしては、異様なまでの執念なのですが、作中では、敢えてこれを“戦術”として表現されています。
この趙兵の行動指針を彼らに伝えたのは、李牧の指令で閼与の指揮官として送り込まれた、舜水樹です。
田里弥も、敵の死にもの狂いの有様を見て…、
『守城戦において兵卒が取れる最上の手だ…。』と評するほどです。
しかしなが、それだけに通常、そんな命令があったとしても、ここまで徹底されるワケも無く、明らかに高すぎる敵の士気を見て、“異常”であると気が付く田里弥。
その“異常さ”ゆえに、田里弥は、さらに、この閼与の敵兵が、普通の兵ではないことに気が付き始めます。
閼与もまた王都圏の城ということで…、
この敵兵たちは、李牧の計らいによって、平陽戦で桓騎に弑逆された捕虜兵たちの遺族で構成されていることが分かりました。
そして、それ故に、秦兵道連れによる無茶な戦闘が可能であったと…。
舜水樹からしてみれば、敵が桓騎兵であったら『より火が付いた…。』とのことですが、それでも相手は秦軍であることには変わりがありません。
王翦軍は、昨年の桓騎軍勝利の代償を、反動としてそのまま丸かぶりになる体になってしまいました。
…とまあ、なんとなく李牧も舜水樹もしてやったりという感じで仕上げられているのですが…。
ここで少し違和感も感じます。
キングダムネタバレ‐今回の秦軍サゲ
これ? 普通に考えたら、防御的に絶対有利な守城戦なのですが、自軍犠牲を最小限に保ちながら、敵の弱体化を狙うという戦略としては、カナリ微妙じゃないですかね??
趙軍的には、王翦がせっかく野戦のプランを諦めて、ワザワザ難しい攻城戦に応じて来てくれているのですから、少しでもここで秦軍を足止めして、秦軍の疲労と消耗を重ねていったほうが趙軍としては、カナリ得になるはずです。
ましてや、李牧としても秦軍を北方に引き込む必要がある以上、ワザと秦軍に閼与を与えるつもりなら、ここで秦軍の厭戦を誘ったほうがはるかに有利です。
上手くいけば、狼孟城や王都軍とも連携して、秦軍にプレッシャーをかけて、閼与を餌に、秦軍を分断できたかもしれません。
もっとも、序盤で進軍にダメージを与えすぎて、王翦が宜安攻撃を断念してしまっては、李牧の戦略に反するので難しいところです…。
李牧は、前回の李牧と遊牧王の会話でも、『閼与で秦軍の兵力を半分にしてやります!』と豪語していましたが…、
逆を言えば、王翦も昌平君も、作戦の途中段階で、自軍の犠牲が想定を上回れば、その時点で計画を見直せばいいだけの話です。
王翦『李牧を甘く見過ぎたようだ。閼与は重要拠点であることには変わりがないので、陥落できたのは良しとしよう。』などと言って、軌道修正が必要な時点でプランを練り直せばいいだけです。
ましてや鄴攻め編と違い、退路や補給路が分断されているワケではないのですから。
しかし、趙と李牧は違います。
隣接する燕の斉の二国が対立国であり、魏も今は秦の同盟国です。
頼りになるのは楚だけなのですが、現時点で共闘していません。
そんな状態で、非常に限りあるはずの戦闘資源である人員を、こうもバンバンと使い捨てにできる李牧の神経が全く分かりません。
実は、平陽の犠牲って、数万じゃなくて、数百の聞き間違えとかじゃないんですかね??
そして、ついでに言うと、平陽戦で桓騎に殺された10万弱の投降兵は、王都圏の兵役適合者である成人男性であるハズなのですが…、
その遺族の大半までが兵役適合可能な、親、兄弟、子供であるのは、さすがに都合が良すぎると思います。
普通、現役を過ぎたじいちゃんとか、妻や子供が遺族の大半になりそうなのですが…、
趙国では謎の人口動態が発生していて、毎年、戦争での犠牲が問題にならないほど、凄まじい勢いで、男性が出産されているのかもしれません…。
それか、当時としては医療技術が発達していて、異常なまでに乳幼児死亡率が低く、兄弟家庭が滅茶苦茶多いとかでしょうか?
そうでなくては、キングダムの世界では白起が起こした長平の虐殺とか、本当に在ったの?って話じゃないですかね??
あと、秦軍…。
城を攻めているのに、影丘戦の時もそうだったんだけど、全く弓で攻城兵を援護してい様子が見られません。
そりゃ、城壁に拠点なんて作れなくて当然でしょ。
こりゃ一体どういうことなんだろう??
もしかしたら王翦的に…、
王翦『閼与は攻略後に自軍の城として使うから、建物が傷つかないようにキレイに攻略しろ、だから田里弥、弓矢使うな!』
田里弥『ハッ!承知いたしました。』
などという秘密の指令が出ていたとか、脳内補完するしかなさそうです。
あの、強力な大秦国に、弓矢も弓兵もいないなんてことがあるハズないですし、王翦が弓で攻撃援護する方法を知らないなんてワケがありません。
そうです!
いつも本作品に、戦闘で有効なハズの弓矢軍団が少ないのは、“秦軍サゲのための手抜き”などと考えてはいけないのです。(笑)
むしろ歌舞伎やらなんやらの“黒子”と同じように、本当はたくさんの弓兵団がいて、攻城兵をバックアップしているのですが、神(作者)様の恩計らいによって、他のキャラクターたちが際立つように、見えなくしていただいているのかもしれません。
他の読者様には、どう見えているのだろう?
うーん?無駄なところで考察を深めてしまった。
で、そうこうと秦軍が城の攻略に手間取っている間に、突然、城門が開いて騎馬隊が討って出てきました。
攻撃の手を隠し持っていた閼与軍。
その、敵は昨年も大いに桓騎軍を苦しめた虎白公軍とjr.龍白公軍。
敵方の強駒ってことは分かるのですが、出合頭に田里弥兵が大いに蹴散らされていきます。
しかも、なんと彼ら程の兵力もここでは捨て駒。
閼与の城門は閉じられ、戻らぬつもりで、指揮をとる田里弥めがけて突撃を敢行。
舜水樹には、何故か指揮官田里弥の所在地が判明していた模様…。
そりゃ、田里弥も『何っ!?』とかって驚くわ。
いや?もしかしたら、田里弥特有の、あの大振りの合戦オーケストラ指揮の動きでバレたのかもしれない。
新年初っ端っからキングダム…、
笑いの次元が高すぎる…。
田里弥はやく逃げてー!!
― キングダムネタバレ最新705話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。