(ゼノウさん :原泰久先生 作 キングダム第727話)
まじで他の見どころがどうでもいいくらいに、ゼノウ一家が弱体化しましたね。
ゼノウ本人にしても、今までよりも二回りほど体格が小柄になっています。
あまりに不自然極まりない弱体化です。
実戦において、弓がとても恐ろしい兵器であることは分かります。
しかし逆に言えば、キングダムの世界でいえば、実際の戦闘ほど弓矢が兵器の主体になってしまえば、漫画らしい近接バトルを描くのが難しくなるために…、
ある意味、弓矢兄弟を始めとして、禁じ手に近いレベルで“弓兵”という兵種自体の出番が封印されている存在になっています。
そして、それでも敵側で弓兵や弓部隊が出てくるときは、主人公サイドに非常に強固な補正がかかっていたことも明らかです。
・命中した矢を受けて一度死んだフリ、その後、楊端和の合図で襲い掛かる山の民
・至近距離で黄離弦の矢を弾く初陣の信
・玄峰本陣からの一斉掃射の矢の雨を、なんとなく気合と烈兄弟だけで切り抜ける飛信隊
・信を庇って背中に無数の矢を受けて問題なかった田有さん
…などなど。
今までのキングダムでの敵弓兵は、味方の引き立て役もいい所だったハズです。
(※リンボーを撃った白麗は確かに凄いのでしょうが、その直後、臨武君と一騎打ち真っ最中のハズの録嗚未に全弾回避されたり、汁粉編では戦果ゼロだったりで、やっぱりコイツも微妙な域を出ない奴だったりします。)
それを、信たちがこれだけの弓被害を無事で済ませていて、ゼノウたちが一瞬のモブ弓兵投入で部隊丸ごと退場させられるとか、あまりに均衡を欠き過ぎていて…、もう、何か失笑してしまうような展開です。
何と言いますか…?
宜安戦では扈輒戦以上に、今まで持ち上げまくっていた桓騎軍の扱いに対して、急に梯子を外したような扱いが続いてますが、今回はそれが、さらに極まったような諦めの極致が描かれている思いがします。
つーか李牧さん?
モブの弓部隊投入ぐらいで、ゼノウとその一家を壊滅できるなら、お前なんざ、鄴攻め編の終幕あたりで、接近した飛信隊の中にいた弓矢兄弟に100発以上は射貫かれているくらいじゃないとオカシイだろ。
(※ホーケンVS信 の真っ最中に丘の上から見物してた時です。仁は消耗してましたが、淡は覚醒したばかりで元気でしたからね。)
漫画としてキングダムのキャラ補正の有る無し以前に、桓騎の突撃の仕方もアホすぎて話にならんのですけどね。
雷土につづいてゼノウも退場させて、桓騎軍の存在自体に、徐々に終幕の準備が進んできましたが…、
そんなこんなで、今週もキングダム本編を振り返っていきましょう。
キングダムネタバレ-ゼノウ一家はじめ、不自然過ぎる桓騎軍消滅
ゼノウ一家のお陰で包囲脱出間際の桓騎軍。
摩論が『行ける!』と期待感を示し始めましたが…、その時です。
突如として、ゼノウの体に突き刺さる無数の矢。
前方には、いつの間にか配置されていた趙軍弓矢部隊が、再度の掃射準備をして待機していました…。
弓矢部隊??
え?
ってゆうか、ホンの前回まで、今攻めている趙左翼軍って、桓騎本人の探りによって、李牧軍の中でも“一番動きの鈍い部隊”という設定だったんじゃないんですか?
これじゃあ、寧ろ、今ままでの趙軍ってなんだったのでしょう?
史実でも“胡服騎射”を標榜していた、“弓と馬”が強いと評判のお国柄だった趙なのに、不自然なまでに全く弓部隊を使わないのが、キングダムの趙であるという、暗黙の設定だったのですが…、
それをゼノウ一家の登場に合わせて、ここぞとばかりに全力投入することに成功した、今の趙左翼軍こそ、むしろ逆に、最優秀で尚且つ、最速・最高の機動力を誇る趙軍ってことなるんじゃないですか??
少なくとも今までゼノウ一家が対峙した来た紀彗軍、扈輒本陣、さらに鄴攻めの終幕で直接対峙した李牧直下軍(※朱海平原戦後の疲労状態とは言え)よりも…、
モブ弓部隊の方が遥かに優秀で協力な破壊力をもった部隊という事になります。
これは私個人の推測とか憶測、ましては解釈などと言った話ではなく…、
今までのキングダム連載史上から今週の顛末を含めて、まぎれもなく紙面上で発生した“事実”の話です。
重要なので、再度、列記します。
モブ弓部隊≧紀彗軍、扈輒本陣部隊、李牧直下軍
↓
“第727話の趙左翼軍モブ弓部隊”こそが趙軍最強戦力
それこそ、紀彗やら扈輒やら李牧やら、名前のついたメインキャラが居ない部隊が、趙軍最高の戦果を残しているって、一体何のギャグなのでしょうか?
となると?
それこそ今回のゼノウ一家の犠牲は…、
完全に桓騎本人の敵力量の読み間違えだったとしか言いようがありません。
それこそ、描かれていなかったにしろ、あのゼノウとその一家が、弓矢を向けられる戦場を今まで、何一つ経験したことが無いなんてことがあるワケが無いからです。
李牧も李牧で大いに問題です。
コレだけの戦果を残している仲間で、しかも、李牧本人が訓練したであろう部隊なのに、“味方の中で最も動きが鈍い連中”の扱いをしているとは、李牧は一体どういう了見をしてるのでしょう??
李牧がもっと部下の力量を正確に推し量る眼力が在ればですよ?
今の今まで李牧が秦軍を壊滅させるチャンスなんて、腐るほどあったように思えてくるのは私だけでしょうか??
正直、不可解すぎて、今週はゼノウ一家が壊滅的打撃を受けた場面から、殆どストーリー内容が頭に入ってきません。
そして―、
李牧だけでなくて、作戦とは呼べないほどのアホらしさを示しているのは、桓騎もです。
先週、ちょっとだけ桓騎を持ち上げたように描かれていましたが、暗がりを待っていただけとか、ハッキリ作戦などと呼べるかカナリ微妙な顛末でした。
李牧がボヤボヤしてて攻勢をかけるタイミングを見失っていただけなのと…、
桓騎もどうせ脱出するなら、飛信隊と楽華軍が抜け出たタイミングで、既にボコボコにされた楽彰と上和龍を蹂躙してバイバイしたほうが、百倍楽だったハズです。
✖字陣を展開して、動きの鈍い敵を探っていたとか以前に…、
どう考えても、信と愛閃と戦闘した後の、楽彰軍と上和龍軍を全力で粉砕したほうが、遥かに脱出と戦果を兼ねて、効果が高かった戦闘になったハズです。
そして、夜を待つにしても、飛信隊と楽華軍の動きを利用して、先に李牧軍の包囲を抜けてしまったほうが、遥かに次の作戦に備える上で有利に事が運べたはずです。
そして、趙左翼軍を選んで脱出突撃を図った桓騎ですが、凄く馬鹿だと思ったのが、✖字陣のまま右方向突撃を開始した点です。(趙左翼軍←✖字桓騎軍)
何故、あそこで全体が✖字のまま、兵力散漫な状態で突撃したのでしょう?
元々、軍を半分に割った鶴翼の陣があったとして、ワザワザさらに、前後にも半分に割った状態で、敵横陣に突っ込むようなモンですからね。
趙左翼軍からしてみれば、そんな、左右の端からチマチマとしか襲って来ない敵軍なんて、いくらでも余裕で対処できたのではないでしょうか?
ゼノウ一家だって、殆どこんな単体突撃させられたら、そりゃ矢の集中砲火喰らうでしょうよ。
いままでの桓騎軍だって、主力の破壊力を最大限発揮するために、助攻を分けるなり、攻撃目標や分断ポイントを割り出すなり、それくらいの事は普通に出来ていたのに…、
今まで出来ていた前提すら、作品で表現しなくなった最近のキングダムの戦闘は、本当に手抜きが酷いです。
もう、描かれているのは、戦争の上での戦闘ではなくて…、
実質、ヤンキー漫画のキャラが、集団で喧嘩しているシーンと同程度の話に過ぎないような状態になっています。
今週は、もうゼノウ一家壊滅で、考察もお腹いっぱいになったので、後はテキトーに書きます。
桓騎軍は残党程度の兵力が脱出を成功させましたが、殆どは李牧軍の包囲の中から逃げられませんでした。
多く残った桓騎軍の殆どは、虎白公と舜水樹の軍に壊滅させられました。
ゼノウ一家は、ゼノウだけが瀕死で生き残っています。
強いて、気になる部分は、桓騎が全滅しつつ倒れゆくゼノウ一家メンバーと、去り際に目を合わせているシーンですかね。
飛信隊と楽華軍もボロボロで、夕闇になってからは灯りも付けずに息をひそめて隠れています。
はい、そんなボロボロの飛信隊の下に、六代紅春が現れました。
はい、紅春というか、紅春というのは、解体された井覧車の事で、正確に言うと、紅春という名前の井覧車を作った、氾善という桓騎軍のキャラが飛信隊と楽華軍のいる場所を通ろうとしています。
はい、桓騎は紅春をつかって宜安を落とすのだと思います。
桓騎も氾善も信たちも、闇夜を理由に、適当にワープを使って宜安城に行くのだと思います。
おわり。
― キングダムネタバレそれ最新727話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。