(宮康 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第587話 )
まずは烈士、宮康のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
つらい…。
メインキャラ、と言い切るほど出番が多かったキャラクターの宮康でありませんでしたが、数少ない玉鳳隊の面子。番陽、関常、宮康、松琢のウチの一枚がここで犠牲に。
『兄弟』
この先、全キングダムファンが、日常生活の中で、このたった二文字の単語を耳にすることがあったとしても、恐らく皆の脳裏に浮かぶのは自分の兄弟ではないでしょう。
松琢に全ての後事を託し、最後に彼と王賁を包囲の外に送り出した、宮康の屈託のない笑顔だと思います。
そう、今回のキングダムはファンにとって『兄弟』という概念を根底から覆した回だったと言っていいでしょう。
いつも当然に一緒に居てくれた仲間が急にいなくなる。
クソ!!
合併号明けの早々に、なかなかキツイもん見せてくれるぜ、神(作者)。
し、しかも…、
信!?前面に尭雲が居なくなっているコトに、気づきもしなかったのか?(泣)
あのさ?
せめて、そこで本能型センサー発揮しようよ!?
一体、何のための特殊スキルなんだろう?
『本能型』って、実はそれ自体がかなりの謎設定だと思うのですが、信も信で、一番肝心なところで能力発動しないのでは、さすがにヒョウ公将軍もガッカリです。(泣)
前回のキングダムネタバレ予想で、玉鳳隊のダメージは覚悟したものの、その反面で飛信隊の戦果をある程度期待していたのですが、尭雲不在の前面軍を突破するでもなし、大ダメージを与えたわけでもない。
一度は、信自身、岳嬰軍に目くらましされたとは言え、尭雲が右方に走り抜けるのを視認ながら、対戦敵部隊の様子の違いに気が付かなかったのが痛いところではあります。
そして、信たちもここからの食料は、最早、最後の配給から手にした干豆を、各自保管しながら口にするしか方法が残されていないはず。
せめて、折れた王賁の槍に雑菌がたくさん付いていて、尭雲の右腕が思いっきり化膿してグチュグチュになってやむを得ず切断…、とかにはさすがになりませんよね。
キンググダムネタバレ-王賁ダストオフ
戦闘不能になった王賁。
前回のキングダム586話で、尭雲と十槍がのんびり、悪役らしく無駄話をしてくれていたおかげで、味方の馬上に身柄を確保されている様子がうかがえます。
ただし、いくら敵の300騎足らずの包囲を半ば抜けつつある状況とは言え、逃走の為に背後を見せる玉鳳隊。
ほとんど、半身なって無理な体制で戦わざるを得ず、バンバン背後を突かれて部隊損耗が激増します。
殿は前586話のラストから引き続き、宮康と松琢が中心の関常隊。
深手を負っている関常も、仲間の馬上に回収されているのがわかります。
松琢「命をすてて殿をせねば…。」と、彼が覚悟を決めたところで、次ページで躍り出た宮康。
今回の玉鳳隊危機の局面でも、かなりの数の雷雲相手をその鉄球で叩き潰していた彼が、ここで再度の奮戦を見せます。
おそらく彼が最後尾の殿。
ここまでくれば、さすがに宮康が果てるのは覚悟したのですが、モブ雷雲に代わって、出てきた十槍の一人、後述される何珉って野郎はコイツのことでしょうか?
出てくるなりコイツ、かなりの重量兵器であるハズの宮康の鉄球を、細い槍で弾いて宮康の胴を貫きます。
この点においては、思わず「エェ?先生!?嘘でしょ!?」と、やり場のない怒りを感じてしまいました。
宮康が最後に言葉を託すのは、やはり松琢。
「王賁様は命をかけてまもるに足るお方だ。」
「あとは頼んだぞ、兄弟。」
と、言い残し、そのまま倒れるでもなく、複数の槍をその身に浴びながら、それでもなお、鉄球を振るい最後のコマまで雷雲兵を叩き潰し続ける姿は、まさしく勇者そのものの姿でした。
キングダム分析-秦軍右翼の敗因
しかしながら、今回の状況、必ずしも信個人が尭雲ロストに気が付かなかったことだけが、原因でもないような部分もあります。
本編でもナレーションで書き加えられた状況以外に、今回の趙峩龍の作戦が功を奏した背景、外的要因もあるコトが考えられます。
例えば、雷雲の玉鳳隊急襲そのものが、かなりの短時間で切り上げられていたのかもしれません。
つまり、信が尭雲不在に気が付かないほどの短時間の勝負であったコトが、尭雲と趙峩龍の作戦が功を奏した要因であったのかもしれません。
また、さらに要因を付け加えるなら、尭雲の代わりに本陣の指揮を担った人物がかなり有能な指揮官であったことも、隠された要因になっているようにも感じます。
キングダム543話まで振り返ってみると、玄呂と呼ばれる指揮官が尭雲に本陣の指揮を託されていますが、彼に限らず、まだ描かれていない範囲で、尭雲と趙峩龍の作戦を支えるだけの、有能な人材が趙軍を支えていたと考えるのが妥当だと思われます。
そして、もう一つ要因を付け加えるなら、隊の覚醒が続いている今の飛信隊の状態です。
敵軍の劣勢が、尭雲不在が原因で起こっているのではなく、純粋に飛信隊の力のみで優勢に傾けたものだと錯覚してしまったコトも要因となっていたのだと考えられます。
ただし、どれだけ趙峩龍が飛信隊のたたみかけを懸念して、早めの引き揚げ号令を発していたとは言え、今回のキングダム本編でも、日が傾くまでもの長時間の中、彼らは戦闘を継続していたハズです。
この点を踏まえると、やはり信が尭雲撤退後の様子の変化にもずっと気が付かず、13日目が費やされた点は非常に残念でしかありません。
現実に、ナレーションでも記載されいるように、この13日目で、もっとも趙峩龍が危惧したのは、戦えない尭雲を知った飛信隊でした。
キングダムネタバレ-宣言された残二日
夜間の陣営で、王賁の天幕にキョウカィを案内する信。
信に玉鳳隊の現状を伝える松琢が、かなり憔悴しきっているのが分かります。
そして、信がとうとう番陽ジジイにとっても精神的な支えになりつつあるのも良くわかります。
ここに河了貂も連れてきているのは、まさしく『明日どうやって趙左翼に勝つか玉鳳と話し合いにきたんだ』と言っているコトの証左なのだと思います。
ココから先の尭雲は、原先生の迫力の画力で、一度は、亜光も王賁も討ち漏らしたコトなど、まるで無かったかのようなぐらいの強力な迫力で描かれるでしょう。
ただし、少なくとも王賁が尭雲の右腕を貫いたことは、現時点で信も知っているハズだと思います。
また、趙軍としても、まだ死んでいない王賁を「どの道、王賁は死んだ」などと十槍の連中からして言い切っているあたり、復活する王賁を前に、またもや性懲りもなく油断している描写も描かれていました。
そして、残り二日という表現をどのように捉えるか?
13日目の夜も算入した、二日なのか?
それとも額面通り、14日目と15日目を以って残二日と捉えれば、14日目の趙軍左翼撃破からの最終15日目での趙中央軍撃破と判断するべきなのか?
何気に、このキングダム本編の2日間だけで、今年一年のカナリの期間が余裕で収まってしまうぐらいの最も長い2日間になることを感じているのは、決して私だけではないと思います。
連載再開していきなり休載だし。
キングダムネタバレ最新第587話 祈るのみ 考察 以上
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんのキングダムネタバレ予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。
Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)