( 扈輒サン 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第692話 )
もしかしたら、全読者と桓騎は扈輒さんに騙されているのかもしれない。
いままで当ブログでは、散々と扈輒さんはじめ、趙軍の事をバカにするようなことばかり書いていたが、実は扈輒さんの作戦は、桓騎を目の前におびき出すコトだったヤバいだろう。
そして、扈輒さん自身が龐煖レベルの個人武勇最強クラスの武将で、実は、距離を詰めての戦いは誰にも負けないとかだったら桓騎の方が大ピンチということになる…。
…って、流石にそんなワケあるか~い。(笑)
今から扈輒さんがどうやったって、逆転とか無理ですが、それはそうと、このまま桓騎に無残に始末されるのは、なにか哀れな気がしてきます。
ってゆーのも平陽戦。
キングダム読者にとってみれば、創作キャラの戦であった汁粉4将なんかと違って、キングダム読者からしてみれば、史実キャラによる史実の戦で、カナリ高期待値の一戦だったハズなんですよ。
しかも、神(作者)としても、割と開戦から、読者に印象付けを怠らず登場させ、悼襄王に気に入られてはいるが、一応は李牧側の人間みたいに描いたワケです。
振り返ってみると、状況的にまぁーそうなりますわな。
だって、久々の純粋な意味での史実戦闘&史実キャラでの連載だったから。
それが、何が悲しくてこんな見た目のだけのボケ老人戦記になってしまったのか?
しかし、終わったことは仕方が無い。
今週も次回のキングダム予想に進んでいきます。
キングダムネタバレ-扈輒さん最後の戦い
最後の戦いって書いたけど、登場からこの人何もしてないやんけ。(泣)
しかしながら、ここから最後、生き残ることは無くても、読者に何か扈輒さんなりに頑張った、好印象を残せる最後のワンチャンが残ってもいないこともないかもしれません。
その扈輒さんとご対面を果たした桓騎。
自らが先頭に立った敵総大将を絡めとらんとしているワケですが、その周囲に引き連れた騎馬隊連中も、必然、桓騎軍の中でも相当腕の立つ連中を引き連れてのことかと思います。
後方ではゼノウ一家が絶賛本陣粉砕中で、彼らが抜けてきたらもう逃げ場がありません。
でなんで、ココは扈輒さん。真っ向から戦うしかないんじゃないでしょうか?
この点、もしかしたら扈輒さん?
ここでこそ、李白が公孫龍に語っていたような、彼の“烈将”ぶりがいかんなく発揮されるやもしれません。
もちろん、ここで多少の武勇を誇って、眼前の桓騎率いる騎馬部隊を抜いたとしても、彼がその後、背を負われていずれ狩られることは間違いないでしょうが…、
例えば、桓騎兵A『ぐあっ!?このジジイ、けっこうやるぞ!』
などと、モブ兵に一泡吹かせるくらいの武勇はみせるやもしれません。
しかし、今さら個人武勇が多少誇れたとして、一体何になるのでしょう?
桓騎にしたって、まず一騎打ちに応じるような武将でもないですし…、何より、扈輒さん側。彼の側近武将らが、既に戦意喪失しかけているようにも見えてきます。(参照:692話ラスト)
いやいや? アンタら、文官じゃないんだらさ?
そんな恐怖感丸出しで、もう勝負になってないじゃねーか。
アカン…、個人的には、扈輒さんが登場してきてから、久しぶりの史実キャラによる大戦で、しかも桓騎を相手に戦う武将なので、この点でカナリ期待してたのだが…、
正直、敵将としての見せ場と今戦の尺を、殆どが飛信隊方面で戦っていた岳白公のほうに割かれて終わってしまった感が否めないです。
ネタバレ予想-扈輒の武将としての想い
この点、これでは神(作者)様にしても、扈輒さんがこんなショボい最期を迎えるくらいの武将だったら、何の為に、これまでの期間、見た目もそれなりに好待遇でヨイショしていたのか分かりません。
正直、同じ桓騎にやられた武将というカテゴリーならば、白亀西さんの方が遥かに好感を感じてしまうという方も多いのではないでしょうか?
ぶっちゃけ、桓騎が言っていた通り、白亀西さんは廉頗の存在のお陰でロクに総大将らしいことは何も出来ずに、責任だけ取らされた形になってしまったのですが…、
逆に、そこが変な背伸びを見せずに、壁さんのように等身大で自分にできるコトで、桓騎に抵抗を見せたことがカッコ良く映ったんだと思います。
ところが扈輒さん。
この人の場合だと、なんとなく総大将ってことで、今戦に登場してきたのですけど、ぶっちゃけ何が武将としての強みだったのか、全く分からないまま終わりました。
側近が雷土に拷問を加えている時に、“どこよりも痛み抱えた軍”とか言っていましたが、その言葉の裏付けになる事実の回収も無く、人物としての深堀も無く…、
『ゴメン、このキャラクターに感情移入したくても、これじゃ無理だわ。(汗)』ってな感じの中途半端な取扱キャラになってしまった感が非常に強いです。
比べちゃ悪いですが、同じ史実キャラでも出番は少なくても読者に好印象を残したキングダムキャラはけっこういます。
例えば、一発屋でも“楽毅の弟分”みたいな凄さの位置づけで、李牧の作戦を見破った上で、きれいさっぱり龐煖に回収させて退場していった劇辛さん。(※李牧が軍師ではなく、ポケモ〇マスターとしての地位を確立させた決定的一戦でもある。)
彼も噛ませ犬という役割ですが、その役割を果たしたという意味では、政の言い方を借りれば、見事に“輝いて”死んでいった武将でしょう。
あと、趙がらみで云えば、その楽毅のご親族である楽乗さんなんかも、見事、廉頗自らに『この儂がヒヤリとする場面が何度かあった。』(参照:194話)のセリフを引き出すほどの実力を、たった一話の中で表現していたことからも分かります。
でなんで、扈輒さんにしたって、折角、桓騎の凄さの踏み台になっていただくなら、もう少し何かその凄さの裏付けになる部分が欲しいところ。
その為に、最期にほんとうの意味で扈輒将軍にキャラクターとしてのワンチャンがあるとすれば、最期の最後でいいので、神(作者)様としては、扈輒さんの過去やら、武将としての矜持なんかが桓騎に対抗して語られてから果てるのではないでしょうか。
つーか、それくらいしか扈輒さんがイイ恰好できる余地が残っていない。
キングダムネタバレ-今戦のグダグダ感の理由
扈輒さんの敗因とか、上げればキリがなくて、それはこれまでの記事で書いて来たことでもあるので、コレはそこまで深堀する必要がないような気がします。
というか、扈輒さんも扈輒さんで、24万人規模いた軍隊から、ワザワザ本陣を3000人にして孤立させて自滅したワケですが…、
だからと言って、コレで今戦、桓騎が自軍の選抜部隊を潜伏・隠密活動させて勝てたか?と言われれば、カナリ疑問が残るほど粗い戦局が描かれた印象が強いです。
既にコメントを頂いていますが、隠れるにしても、騎馬部隊までどうやって隠匿していたのか現実味がカナリ乏しいです。
特にゼノウ一家は、どうやっても目立ってしゃーない連中でしょうよ。(笑)
また、桓騎とオギコが二人で、1千規模の仲間に潜伏作戦の内容を、『ちょっと耳貸してw』などと言ってゴニョゴニョと伝えて回っていたというのでしょうか?
また、本戦では、扈輒軍が飛信隊の抑えに五千規模の兵を残地していましたが、こんなん普通に考えて飛信隊の抑え関係なく、本陣前に防衛用の強部隊を配置するなんて当たり前の話です。
桓騎としても、そういった常識とか前提、世界観から排除しないと勝てかったとなると、今戦、ホントに描くほどの戦いだったのか、正直、厳しい見方にならざるを得ません。
普通に最初から、王翦軍と桓騎軍の速攻・連携攻撃によって、王都軍全体が揺さぶりをかけられた結果…、
鉄壁だった防衛網に隙が生じて、桓騎軍の刃が扈輒の本陣を貫いたみたいな描き方で十分良かったんじゃないかと思ってしまいます。
もう多分、アレですよ?
キングダムを読んでいる読者のなかでも、そもそも今戦が、秦軍最初の、新六大将軍制度下においての大合戦というコトを忘れている読者も大勢いますよ。
もしかしたら神(作者)様も忘れているんじゃないだろうか?(汗)
端的にいうと、桓騎が勝つのは歴史上確定ネタバレだが、本戦に関して言えば、扈輒さんも桓騎もドッチもドッチというのが正直なトコロではないでしょうか?
もひとつ拡大して言及したら、それこそ、24万規模の兵力がスッポリと抜けた王都圏。
上記の通り、扈輒さんが桓騎軍と噛み合っている間に、静観一択を決め込んでいる王翦と楊端和も、一体、何が権限と判断のスピードで勝負する六大将軍なのでしょう?
扈輒さんだけじゃなくて、今戦、関わっている主要責任者の全員が、カナリどうかしている戦局で終わってしまった感が否めません。
キングダムネタバレ-遊牧王(幽繆王)・カクカイ政権への影響
扈輒さんが死んでも、虎白公がしっかりしてれば、24万人規模を保持する趙軍の兵力だけは、なんとか上手く撤収することが可能かもしれません。
実際問題、扈輒サン死亡の報で、趙軍の敗北が決定しても、全体的には、趙軍有利の状況であることが変りがないので、扈輒サンにとっての副将相当の人材がいれば、どうにでもなる状況なのですが…、
そこは安定の人材枯渇な趙軍なので、まるで予定調和のように、趙軍の撤退が決まるでしょう。
もしも、撤退に支障がでるとしたら、二代目龍白軍あたりは、虎白公の足枷になりそうですね。
虎白公『ファッ?ジジイ(扈輒サン)死んだ?帰ろ。』
二代龍白公『俺、桓騎コロス、戦う!』
んで、命令系統が崩壊しただのなんだのという名目で、残存武将の足並みが揃わないなか、桓騎軍残存兵力が反撃を開始し、さらに、脱走していた現金な一家連中まで、再結集して、半数近くがバンバン狩られていくという流れではないでしょうか?
そして、ここから先、扈輒サンが死んで一番困るのは、遊牧王(幽繆王)とカクカイのコンビであるコトは間違いないでしょう。
コイツ等が悪ふざけしてられるのも、李牧が外で、外敵の侵入を防いでくれていたからこそです。
結果的に、このコンビ、歴史的には桓騎の直接の手にはかからず、まだまだしぶとく存命するのですが…、
ここらで一つ、李牧一派を迫害した責任の擦り付け合いで、醜いケンカがおっ始まるくらいの朝廷トラブルが見て見たいところです。
カクカイ的には、これまで秦軍を前線に止めていたのは、自分の功績にしているのですが、一緒になって李牧を迫害した遊牧王(幽繆王)までがホントにカクカイの手腕と思っていたら、アホ過ぎます。
結果的に、誰となくここに来て李牧頼りを口にする者が出てくるでしょう。
李牧的には、扈輒サン秦軍に勝ってくれることに越したことはないのですが、扈輒サンが死んだら死んだで、自分の出番復活が近づきます。
これまで表面上、李牧の親派であったように描かれていた扈輒さんも…、
正直、別に自分が邯鄲の朝廷で命を狙われている時に、何も助けてくれなかった扈輒サン(趙軍総司令なのに)など、別に死んでもどうでもイイくらいの存在だと思います。
※当時から、あの時、趙軍総司令なのに、軍に命を狙われている、李牧に対して何の支援も出さなかった(出せなかった?)扈輒サンの不作為加減に疑問を感じた読者は多かったハズ。
もしかしたら、自分が慶舎の命と引き換えに手にした“桓騎の弱点”を、結局、扈輒サンに伝達する素振りも見せなかったのも…、
李牧『あの口だけ糞ボケジジイ、早く死ねや。』という意趣返しがあったからなのかもしれません。
― キングダムネタバレ最新693話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。