( 呉鳳明 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第654話 )
神(作者)の意図した通り、そして多くの読者の予感通りに、馬介さんが速攻で退場…。
お疲れ様です。
いや?なんつーか、もう最初から目が死んでましたからね、馬介さん。
ホントだったら魏にとっては、初っ端っから将軍の損失が発生しているので、大ピンチのハズなのですが…、
何故か、馬介さんが死んでも、戦局に全く影響を感じないのは私だけでしょうか?
いやいや、別に死んでしまった馬介さんを冒涜してるワケではありません。
馬介さんを討ったのが什虎軍でも一番地味な玄右だったってのが…、
なんとなく、神(作者)的に、一番どうでも良さそうなヤツから花持たせたんだろうな…。というの印象が残るからです。
現時点で、もう什虎戦は拠点の奪い合いでも無く、兵力の運用方法による戦術勝負とかでもありません。
見たマンマ、単純に武将をぶつけ合ってのタマの取り合い合戦という類型の戦で方向性が決まってきているのが分かります。
この点、寿胡王としては、今の段階では特別な指示など不要とか言っていますが、逆にこの先で、自軍兵力の損耗が進んで、主要な武将が討たれてから発動するような寿胡王の作戦って一体なんなんでしょうね?
どうせ負けるにしても、什虎軍目線の作戦筋が一体なんなのかは気になります。
前回で白麗が“大軍師”とか言ってきていて、今回で呉鳳明までが“什虎の賢者”などと持ち上げていますが…、
神(作者)がこうして事前に寿胡王をヨイショして持ち上げすぎるのは、アトアトの寿胡王本人にとって、めちゃくちゃハードルが上げらているだけのような気がします?
これで結果的に寿胡王の繰り出した戦術や作戦がショボかったら、あまりにも哀れです。
『別に儂が自分で“賢者”とか“大軍師”とか言ってたワケじゃないもんね!』とか言い出しても仕方が無いでしょう。
ではでは、さっそく今週も本編の内容を詳しく振り返っていきたいと思います。
キングダムネタバレ-秦魏の正面攻撃
満羽が回想シーンで黄昏ています。
で、それはそうと…、
早速今回は、魏軍が玄右軍に近接して戦闘を開始しているトコロから描かれ始めました。
魏軍で一番最初に接敵していたのは龍范軍のようですね。
白麗が玄右軍の左後方に展開していたので、玄右軍と戦闘を開始するとともに、早々と白麗軍の矢の洗礼を受けた形になります。
魏軍としては、恐らくこの展開は予想出来たコトなのでしょう。
同じく魏軍の前衛である荀詠が龍范軍が敵の矢を引き受けている状況を利して、さらに玄右軍に“滑り込む”べく前進を開始しています。
その部下の動きを見た呉鳳明ですが、即座に最左翼の馬介軍にも前進を命じます。
この状況につき、什虎軍サイドから見るに、玄右軍が敵の三軍から同時に攻め立てられている様子が描かれています。
特に玄右軍の右、敵の左翼が善戦している様子も強調されているので、最後に出撃した馬介が、思いのほか善戦しているようです。
『ハッハ、三軍のいずれが主効か?もしくは全主攻の構えか?はたまた最右翼の強軍(乱美伯の事と思われる)が飛来するか? ギリギリまで悟らせぬ様な手を使うな呉鳳明とやら。』と言いつつ、側近から指示を仰がれても、そのまま玄右に対処を任せる寿胡王。
玄右としても、そのまま第一陣を下げ、第二陣のラインで魏軍を迎撃する旨を味方に周知します。
寿胡王の鳳明に対する評価としてはどうなんでしょう?
なんか色々いっていますが、単純に魏軍の方が玄右軍(2万)よりも、兵力と武将の数で勝っているワケですから、優勢なのは当たり前の話だと思います。
しかし什虎軍としても、この時点では魏軍にダメージを与えようにも、まだ敵に対するアプローチ点が見えていないのは確かのようですね。
後述しますが、魏軍はこの点、武将の数の多さというか、手数の多さが逆に仇となった観があります…。
さて、
ここで我らが秦軍も、魏軍VS玄右軍の様相を遠目に見て取っています。
玄右軍の後退が予期したよりも早かったがために、彼らとしても、秦軍が魏軍との挟撃体制に後れを取るコトを、早くも懸念し始めている様子が描かれています。
これと同時に、魏軍の本陣の様子も描かれているのですが…、
ココで既に呉鳳明がミスを連発しているのがよく分かるんですよね。(泣)
ここからだんだんと、秦魏軍の雲行きが懸念されてきたようにも読み取れます…。
魏軍本陣…。
自軍の荀詠、馬介が善戦している報告に喜ぶのはいいのですが…、
ここから秦軍がまだ、敵の第一陣の相手に留まっている様子を見て、既に慢心に近い態度を表す武将が出てきました。
『チッ、自分達から友軍を頼んでおいて後れを取るとは!』などと、文句を言い出すモブ将校が出てくる始末です。
しかし、それと同時に…、
『フッ、無理もない。』と秦軍のフォローを入れてくれる武将がいるのですが、
このフォローの内容も秦軍にとってはカナリ微妙な嫌味だったりするのが苦笑です。
曰く―、『この本陣には呉鳳明さまがいらっしゃる。この魏軍の攻勢の鋭さについて来れるのはあの李牧くらいだ、蒙武の倅とかいう若い軍師の預かる軍が後れを取るのは当たり前だ。』とか言ってきているのですが…、
戦の最中に自軍の上官をヨイショしているダケで、コレって軍事参謀として本質からホド遠い危険な意見でしかないのが分かります。
まず、秦軍が魏軍よりも侵攻が遅れている要因については、蒙毅の経験値など全く関係ありません。
単純に秦軍の兵力5万に対して、什虎軍(満羽、項翼、千斗雲)が6万5千で勝っているからです。
武将の配置も明らかに、什虎軍は秦軍の方面に厚みを置いています。
なので、この時点で、呉鳳明は荀詠さんを通じて、秦軍側に自分達から『合わせてやる。』などと申し出ていたにも関わらず、
実は、提案とは真逆に、自分達から足並みを乱し始めていたコトを読者に露呈し始めています。
挙句の果てには、蒙毅をバカにして、『秦軍はせめて総司令昌平君を連れてくるべきであったなー。』とまで言い出した奴まで出てきました。
この点、呉鳳明は部下の発言を制して、『いや、そうとも限らぬ。』とも言ってはいるのですが…、
残念ながら、彼の口から出てきた言葉も、本質から全く程遠いものでした。
曰く―、『確かにあの秦軍本陣にこの俺と同格の戦術理解を求めるのは無理だ。』などとモブ将校と一緒になって蒙毅をボロカス言っています。
いやいや、そうじゃないから!!
どう見ても、単純に魏軍の持ち場の方が、敵の数少ないだろうがよ。(笑)
そして、それはそうとして、
鳳明が『だが、秦軍には、戦術の遅れを十分に取り戻すだけの“個”の武力がある。』といった傍で、ようやく秦軍も、騰と蒙武の二人を筆頭に、ここから進撃を開始し始めます。
『やはり厄介な男だな、騰…。』と思料しつつ秦軍を眺める鳳明。
部下に対しても、三年後の同盟解消の後に、真っ先に秦軍から始末しなければならない、騰と蒙武の観察を促しています。
将来的な秦軍を警戒して、ここで情報収集するという発想自体は悪くないのですが、
この点は、どうなんでしょう?
単なるよそ見で終わらなければいいのですが、秦軍もいいですが、まずは目の前に敵に集中しましょうよ?鳳明さん?
キングダムネタバレ-什虎の精鋭軍
先行する魏軍に対して、秦軍が追い付いてきた体なのですが、コレを寿胡王はどのように観て取ったのか?
玄右軍、満羽軍の両軍が第一陣劣勢にあり、千斗雲が前方で遊走化している状況の報告を受け取った寿胡王は、取り急ぎ、玄右軍のみに一千の増援を派遣、騰には項翼を迎撃に向かわせて、満羽には何も指示を必要としない対応を見せます。
『いや、そもそも、まだこの戦局では、この什虎に特別な指示など必要ない…。』
この様に言い残した寿胡王ですが、この点、過去の什虎4将が、どのような場合に協力しあって戦闘をしてきたのかは気になるトコロです。
そして、もとより先行していた魏軍ですが、さらに馬介と荀詠が玄右軍への押し込みを進めます。
徐々に、秦軍との挟撃の体を完成させつつある状況なのですが…、
その瞬間、突如として秦魏軍の両方面に、それぞれ満羽軍と玄右軍から、精兵部隊と思しき敵部隊による攻撃を受ける事になりました。
満羽軍には迅樹、玄右軍からは黄鋒なる精鋭部隊が出現。
楚の友軍である項翼、秦軍本営の蒙毅の遠目からも、その敵の存在感は極めて大きいものでした。
特に、戦場全体を見渡す呉鳳明と蒙毅の目からは、敵の第二陣の全てが精鋭兵で構成されている様子が分かるようです。
寿胡王の狙いとしては、秦魏軍の将校を前面に引き出して、精鋭兵に接触させるのが狙いだったのかもしれません。
そうして今戦も、ここから徐々に寿胡王から敵の正体を明らかにしてきた段階に差し迫ってきました。
自分を含めた4将の来歴をザックリと話し出すコトになりました。
曰く―、『儂らは、それぞれ滅びしかつての小国の生き残りよ、まぁ、小国と言えどいずれも数万規模の軍は持っていたがな…、そして、なぜ生き残っているかというと、国が消失してなお、戦で敗れず、観念した楚が生存を認めたからだ…。』
『つまり―、我らは楚軍であって楚軍にあらず―。』
『かつて、“汗明”やら何やらの楚軍と戦い続け、それを返り討ちにしてきた怪物達だ…。』と語る寿胡王。
額面通りに受け取ったら確かに凄い連中なんだとは思います。
ただ、なんとも解釈の幅が大きいというか…、
だったら何で国が滅んだんだよ?というツッコミが出来てしまうために、どこまで本気で話を聞いてやればいいのか微妙です。
国という拠点を喪失して、どうやって生活していたのでしょうか?
軍隊だけで地域を流浪していたのでしょうか?
謎が謎を呼びます。
当時の楚としても、既に敵国として滅亡させた相手など、言い換えれば戦争目的を達成した相手です。
それを相手に、汗明クラスの全軍部隊を行動させるだけの費用対効果が発生するとも考えられません。
現実的に考えて、戦後処理の鎮圧部隊を数度ハネ除けたという程度の話でしかなさそうなのですがね…。
コレは寿胡王が過去の話を盛っているだけなのか?
それとも、当時から楚軍全体がホントにアホだったか?
どちらが事実なのか、真実性の判断に迷う非常に厳しい部分です。
キングダムネタバレ-馬介、最初の犠牲
さて、話を本編に戻すと…、
什虎の怪物達が、そろそろ本気出し始めます。
自軍の第一陣を引き下げて、逆に敵将を自分の射程圏内に捉えた玄右が動き出します。
今回の冒頭で、寿胡王が魏軍を全主攻とも受け取れる様態を見て取っていると同時に、若干、馬介の軍が先行して玄右に接近しつつあった点を、見事に各個撃破に繋げたと見てとれるのが、今回の馬介死亡の惨劇だと思われます。。
なんつーか…、単純に什虎軍は凄いというコトでもいいのですが…、
魏軍のミスという側面も否めません。
単純に自軍の足並みを揃えることが出来なかったという意味で、呉鳳明のミスという側面があるコトに強い印象が残ります。
しかも、自分から「合わせてやる、適当に攻めろ。」(参照:652話)とか豪語していたのに…。
参謀と一緒になって蒙毅をバカにしている場合じゃなかった呉鳳明。
目の前の敵の事など忘れて、将来の敵である騰と蒙武に気を取られていた呉鳳明。
自軍よりも大軍を相手に戦っている秦軍に向かって「アイツら俺たちよりも遅せェw」などとイキっていた魏軍将校。
ちょうど来週はキングダムの休載なので、その間、皆でしっかり反省したほうがいいんじゃないのかな?
余計なお世話だとは分かっているが…。
― キングダムネタバレ最新651話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。