( 河了貂 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第697話)
成長しない主人公、信。
河了貂が『将軍やめてから行け!(桓騎のところに)』とハッキリ言い切ったのは良かったです。
ついでに言うと、あれで泣きながら言うとかじゃなく、冷厳に落ち着き払って政の役目を語ったらかなりの大モノ感が出たんじゃないかと思います。
李斯の言っていることは御尤もなんですが、今回さらに良かったのは、我らが大王政が自ら動いたことですよね。
呂不韋決戦編で登場した、豹司牙さんと黄龍さん等の強駒の出陣もどのような活躍が目にできるか楽しみなトコロです。
いっそのこと、王の軍VS桓騎軍で戦って、桓騎が生協(成蟜)みたいにボッコボコになぐられトラウマ級の敗北を喫して心を入れ替える…、、、
…とはなりませんか。(笑)
ではでは今週もキングダム本編を振り返って参りましょう。
キングダムネタバレ-正論で存在感アピールする李斯
火にくべられた10萬首が鎮火。
骸骨だらけの戦場になっています。
ほどなくして投降兵の斬首の惨劇は、趙国王都邯鄲にも伝わります。
どのような下知になったのか詳細は分かりませんが、民衆の落胆ぶりからして、“投降したのに一方的に桓騎に殺された。”的な形で趙国民衆に伝えられたのかもしれません。
ものは言いようなんですが、単に合戦の戦闘の結果として戦死してしまったのと、戦が決着ついて生きて帰れるハズだったのに殺されたのとでは、聞き方も違うかもしれません。
でも、趙国の皆さん!?
別に桓騎と秦軍を擁護するつもりではありませんが、この10萬斬首の結果は、戦の実態を知る者からみれば…、
あなた方の総大将であった扈輒が、大将軍としての責任を放棄して、敗戦を宣言して桓騎軍に身を委ねることなく、自殺して逃げた結果であることが原因でもあることをお忘れなく!と言いたい気分です。
まあ、そんな趙国にそんな都合の悪い部分は伝わっていないでしょうがね。(苦笑)
で、同時期の咸陽にも桓騎の10萬斬首の報が届けられます。
政、昌文君、昌平君、李斯らの首脳がいる中で、その報告がもたらされたわけですが…。
昌文君『桓騎が捕虜を殺した!?』
政『何人だ!?』
ということで、犠牲者の数を直ちに聞き出す政ですが…、
その数は正確ではないものの、“数万”という規模であることは間違いないとのことでした。
いかなる困難をも乗り越えて来た大王政とて、これには大きな落胆の示します。
あの政が一瞬とは言え、覇気を喪失して、玉座の階段で座り込むなんて、滅多に見れない光景です。
しかも、、、、両手で顔まで覆っています。(泣)
いやでも待てよ?だったら桓騎が黒羊戦や対魏戦で白老への手向けとして全員生きたまま燃やした、 戦(参照: 話)ではどの様に報告を受け取り、秦国として処理したのでしょうか?
まさか桓騎の残虐行為自体を始めて知ったなんてことは無いでしょう。
ここで、大王の代わりに今回の問題点を整理しまくりだした男が出てきます。
李斯です。
李斯はやはり解説約が似合います。
こういう解説という小物っぽい仕事を李斯が引き受けることで、昌平君も無駄にしゃべる必要が無くなります。
李斯の説明を聞くと、上記の黒羊戦や 戦の桓騎の虐殺と今回の虐殺の意味が全く違うことは、その規模もさることながら、六大将軍制度を表明し、全土に中華統一の意図を宣言した後に起こったことが、大きな問題であることが分かります。
李斯『昌文君、分かっているか!? 我々は今とてつもなく難しくなったぞ…!』
李斯の状況説明にわかる通り、中華統一への道程として、結果的に列国を滅ぼしたのちに、そこに居た者らを同じ国民として糾合する必要があります。
その上で、今回のような虐殺は絶対にあってはならない事であると彼は説明します。
当然、この情報はすぐに趙以外の列国にも伝わるでしょう。
そうなれば、当然、前回の予想編でも書いた通り、秦国側からの開戦前勧告や、停戦勧告にも、多くの者が信用せず、無用なまでに必死な抵抗を示すことに繋がります。
昌文君『もういい李斯、わかっておる!』
さらに李斯は続けます。
李斯『そもそも何故あの男を六将にした!?』
李斯としては、桓騎の六将就任前に忠告はしていたことが語られます。
結果、その大暴走であると。
そのことは昌文君らも理解しているワケなのですが…、
読者的にも“キングダム”の秦は何故か史実よりも弱小国という設定なので、桓騎ハズしたら何も戦えねーじゃん”というトコロが正直なトコロでしょう。
と、ここで突然の一喝!
政『今はそんな議論をしている場合ではない!!』
流石は大王です。
気持ちの切り替えと立ち直りが早い、戦国の王らしきところを示します。
そこからの決断は早かった。
政『昌平君、今すぐ動かせるそなたの直下軍は何人いる?』
政は豹司牙の軍のみならず、黄龍指揮下の兵団まで指名します。
どこに向かうつもりなのか尋ねる昌平君ですが―、
政『無論、桓騎の元へだ―。』と即座に答えます。
キングダムネタバレ-飛信隊の反応はいかに?
王宮の政たちが桓騎の所業をしっているなら、同じ戦地にいる飛信隊、そこにも当然、桓騎軍が投降兵を皆殺しにしたことは、伝わっていました。
何やら羌礼がもの凄く気持ち悪そうにしています。
戦のダメージや疲労の類ではなく、何やら精神的な作用が働いているのでしょうか?
ここで羌礼も側にいた昂君から、桓騎軍の斬首劇について聞き及ぶことになります。
羌礼『あー…。(識が夢で言っていたのはこのことか…。)』
なんかサラッと気になることを言ってくれますね、羌礼は。
前回の羌瘣も、飛信隊が馬印さんからの伝令で、平陽城側への追撃戦に出る際に、“何かの嫌な感覚”を捉えていたことが分かります。
強いて言いうから、多数の人間の恐怖やら怨念やらを蚩尤の一族として、感じ取っていたという感じでしょうか。
そこは気になります。
羌礼がその後もやたら気分の悪さを訴えるので、彼女の言われるがまま背中をさすってやることに。
ところで何で昂君はナチュラルに礼のすぐ側にいたのでしょう?
そして、この激しい吐き気は?
も…、もしかしてこれは!? 昂君のアレが飛信隊内の羌礼の体内の胎内で、アレして昂(たかぶる)して着床した結果なのではないのか?
きっとそこまで想像が及んだ読者は、間違いなく私だけではないハズです!!
して、飛信隊一同はというと…、、
信『くそ!!桓騎のヤロウ、俺らがいると止めるから邪魔でこんな先まで追わせて遠ざけやがったんだ!!』
うん、そうだと思うよ。
信の悔しさもさることながら、我呂に田有らは単純に桓騎のイカレっぷりに引いています。
那貴も何か思うところがある様子です。
信『戻るぞ。』
スグに前線を撤退して、桓騎をぶっ飛ばすと意気込む信。
しかしながら、これには皆もスグに応じることが出来ません。
信『虐殺された捕虜の数だけ桓騎をぶん殴ってやる。』と豪語する信ですが…、
渕さん『えっ!?』
尾平『信!?』
といった感じで側近の仲間も、困惑を示します。
信『行くぞテン!』
と、軍師である筆頭参謀の彼女に声を掛けたところで、彼女がこの場を制してくれました。
河了貂『行くわけないだろバカ!!』
信『あ!?』
河了貂『立場を考えろ、お前はもう将軍で、桓騎は六大将軍!黒羊の時とはもう違うんだ。お前が動けば軍が動く、今のお前が桓騎に近ずくだけで桓騎軍と飛信隊の戦争になるんだぞ!!』
信『構うかよ!!』
河了貂『構うだろ! 本気でいっているんなら今この場で将軍を辞めろ、信!』
信『なんだとテメエ、テン!!』
尾平『信、落ち着け!』
これが信の役回りなのかもしれませんが、今回は信がまたまたバカに戻っています。(泣)
河了貂のいう事は最もで、ここから先も河了貂は言わなきゃいけないことを全部言ってくれます。
しかしながら飛信隊としては今この場をどう動けばいものやら?
河了貂に言わすと、それこそ今は信としては“将軍としての役割”に徹するべきと語ります。
平陽から翻して攻めてくる可能性のある趙軍に対して、桓騎軍の防衛線になることであると。
信『はぁ!?桓騎軍を守るためだと!?』
『こんなことやっといて桓騎はお咎めなしかよ!?テン』
納得がいかない信ですが、そんなことは河了貂だって分かって居るわけですよね。
つーか、信?
少なくとも河了貂はキミよりも頭いいんだから、全部分かって言ってくれていることくらい察してやれよ。
変な話、後でわかることなんだけど、ここは桓騎とか信の話じゃなくて、大王政が試されているトコロなんだ。
ここでしゃしゃり出たら、逆に小物で終わるぞ信。
そして、好き放題信に言われて、絞りだすように応える河了貂。
河了貂『そんなワケないだろ、万の投降兵を皆殺しにしておいてお咎めなしなんて、そんなことあるワケないだろ! でも、それをやるのは信じゃない。この暴虐を許さないのは秦王嬴政だ!』
河了貂にこう言われて、初めて“ハッ“と気が付く信たち一同。
先週も桓騎に言われて疲労困憊のトコロで素直に追撃戦に向った連中なだけに、今回もどんだけ単純やねん。
これ、河了貂が泣きながら言っているから劇的に見えますが、単純に河了貂がもう少し大人だったら、『信うるさい。桓騎コントロールするのは政の役目だから。』の一言で済む話だったりします。
何気にこの場にいない羌瘣が、今どこでどうしているのかが気になります。
単身で桓騎を狩にいっていなきゃいいけど。(汗)
キングダムネタバレ-王の軍
そこから9日が経過しました。
何やら見張りの丘で騒ぐ桓騎兵。
遠目に別の秦軍が接近していることに気が付きます。
即座に桓騎本陣に伝令を発します。
…、
で、桓騎軍本陣。
伝令兵『お頭、摩論さんッ!?急報です。』
『摩論さん、お頭は?』
摩論『いますよどっかの天幕に。』
伝令兵『じゃあ、とりあえず摩論さんに!』
摩論『ん?なんですか?』
何かすべてのやる気をロストしたような摩論が、顔に布をかぶせて休む態勢で話を聞いています。
目が疲れたのか、顔にホットタオルを乗せているような感じです。
伝令の話では、南西の方角から軍が接近しているとのことで、友軍の増援かと思しき報告だったのですが、どうやら問題はそこではないようです。
報告には続きがあって、その友軍からの伝達まで受け取っているとのことでした。
伝令兵『その軍の伝令が来てておかしなことを言ったと…。』
摩論『おかしなこと? 何ですか?』
伝令兵『“この軍は…、王の軍であると!”』
いや摩論さん? あなたも最初頭を抱えていましたけど、咸陽からのお達しに戦々恐々してたんじゃないんですか?
緊張感ロストするの早すぎでしょうよ。(笑)
一転して、王の裁可の前で、再び摩論の裏切りが炸裂するのが楽しみです。
(涙を流しながら。)エグエグ、うお~ん(泣)
摩論『これはこれは大王様~ッ! 私は虐殺など絶対にダメだと反対しましたッ! ハッキリNOと言いました! でも桓騎がッ!あいつに脅されて止む無くやらされたんですゥ~~。(泣)』
黒桜『摩論!?テメェ何をッ#!?』
― キングダムネタバレ最新697話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。