(李斯:作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第763話)
2週間ぶり、ようやくのキングダム。
結論、韓非子も姚賈も、どっちもどっちだった。
というか、李斯も李斯で、姚賈がカクカイの側についているとか抜きに、なんで諜報のルートを姚賈一人きりに任せてるのか?
彼がカクカイの陣営に侍っているのは、事前に分かっていることなんだから、李牧サイドにも、同クラスの人材を配置しておくのが普通。
二重スパイなんて疑って当たり前で、その対策として、諜報のルートを複数確保しておくのは当たり前だと思うのだが、情報戦=戦争とか言ってる割には昌平君も甘い気がする。
だから、宜安戦なんて思いついちゃうんだよ、君は。
仮にそこまでやってなかったとしても、姚賈が李牧サイドの情報の吸い上げが乏しいとわかってる時点で、李斯も早く姚賈を遠ざけるか、信用度を下げるなど、やり様はいくらでもあったはず。
ともかく、今回で韓非子からの忠告も李斯は受けたわけだから、いつもの冷静な彼に戻って欲しい。
というか、一番心が純粋だったのは李斯ではないか?
大王に性悪説者と決めつけられていましたが、呂不韋の旗色が悪いトキでも最後まで忠節を尽くした李斯。
ここから彼が本当の大政治家に化けるキッカケを掴むと考えるのが、建設的な見方になるかもしれません。
なんにせよ、今は次の展開を待つしかあるまい。
ではでは、今週もキングダム、本編について振り返ってまいりましょう。
あ、あとユルマン宝朱さんとテクニシャン紀月は速攻で捕まってましたね。
まぁ、そりゃそうなるって。
キングダムネタバレ-先に李斯にチクる姚賈
李斯『久しぶりだな姚賈。』
咸陽に帰還して、そこそこに挨拶を交わす李斯と姚賈。
李斯にいろいろと労いの言葉を貰いつつ、前回の話で、偶然、韓非子と遭遇したことに思案を巡らす姚賈。
“もし、韓非子が姚賈の全てを知っていたとしたら自分の命に関わる。”
その懸念と共に、韓非子の口封じの必要性についてまで、考えを巡らせます。
とは言え、国賓で秦に来朝している韓非子ですので、当然、暗殺を強行するなど出来るわけもありません。
思案を巡らせている最中に、不意に、李斯にから別の話を振られてしまいます。
李斯『ところで姚賈、先の趙北部での戦、李牧に桓騎が討たれたあの大掛かりな“罠”は、お前を持ってしても気づくことが出来なかったのか?』
『…。』
何も答えない姚賈。
李斯のほうから、『やはり…、李牧の情報操作術は、それ程巧妙なのか。。』と諦めたようにコメントされます。
姚賈『はッ、誠に申し訳ございません。』
邯鄲に潜入していながら、不甲斐ないと語る姚賈ですが、自信がカクカイ陣営に入っている為、対立軸の李牧陣営の情報がどうしても乏しくなる点、および現在急ぎ李牧陣営にも手の者の潜入を急いでいる旨を李斯に伝えます。
李斯『李牧とカクカイの対立軸は知っている、分かった抜からずやれ。』
姚賈『…。』
所々、姚賈の沈黙が、何か不穏なモノを匂わせてくるようです。
というかですよ?
李斯的に、何か姚賈に甘すぎるといいますか??
カクカイと李牧の陣営が分かれていたのは、もう随分と前から分かっていたのにも拘らず、依然、李牧陣営からの情報網構築が進んでいないのに、李斯が全く危機感すら抱いていない。
それを今から取り掛かっている姚賈に激甘なのには、何か物足りなさを感じます。
呂不韋の下で、ビシバシやっていた彼なら、姚賈だけでなく、複数の間者を競合させながら使いこなすとか、普通にやってくれそうなのですがね。
で、そこから何も言わずに、ひれ伏している姚賈。
堪り兼ねたた様に李斯が問いかけます。
李斯『何だ、どうした姚賈。』
姚賈『申し上げにくいのですが…、』
前置きをしつつ、“ここで来た!”とばかりに、先ほど屋敷内で発見した敵国の者と思しき患者を発見した旨を李斯に伝えます。
李斯『真か!?』
そして―、
『先に、咸陽に戻っていた手下の話では、この数日の間に敵の間者の数が増え、いずれも後を追うと韓非子様の屋敷周辺で姿を見失ったと。』
メタ目線で捉える事の出来る読者としては、コレは本当とも、嘘の創作とも取ることが出来る話も交えて、李斯に報告を続けます。
李斯『何だと!?』
姚賈『恐れながら、コレは私の勝手な邪推ですが、韓非子様は大王様に招聘されて来たのではなく、“何か別の目的”が在って入ってこられたのではないでしょうか?』
-アノ韓非子が諜報目的で秦に来た??
李斯『あり得ぬ!』
そう吐露されながらも、『あり得ぬと思う事をやられるのが恐ろしいのでございます。』と正論を呈する姚賈。
軍力が乏しい分、諜報こそ他国より抜きんでている韓の国。
諜報の世界でも、やはり韓の間者が最も厄介であり、それが秦の中枢に入り込んでいるなら、最早、猛毒を飲むに等しいと姚賈は危惧を呈します。
ここに来て-、
先日までの韓非子の違和感に肚落ちした李斯。
李斯『よく知らせてくれた姚賈。』
急ぎ、大王に報告するべき旨と捉え、李斯は、しばし姚賈に咸陽での滞在を命じます。
姚賈『李斯様、もし対処されるなら迅速に、奴らは空気が何か変わっただけでも感じ取ります。』
保身のための念押しを忘れない姚賈。
李斯『分かっている、お前もコトの事は他言無用だぞ!』
屋敷を後に、大王の下に向かう李斯。
姚賈的に、コレで一旦は対応完了と云ったところでしょう。
キングダムネタバレ-本当に諜報活動してた韓非子一行
韓非子『虎の尾を踏んだやも知れぬ。』
姚賈をすれ違い、身バレを感じ取った韓非子ですが、既に手遅れの模様。
その夜、秦兵が韓非子の屋敷を包囲。
一団名簿に居るはずの、屋敷外で動いていた7名が屋敷内におらず、そのウチの二名が見事に捕獲。
その懐から、屋敷周辺の地図まで押収され…、
当然のことながら、ユルマン宝朱さんと“小さな”テクニシャン紀月も無事に逮捕されました。
というか紀月さん?
抜け道聞き出して、重要施設などを諜報活動するじゃなくて、本当に宝朱さんと会いに行ってただけだったんですか?
それ多分何の成果も出ない活動だと思うんですけど。(笑)
韓非子一団は本人以下、百名近く居ますが、本人含めどれだけが諜報員だったのか?
しかし、韓非子本人が関与者であった場合は、外交問題に発展するので対処が難しいとの懸念を昌平君は語ります。
李斯『俺が一番信じられぬ、アノ韓非子が、諜報活動など下らぬことに関わっているなど!アイツが!!』
昌文君『李斯、お前…。』
昌平君『…。』
確かに、李斯が個人的な感想で、ここまで激昂しているのは珍しい情景です。
しかし、昌平君を中心に、韓非子一団に相応の対応が粛々と下されていきます。
既に間者と分かった者には投獄する事として、それ以外の者は屋敷に軟禁。
念の為に、嬴政からは、尋問等は気を付けて行い、拷問など無いようにとの指示が下されます。
ただ…、これから韓非子本人には、どうやって対応に当たるのか??
昌平君、昌文君、嬴政も妥当な対応が思いつかぬところに…、
李斯『私に話させて下さい、大王。』
李斯が名乗り出ます。
嬴政『分かった、まずは李斯に任せる、この一件の詳細は外に漏らすな、韓に伝わると騒ぎになるぞ。』
先ずは、騒動に発展しないことを危惧する嬴政。
しかし、ここはどうなんでしょう?
寧ろ、気を遣うのは韓の方で在って、もともと攻め落とす心算だった秦が、韓相手にここまで気を遣うのは、何か変な気がします。(汗)
キングダムネタバレ-結局、姚賈も身バレする
その一方で、韓非子一行の屋敷が制圧された報告を得た姚賈。
部下『姚賈様の予想通り、諜報部隊が紛れていたようです。何故、そうであるとお気づきに?』
姚賈『韓非子が俺の顔を知っていたからだ。』
どうやら一時期、姚賈自身が新鄭に潜入した際、韓の諜報員に既に身バレしていた事を、ここで悟ります。
姚賈『それ以外に説明が付かぬ。』
ただ、韓非子本人が間者のスキルを持ち合わせていないであろうことは、今回も言及されており、恐らく、患者を束ねる存在であるとの示唆がココで語られます。
部下『姚賈様、李斯様が韓非子と会うようです。』
姚賈『そうか、いよいよだな。仕方がない。。』
李斯『ッ韓非子!お前は!!』
韓非子『…』
李斯『!…、韓非』
韓非子『姚賈だな。』
李斯『な、何故お前が姚賈の名を!?』
韓非子『先にその話をしよう、あの男は危険だ。姚賈はもう、とっくに君の手から離れている。』
李斯『!?』
韓非子『姚賈の今の主は李牧だ。先の大戦で李牧の罠を知っていながら桓騎を見殺しにした趙の二重間者だぞ。』
李斯『な、なんだと!?』
はい、ようやくここまで話が進みましたが、コレは間違いなく本当でしょうね。
韓非子もまた諜報活動に手を染めていたのは確定で、それだけに真実性を証する裏取りが在るやもしれません。
まぁ、ただ…。
姚賈が二重スパイであろうとなかろうと、行く必要のない趙北部地域に行こうと勝手に言い出したのは、昌平君と王翦なので、姚賈が裏切っていたとかいないとか、本当は桓騎の死と、あまり関係ないんじゃないでしょうか?
と云うか?
李牧も李牧ですよね??
自分の手下にしたハズの姚賈がカクカイの近辺に侍っていたにも拘わらず、邯鄲王位継承編で、モノの見事に失脚されられているんですから、全然、姚賈を使いこなせていないじゃないですか??
うーん?
そうでなければどうなんでしょう??
単に、姚賈が寝返ったのが、李牧が青歌に雌伏している間の出来事だったとかでしょうか??
しかし、それだったらですよ?
相変わらず李牧が何であんなに、趙国内での内政工作が下手過ぎるのか全く説明が付きません。
そんな簡単に軍閥以外で仲間を増やせるなら、トットとカクカイと遊牧王を分断して政治的に優位に立つことも出来たでしょうに。
更に言うと、この姚賈さん。
他でも、呂不韋とカクカイが裏で繋がっている事など、高値のハズの情報を昌文君に送るのも手遅れだったりと、本当に有能なのか?かなり微妙な部分も多いです。
今週で分かった一番の事は何だろう?
恐らく…、
そんな姚賈も韓非子も信用しまくっていた李斯が、怖そうなヤツに見えて、実はコイツが一番の“お人好し”だったとういう点でしょう。
勝手に嬴政から“性悪説者”呼ばわりされていましたが、こんなピュアな李斯が性悪説者である筈もない。(笑)
うん。
そーゆー意味でも、大王様、あんまり李斯の仕事について、適材適所出来ていないような気がする。
諜報員の監督させるでなしに、行政と法律作成の仕事に集中させてやった方が、良かっただろうに。
身も蓋も無いが、そうすりゃワザワザ無理して韓に気を遣って、韓非子も呼ぶ必要までは無かったワケだし。
― キングダムネタバレそれ最新762話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。