( 自分を顧みない王翦 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第711話)
秦軍14万という数字は李牧に作らされた数字。
しかし、李牧の迎撃態勢がどうであれ、14万人規模の軍隊というのであれば、それなりに整った戦力ではあります。
まぁ、兵力数ってのは、どの時代の軍隊にとっても相当の極秘事項のハズで、なんでか毎度のことながら、秦軍も趙軍もそんな簡単に敵の兵力数を把握しているのか謎なのですが…、
少なくとも、今回は李牧側は秦軍の力を定量できているけど、秦軍にとって予想以上の戦力で、李牧率いる趙軍が宜安で待ち構えていましたよ~。という話になってくるようですね。
うーん?
北上軍で一番の切れ者キャラでもある蒙恬まで、北上軍が閼与から北進してから趙軍が秦軍の動きに気が付いた体で話している当たり、とうとう蒙恬のキャラまで下げてしまった感が否めません。
メタ目線で申し訳ないのですが、極秘に進めていたハズの太原軍の援軍が読まれていた時点で、秦軍の宜安攻めは李牧に読まれていたと考えるのが普段の蒙恬、桓騎クラスのキャラクターではないでしょうか?
しかも蒙恬の新しい髪形が未だになじめないんだよ、俺は…。
愛閃、河了貂、蒙恬の三人の見た目区別がつきにくくなっとるやんけ。
ただしかし?
桓騎だけは、李牧が秦軍の攻撃を読んでいることに気が付いている模様?
ではでは、今週もキングダム本編を振り返って参りましょう!
キングダムネタバレ-生かされた援軍5万
お疲れ様です曹波広さん。
一応はカンサロンに投降を進められるも、見事にかませキャラの役割を果たし作品退場。
劇辛さんほどではないにしろ、見た目ゴージャスな貫禄爺ィキャラでカンサロンの見せ場をしっかり引き立ててくれました。
さて、この曹波広さん。
これまでの行軍を見ても、軍の先頭を行進していたように見えたのですが、どうやら実は彼が直接率いていた軍は、20万人全体の中央部分の部隊に位置していたようです。
カンサロンが襲撃を果たした、だいぶ先にも、秦の先行軍が存在しているようです。
曹波広さんを討ったのはカンサロンですが、ここからジアガさんの部隊が、完全に混乱状態にある太原軍の後方部分の損耗を重ねていきます。
同時に、曹波広さんが戦死したことの報告も伝わっていくので、秦軍はもう完全に混乱の極みにあります。
秦軍の士気にとどめを刺したのは、さらに崖上にも趙軍が待機している姿。
じつは、さして数列の部隊しか配置されていない部隊なのですが、最早完全に統率をロストした秦軍には、これで十分でした。
そのままジアガが後方を追うだけで太原軍後方部隊は全軍で後退をしていく様子が描かれていきます。
カンサロン『では、あとは前だな。』
しかし、このまま秦軍先行軍を襲撃するかのように思わせた狼孟軍ですが、どうやら先行軍はそのまま桓騎との合流軍に向かわせた様子です。
先行軍を率いるのは風范なる武将ですが、後方軍の瓦解を聞いても『数は減れど作戦は生きている!』と見方を鼓舞して先に進みます。
当然、背後の狼孟軍を警戒しつつ…。
敢えて追撃に動かなかったカンサロン率いる狼孟軍ですが、ここからの位置を上手く活かせば、太原に戻った敗走秦軍に対して送り狼になる位置を維持しつつ、先行軍を追わないことで、閼与で再出発の期を狙っている王翦軍を睨む位置を抑えることも可能です。
王翦軍が平陽戦にも増して今回も全く動かない軍になってしまった場合は、そのまま桓騎軍の背後を襲うことも可能なので、単独で動くにしても李牧本軍をサポートするにしても、これはカナリ美味しいポジションを獲得したようにも見えます。
趙北西部、太原と宜安の中間地点。
行軍を休めている桓騎軍以下、飛信隊の陣中に、援軍到着の報告がもたらされます。
その数五万。
キングダムネタバレ-引くか進むか?再びの二択
そのころ。
閼与で待機する王翦らの下にも狼孟軍急襲によって太原軍の到着軍の数が5万に減ってしまった報告がなされます。
王翦『全軍退却ではないのか?』
田里弥『はい、先頭の一部は桓騎軍との合流地へ向かったと…。』
王翦『…五万』
全軍退却ではないことと、五万という数字に何か“引っかかり”を感じる王翦。
何気に、兜を脱いだ田里弥の額が、やや剃り込みが入ったM字なのが似合いすぎますww
王翦が太原軍を直接しきしていなかった事とはいえ、あの王翦が閼与攻めから続いて、援軍による軍団構成までが当初の計画から、変更を余儀なくされています…。
既にもうこの時点の二段階で、あまりにも大きく当初の戦争計画が狂っていることは明白なワケです。
少なくとも事前の計画に合わせて物事を進めることができる人物であれば、こんなん王翦でなくても、“何かがおかしい”どころか“全部がおかしい”レベルで異変に気が付くハズです。
ここまで当初の計画と現状が乖離しているのですから…、
普通に考えて王翦は先ず、相手の趙軍がどうこう以前に、単純に自分個人の計画見通しが甘かったと認めることはしないのでしょうか?
これ、普段の個人の生活でも言えることですが…、
ライバルや敵など、自分でコントロール出来ない外的要因ばかりに気を取られていて、コントロール可能なハズの自分を顧みる事をしない人ほど仕事で結果が出ない。
今の王翦たちって、有り体言えばそのような状態と言えるのではないでしょうか?
そう、何事も…、
どんな事が起こっても、先ずは自分から反省することが大事ですよね。
いや~、今週も王翦の姿から、人として非常に大切なことを勉強させてもらいました。
そして、本編で後述されるように、桓騎も王翦も、全軍14万で宜安の制圧と占領がOKとなる話であるならば、最初からスピード優先の総員14万人動員で、サッサと北上軍を進めたら良かっただけの話ではないのですかね…??
これが、王翦と昌平君が立てた計画だとして、あくまでも誤差修正可能な範囲の戦争だというならば、あまりに丼ぶり勘定が過ぎる戦争計画だと思います。
結果的に余剰動員兵力であったと言ってもいい15万人を合わせると、軽く二倍近くにも溢れる雑な戦争計画が出来るほど、いつの間に秦国は富国強兵を成し遂げたのでしょう??
最初から二倍の兵力を整える時間とお金が無駄になっています。
今週の秦軍上層も、ここ最近の彼らの通り、その計画性が非常に大雑把すぎたことが分かります。
否、計画性が大雑把どころか、計画とか計算自体が伴っている状態ではありません。
さて、先に北上している桓騎率いる本軍では、援軍5万の補充戦力が宜安を攻略するにどうにも微妙ということで、進退を決めかねている諸将の姿が描かれています。
桓騎を筆頭に信、壁、蒙恬。
軍師の面子としても、河了貂と摩論が加わり、援軍五万の武将として、上記の風范さんも会議に参加しています。
最初に議論の口を開いたのは河了貂ですが、自分では正直判断が難しいので、蒙恬の意見を促します。
蒙恬曰く―、
『報告では宜安含め一帯の兵数はおそらく10万。そしてこの軍は14万、俺たちが閼与を出て北上した時から趙に宜安攻めを読まれたとして、~中略~…攻城戦になるとして決して戦えない数字ではない。』
…という蒙恬の分析から、信と桓騎を除いて、この場では“攻め込む”に票が集まったのですが…。
いつもの蒙恬であれば、この場はもっと違った答えが出て来ていてもおかしくなかったように考えます。
例えば…、
『秘密裏に行動していた太原軍の行動が読まれていて、その半数以上を失った。結果から明らかに趙軍狼孟の行動はただの偶然ではなく、以前から我々の行動を予想しての動きだとおもわれます…、
そうであれば桓騎将軍?
我らが宜安に向かうという意図も、李牧はかなり以前から察知しているハズ。
報告以外に宜安の兵力が潜んでいる可能性が高い。
このまま進軍するのは相当の危険が伴います…。』
…みたいな流れを取りつつ、上手く桓騎に慎重論とリスクヘッジを促したかもしれません。
しかし、そのような将軍としての力量の見せ場として、今回、神(作者)様が主役として選んだのは、あくまでも信と桓騎であって、敢えて蒙恬は普段の賢さを抑え気味に表現された形になっています。
やけに静かな信を見た摩論。
茶化すように意見を促すと―、
信『分からねェ。』
信をよく知る河了貂や蒙恬は、いつもと違った信の慎重な姿勢に違和感を覚えます。
戸惑う仲間を前に、そのまま語る信。
『何か妙だ、何か閼与あたりから都合がよくねェか?』
…。
一人だけ違う空気を感じている信に、桓騎が初めて軍議で口を開きます。
桓騎『フッ、ブルってるんならお前は帰れ元下僕。』
信『…ビビッているとは言わねェ、だが、いつも以上に慎重に行かねえと危ねェ気がするって言ってんだ。』
『あんたも何か感じねェのか?桓騎将軍。』
摩論『( ̄∇ ̄;)ハハハ、さっきから何を言って…、』と、どこか茶を濁そうとする摩論ですが…、
桓騎『感じてるぜ、お前以上にな。』
摩論『えッ!?』
蒙恬、河了貂、壁『??』
どことなく…、
あたかも信と同じ本能型武将のようなコトを言い出す桓騎。
そんな異変を感じ取った上で…、
桓騎『どんな仕込みが成されていようと、その上を行って最後は相手をぶっ殺して勝つんだよ。』
『さっさと出るぞザコ助共が…。』と、出陣を決め込んでしまいます。
一方―、
荘関で待機していた李牧。
桓騎率いる秦軍が、総勢14万の連合軍になった旨の報告を得て即座に反応。
李牧『我らもすぐに出陣します。』
カイネ、馬南慈もこれに応答。
明らかに秦軍は李牧によって総勢14万で進軍させられた結果に。
李牧『予定通り、宜安で桓騎を討つ!』
うん、信の言う通り、ものっそいぐらい李牧にとって都合が良すぎです。(汗)
― キングダムネタバレ最新711話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
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