( 早く帰りたいのに、左右の部下2人に、桓騎と戦わされる李牧 :作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第748話)
今回の748話…。
何度読み返してもため息が出そうになります。
しかし、まぁ、いつかこうなることは、多くのキングダム読者も覚悟していたことなので、今週もブレずに次回のキングダム予想をすすめていかなくてはなりません。
748話で、上和龍から、決定的な死亡判定と言ってもよい一撃を喰らったゼノウさんが退場。
腹部を貫かれ、ほぼ致命傷と言ってもいい傷を負わされた黒桜さんは、桓騎の側に居たいと願い。
フテイとの攻防を終え、桓騎の下に向かったリン玉さんのその後の安否も気にかかります。
そして―、
ここまでの窮地であっても、汗一つかかない桓騎。
生きるか死ぬかは、最早論外。
桓騎の信念、本懐は何処にあったのか?
桓騎は趙軍が語るような、単なる悪鬼のレッテル一つで語りきれるような人物ではない。
逆に…、
李牧は表面上、国を守っているワケですが、実は彼が守っているのは、国そのものとか、国民の生命と財産とか、そんな大層なものではないかもしれません。
実情を云えば、単に、遊牧王と佞臣カクカイの政権維持に利用されているだけでしかないからです。
そう!所詮、李牧も桓騎の云っている“中間の奴ら”に過ぎないのです。
そして―、
この点、748話で、一番良い働きをしたキャラクターと言えるのが、虎白公へ梯子外しをかました、李牧側近である、このモブ側近二名なんですよ。
虎白公に『六将の首とかお前にモッタイねーから』と、虎白公へ梯子外しをかましただけでなく…、
李牧に直接桓騎を討たせるということは、逆に、李牧が桓騎に直接絡まれてしまうという可能性が出てきます。
つまり―、
桓騎が李牧に対して、最後の最後で精神的にダメージを与える機会を、この二人が設けてくれたわけです。
真面目にリーダーが徳を以て治世にあたれば、世の中丸く収まるぐらいにしか思っていない辺りの部分に、きっと桓騎が嚙みつきます!
何でこんな事を書いたのかというと―、
普段から、桓騎のコトを悪鬼呼ばわりしている李牧ですが…。
実は、キングダム作中において、趙の宰相とか言っていた割には、別段、何も政治や社会の事には理念らしきものさえ示していない男だからです。
事実、李牧は、世の中を変える為に、『六国を制覇して中華を統一する秦王は絶対に悪い奴らだ!』とか云って妨害に躍起なっている割には…、
アホでウンコな政治しかしない遊牧王&カクカイは野放しで、むしろ、連中の言い成りでしかありません。
ロゾ一家による恐怖政治が支配する遼陽の地域軍閥も、放置するどころか贈り物まで送って絶賛承認しています。
桓騎のコトを悪鬼と言っている割には、李牧も李牧もです。
地元雁門の暮らしを守れる地方分権さえ守られていたら、他の立場の人間の不幸など実はどーでもいい。
むしろ、それで今の国や社会の体制が続くことで、自分たちの営みがそのまま続くのであれば、何も変わる必要が無いとさえ思っている男なのではないでしょうか??
さてさて、これでは、桓騎と李牧、一体どちらが本当の悪鬼なのか、僕にはよく分からなくなってきました。
ではでは、来週のキングダム予想を進めていきましょう。
キングダムネタバレー白老 蒙驁と桓騎の縁、黒桜とリン玉の最後
これ、多分、神(作者)様がもう明かさないとおもうので、先に、ブログで書いときます。
桓騎軍…、
つまり、言い換えますと。
悪党と呼ばれた連中たちの居場所です。
リン玉さんが語っていたように、真っ当な世の中に居場所を与えられなかった連中でも、戦乱の世の中で、まとめて戦場に連れて行けば、それなりの居場所になったという部分は事実として大きいでしょう。
で、これは私の想像にすぎませんが―、
そんな集団の筆頭である桓騎が、白老 蒙驁の下に付いたのは、何より、蒙驁が上記のコトを理解していて、桓騎とその仲間たちを使いこなす度量を備えていたからに、他ならないからではないでしょうか??
事実、鄴攻め編でも、共に白老軍の幕下であった王翦と行動を共にしていた際の桓騎軍は、別に、王翦の意図を解して、行軍中、決して無茶をすることは無かったことが作中からも伺えます。
なので―、
この点を考慮すると、白老蒙驁が全権指揮する作戦であれば、桓騎自身とて、蒙驁の戦略目的に反する、虐殺などは、実は少なかったのではないか?とも、予想することが可能です。
個人的にはですよ??
キングダム作中の秦王 嬴政が桓騎を御しきれていないのは、単に彼の人心掌握力が、白老 蒙驁のそれに及んでいなかっただけの話だと思っています。
で、いきなり話が逸れましたが…、
来週の予想の本題として重要なのは、この“悪党たちの居場所”ってとこです。
黒桜さんとリン玉さん。
最後にこの二人が桓騎の側に行けるか?
桓騎軍と言うか、桓騎の側こそが悪党だった連中の居場所だった。
これは、別に、信の近くにいてずっと戦っていたいと思う、河了貂や羌瘣、既に散っていった松左たちなんかと、全く、区別の無い話だと思うんですよ。
なので―、
黒桜さんは、恐らく、彼女を最後まで『姐さん!』と慕ってついてきた、彼女の仲間が、身を挺してでも、桓騎の側に行けるように…、
最後の最後に、黒桜のワガママに付き合う黒桜一家が描かれて、黒桜さんが、桓騎の側にたどり着くまでが、描かれて欲しいッ!!
リン玉さんは、フテイさえ邪魔しなければ、どうにか桓騎の元に行けると信じたいのですが…、
これはもう戦況次第…。
モブの趙兵団に斬り負けるとか、考えたくないのですが、絡めとられる可能性はあります。
しかし―、
既に重傷を負った黒桜さんとは違い、再度、李牧と相対した、桓騎の側までは行き、後述するような、李牧と桓騎の最後のバトルを確と見届けて、李牧の語る正義の欺瞞を読者の代わりに見届けて欲しいと願います。
キングダムネタバレー李牧の偽善を暴く桓騎
で、ここからが今回の予想記事で、一番、書きたかった部分です。
冒頭でも書きました通り…、
桓騎から見た李牧って…、よくよく考えてみたら、桓騎が一番憎んでいる“the・中間の奴ら”って感じがしませんかね??
鄴攻め前も、一度失脚した以降の現在も、立場上、それなりにカクカイや王を牽制できるぐらいの権力や国内勢力を保持していても、全くおかしくない人なのですが…、
李牧は、どんなに王とカクカイがアホでも、基本、従います。
廉頗みたく諫めてみてダメなら、見限るワケでもなく、むしろ判官贔屓の眼差しを受けるオイシイ立場で甘んじている、何か物凄く中途半端な人間に見えます。
嘉太子を人格者扱いしている割には、現実的に、彼が王になる為の、政治的バックアップも何もしてませんでしたし、遺言書一つ見つかっただけで、宮廷工作もソッコーで諦めてしまうほど、国内政治に興味がありません。
史実と違い、失脚する前から相当年数、王宮内で宰相を務めていたにも関わらず、何故か、非常に人脈に乏しく、自分が戦場に出ている間の政治分野の人材を誰も集めもしないし、育ててもいないことがよく分かります。
で―、
これって、私が何を言いたいかと言うと、政治的能力やビジョンは皆無なワケなのに、中途半端に戦争には強いものですから…、
結局、李牧って、冒頭に書いた通り、趙の愚王やカクカイが率いる不良政権が長期維持される為に、利用されている存在でしかないわけです。
李牧が秦王 嬴政の六国制覇と桓騎を批判するのはわかるのですが…、
じゃあ、だからと言って、李牧が宰相として統治する趙が幸せだったのか?と言ったら、正直、私はカナリ微妙だと思います。
誰よりも、趙の国民自身が、コレを一番勘違いしてそうじゃないですかね?
別に、秦軍が攻めて来ようが来まいが、それ以前に君たちのQOLってそんなに高いの?
ぶっちゃけ言っても、秦軍の侵略が在っても無くても、内部から崩壊したんじゃないでしょうか??
むしろ、李牧とカクカイたちがやっているコトは、北朝鮮とか中国みたいなモンで、秦や桓騎を仮想敵国として煽り、趙の内政問題から国民たちの目をごまかすためのダブルスタンダードとして、利用しているようにも見えます。
個人として、やっていることを見れば、それぞれ雁門と青歌さえ問題が無けりゃ、他の趙国民がどーなろうと、『知ったこっちゃね―。』って人間じゃありませんかね?
少なくとも…、
秦王 嬴政のやり方は、粗削りとは言え、既存の文化や社会、政治体制で終わる事の無い戦を無くすための戦いでありますし…、
桓騎にしたって、既存の社会の在り方の中では、居場所をどうしても失ってしまう者たちの為に、力をつけて、現実に立ち向かってきたワケで、
それらの事実に照らし合わせてみたら…、
李牧って、どーにも既得権益側に見えると言いますか…、
今の自分たちの立場を守るために、カクカイ連中のような治世下で暮らす、王都国民の苦労や、それこそロゾが支配していた、遼陽の下位住民たちの恐怖も、是認しちゃう恐ろしい人間とも言えるのではないでしょうか??
で―、
これって、李牧の側近が748話で虎白公相手に気を利かしちゃったもんですから…、
李牧が桓騎に近づき、直接手を下すコトになった反面で、桓騎の最後の意地の戦いが始まり、李牧が自分の正義だと思っていたものの根本で、何かしらの精神ダメージを負わされるってコトになりゃしませんかね??
勿論、上記に書いた内容のような、読者視点でこそ分かるような李牧の矛盾を桓騎が指摘するハズもないのですが…、
今の李牧の戦いを大きくとらえ直すと、一度、鄴攻め編で、王翦に国の事実を指摘され、次いで、桓騎に守っているものの無意味さが、逆に問われているように見える気がしてきます。
第746話での、桓騎と李牧との戦闘前の会話なのですが…、
李牧『お前は突出した才能を持っているが、だが!欠落した部分が大きい! お前には“民”を守るという大義がない!!』
桓騎『笑わせるな、そんな言葉はタダのまやかしだ、お前が守ろうとしている民や国やらこそが、欠落した不完全なクソだろうが!』
李牧『何を言っている!不完全だからこそ、こうなっている、不完全だから正しくあろうと戦い続ける、そのことに怒りを覚え否定するというなら、お前は誰より…。』
この嚙み合わないセリフの応酬を見てみればわかるかもしれません…。
桓騎からしてみれば、李牧の守ろうとしている“民”とは、極めて限定的な意味での“民”という意味しか持たないように聞こえていたはずです。
事実、桓騎が見てきた世界では、戦争が在っても無くても、殺したり奪ったりするのが人間だし、同じ国でも身分や立場が違えば、恐ろしいほど冷酷になるもの人間だったことが伺えます。
そーゆー意味では、戦争が仕掛けられたという事件一つで、何か国民全員が、一致団結しているとでも思えてしまえる李牧と、桓騎の会話が噛み合うはずもないのがよく分かるでしょう。
最初、第746話においての、桓騎が李牧の攻撃を仕掛ける際に、桓騎が李牧に対して鹿岳賭けている場面を読んでいた時は、
“何か嚙み合わない話しているな?”ぐらいにしか思っていなかったのですが…、
コレって、後々、李牧が“一人で勝ってに大切な国民だと思っていた連中”から、またまた裏切られて再び国を追われて場合でも、同じことが言えるのか??と言う部分に繋がっていくかもしれません。
ココから先。
飛信隊たちは、まぁ、ココから普通に逃げるでしょう。
オギコ飛信隊加入おめでとう。
李牧が生き残る以上に、李信とモーテンが生き残ることは確実だし、何度も書いてきたように、飛信隊とモーテンが攻撃に参加していない時点で、最初から逃げる準備だったのは分かりきっていることなので、それについては、あまり書かない。
むしろ、壁さんのほうが気になる。
とは言え、そんな事よりも、やはり一番気になるのは桓騎と李牧の最後の会合です。
桓騎の出自や、そもそも何で“中間の奴ら”に憎しみを向けることになったのか等の伏線も回収されず…、
もう、このまま桓騎が死ぬ事になるのも覚悟せざると得ないが…、
最後に、桓騎が李牧に対して、声無き者の怒りの声をぶつけて、李牧の精神を大いに揺さぶり、勝っても何も喜べないくらいくらいには出来るかもしれません。
― キングダムネタバレそれ最新749話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。