( 女脩 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第672話 )
六人目の大将軍、予想の一つの通り保留でしたね。
まあ、しかたないですよね、こればかりは。
何気に、いっそのこと、政が張り切り過ぎて『戦神昭王の血を継ぐ俺が六人目の大将軍だ!』とか言い出して、昌平君と昌文君が必至こいて止めるとか、そんな逸脱も見てみたかった気がします。
あと、造形師に作らせた物品も、予想した“六大将軍バッチ”などではありませんでしたが、神鳥の羽を模した“六大将軍ペンダント”でしたね。
誓いを表現した装飾物だった点は当たっていたので嬉しかったです。
しかし、この黄金の六翼を桓騎と王翦がどんな気持ちで受け取ったかはめちゃくちゃ気になります。
また、今回は、作中でも桓騎が一番のお喋りだったせいか、現六将の中では一番小物感が出てしまっているのが気にかかります。
政の信託を受けたこれからのお頭がどう変わるのか?
より激しさを増してヒャッハーに磨きをかけるのか?
ではでは、今回もキングダム本編の内容を振り返っていきましょう!
目次【本記事の内容】
1.最後の六人の発表
政『最後の六人目は…。』
一同、緊張しながら政の発表を待ちます。
そして、思わせぶりかファンサービスなのか?
次のページには録嗚未と壁のあんちゃんが描き出されます。
え?ちょっとこれって、少なくとも壁さんは、将軍格として録嗚未と同等って話なんですかね?
神(作者)様的に?
いやいや、きっと気のせいです、『なんか嫌だな~。』などと思ってはいけません。
恐らく、録嗚未と壁の六将昇格を楽しみにしていた読者も多いでしょうから、きっと神(作者)様が少しでもファンの期待に沿うために描き出してくれたのでしょう。(笑)
結局…、六人目の大将軍は空席でした。
オイオイ録嗚未、訓練中に欠伸をしている場合じゃないぞ。
彼の推しである皆さんも、『やっぱり無理だったか~。』と落胆されたかもしれません。
そんな中でも、壁さんに至っては、おしっこの最中ですからね。
この点、やはり安定して読者を和ませてくれています。
壁さんならいっそ、コロコロコミックのような児童誌のノリで、ウンコの最中で笑わせてくれることも可能だったでしょう。
場面は再び咸陽。
一同は『空席!?』などとどよめいていますが、別段、それほど驚く話でもありません。
六将就任を果たした当事者5人はだれひとり表情一つ変えていません。
まぁ、それが当然といったトコロなのでしょう。
楊端和『該当する者がいないと?』
政 『その通りだ。』
端的に理由を交わす二人ですが、政から引き続き、六将の絶対条件である“戦の強さ”において、他の5人に匹敵する人材が見当たらないことが語られます。
1-1.大王にも挑発的な桓騎
しかし!
ここで唐突に桓騎が仕掛けてきました。
桓騎『だったら別に五将でいいんじゃねェのか?』
ええええ?ちょっとちょっと??
そのタメ口誰に向って言ってんの!?
昌文君だよね?昌文君に向って吐いてるんだよね。(汗)
『桓騎!』と一声いれる昌文君ですが、政がこれに冷静に答えます。
政『いや、六将が必要だ、かつての昭王の刻のように。』
あくまでも現状ではなく、六人の大将軍の数に拘る理由を、旧六将の背景をもとに桓騎に諭す政。
それならばと、桓騎は桓騎で七将でも八将でもいいのではないかと切り返します。
タメ口で。(笑)
同時に王翦に同意を求めるように切り返した桓騎ですが、ここで、とうとう昌文君に、態度があまりにも無礼であることを注意されます。
もしも、ここで王翦が桓騎と一緒になって、異論を挟んできたら、どうなるかと思うのですが、至って冷静な王翦の反応です。
桓騎の意見に対して、上位の武将が増え過ぎれば、その下部組織が貧弱になり、仲間の奪い合いになる…。
結果、肝心の軍としての俊敏さが損なわれることを危惧して、現状からも、六人の大将軍の数が適正であると、政の意見を補足する立場を表明しました。
桓騎はともかく、騰と楊端和もこの時の王翦の反応を注意深く見ていたのが印象的です。
そしてこの点、逆に蒙武のリアクションだけ皆無なのは何故でしょうか?
察するに、内心、六人大将軍になれたことで嬉しすぎて、イチイチ桓騎と王翦の言動など、耳に入っていないのかもしれません。
既に中華トコロ狭しと大暴れしている妄想にでも耽っていることでしょう。
2.戦略の概要と目的
ここで、ようやく具体的な六将の運用に話が進んできたところで、昌平君が進み出てきます。
昌平君『その通り、“速さ”こそ六将制度の最大の武器だ!』
秦軍総司令である彼の口からは、これから秦が他国に攻撃の度合いを強めれば強めるほど、より敵は死に物狂いで対策を講じてくることを予想して語ります。
そして、現状の対趙戦線がそうであるように、領土を狭めても兵力に余力がある敵は、まさに人海戦術で阻止対応してくるであろう状態にも言及しています。
例えれば、敵の“治癒”が早いか自軍の“侵攻”が早いかの勝負。
この速度戦に勝利するためには、本営の裁可を待たずに、現場の即断即決で戦を展開してく必要がある。
『そのための戦争の事由。』騰もまた、そう言ったところで、再び政が語り始めます。
曰く―、“速さ”と“鋭さ”で敵国の“治癒力”を凌駕し、その心臓(王都)を貫く。
つまり、新六将の運用指針は、対一国超短期決戦による、首都一点突破を目的とした電撃作戦仕様であることが明確にされます。
これを明確にした以上…、
神(作者)様ももうこれ以上は、戦略に関係ない戦局やエピソードを、ダラダラと差し挟むことが出来なくなったようにも見えるのですが…。
果たして、政に宣言させた以上は、この点、キチンと戦略方針が守られていくのか、まだ心配が残ります。
そして、明に政から、『六将制度をもって六国を滅ぼす、これは、秦国が中華統一への最終的な舵を切ったことを六国に宣告するものである!』と宣言されます。
ここで王宮内で沸き立つ一同。
最初は信から、中華統一の話を聞いた時には斜めに構えていた桓騎も、さすがにここでは素直(?)に、『ククク、面白くなってきた。』などと吐露し始めています。
3.新六将に早くも不協和音
しかし、ここでこの桓騎の態度にどうしても釘を刺す必要があると判断したのか?
昭文君がこれだけは伝えておかねばならぬこととして…、
『戦争の自由が認められるからと言って、何をしてもいいということでは決してない! 敵国の民であろうと、一般人の虐殺・暴虐は一切禁ずる!』と、ここで厳しく明言するに至ります。
桓騎『何、俺見て言ってんだよ丞相。』
同時に、王翦に目を向けて昌文君は、『まして反乱などは絶対にあってはならぬ、よいな!』と最後に括ります。
桓騎『ククク、だってよ王翦。』
なにか、ここら周辺の描写に依ると、桓騎が軽口を連発しているあたり、五人の武将の中でも、一番位置づけが軽いといいますか…、
どうにも、中堅武将のような、小物感が浮き出てしまう嫌いが出てしまいます。
むしろ、昌文君に何を言われようが、黙殺しながら、現場の意地を示すくらいのほうが貫録が出たかもしれません。
しかも、桓騎的には内心どうでしょう?
ぶちゃけ、白老蒙驁の直下軍ですら、普通に占領地での自軍犯罪を取り締まりきることなんて、できなかったくらいなんですから、本営など現場を知らない甘ちゃんの集団くらいにしか思っていないのでしょうか?
『ほざけ文官が、これからも勝つためなら俺は何でもやるぜ。』くらいの心象でいるのかもしれません。
翻って王翦は何も反応を示さず、沈黙を貫いています。
そのために、その分、桓騎が立ち振る舞いを示す必要があったようにも見て取れます。
そして、代わりに昌文君の言明に明確に答えたのが騰です。
『ご安心を、そのような者がでれば、残りの将で、必ずそ奴を抹殺します。』
楊端和『当然だ。』
しかし、ここで新六将に不協和音が明確に露見発生するかと思われたこの流れで、政がピシャリとその場を〆る発言に出てきました。
4.新しい六将としてのスタート
騰の発言に感謝しつつも政、ここでかつての六大将軍の在り方について、再び言及していきます。
政『かつての六大将軍は、時の王、昭王に対し絶対の忠誠心があったと聞く、』
そして、その上で…、
『そのような忠誠心が今の五将全員にあるとは思っていない。』と語る政。
この場面は、無理に旧六将の真似を表面上強いても意味が無いことを、ここで明確に態度に表しているように感じます。
そして、これからの六将は、同じ六将であったとしても、かつて領土の秦の拡大目的を果たした旧六将と、目的も機能も大きく違い、
当時の昭王に対する忠誠心とは違った強みを持つ武将集団であることに、期待を寄せていることの現れとして、受け取ることが出来るのではないでしょうか?
五人全員に政に対する忠誠心が揃っていなくても、“今ある世界”とは違う何かを望んでいるのは、全員一緒です。
それは桓騎も王翦も。
故に、政は五将全員がブレずに戦いきってくれると信じていると明言したのではないかと考えます。
時を置かず、新たな六人目の大将軍が台頭することにも期待して。
4-1.クロスに見える“天の使い”
いや、これ絶対に聖闘士星矢だろ。
政『昌文君あれを…。』と呼ばれて出てきたのは、なにやら何かの聖衣を収納していると思しきパンドラボックス。
ではなくて…。
箱の正体はさて置いて、ここで政から秦国の神話的な成り立ちといいますか、沿革的なものが語られます。
ザックリいうと、五帝の一人の孫が玄鳥(ツバメ)の卵を飲み込んで、その女から生まれた大業なる男性が秦国の祖ということらしいです。
で、重要なのは、秦国は天の使いである玄鳥から生まれたという事になる点です。
前回、政が新六将を任命するにあたって、造形師を召し抱えて作らせていたものが、ここで明らかになります。
彼が造形師に作らせていたものは、まさしくこの玄鳥の聖衣(クロス)だったワケですね。
で、この玄鳥の聖衣を六人目の大将軍になった信が纏って…、いやいや、そういう話ではなくて。(汗)
どうやら、この天の使いである玄鳥の像、羽のパーツの六枚が分離して、ペンダントみたいになるようです。
政は、これを六大将軍の徴として、ここの五将に“預ける”のが狙いだったようです。
“授ける”ではなく“預ける”こととして。
やはり、この徴を身に着ける様は楊端和が一番似合うようですね。
これより誰よりも大きな苦痛を伴いながら戦っていくことになる、新六将。
『誰一人欠けることなく、六国制覇を成し遂げて、預けた黄金の翼とともに咸陽に帰還せよ。』と政は命じます。
― キングダムネタバレ最新672話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
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