(陽キャ(性善説者)認定を受けた韓非子:作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第760話)
余裕の大人対応の李信。
なんか、李信に丸め込まれたようにも見える、韓非子先生。
今回もかなり見応えのある神回だったんじゃないでしょうか。
何といいますか?
長年勉強していたはずなんだけれども、何か結論ありきで議論している韓非子に対して、極めてめて物事をフラットに見れる李信。
考えても仕方がない事はほっといてもいい…、と断言できるだけ、人としての余裕を感じさせる対応を見せてもらった思いがします。
韓非子『人間は悪なんだ!だから僕チンも悪い子ちゃんなんだぞ!』
李信『そっかそっか、お前って本当にいい子なんだな♪ ヨチヨチww』
韓非子『ムキー!秦に乗り込んで論破してやる!!』
すまん韓非子先生。
ごめんやけど、こんな風に変換されてしまったわ…。
なんだろう?あたかも学園ドラマのワンシーンを見てるようではありませんか。
こじらせた中学2年生韓非子が、爽やかな体育教師である李信青年に導かれているような体に見えてきます。
諭されているのは韓非子。
アドバイスしているのは李信。
どう見ても、先生と教わる側の立場が逆転しているのが今回の見所のように思えてきます。
多分、韓非子よ…、
秦に行って大王政と議論しても、これじゃあ、きっとキミ勝てないよ。
あ、アトなんか、韓非子に引っ付いて寧公主まで付いてきそうな勢いだけど、キミは別に来なくていいと思うよ。
この人、美人なんだけど、何故か寧公主に若干のウザさを感じるのは私だけでしょうか??
この気の強さ、彼女も録嗚未とケンカさせると面白いカモしれません。
ではでは、今週もキングダム本編について振り返ってまいりましょう。
キングダムネタバレ-命の火と思いの火
なんやかんやで、結局説明できている李信は立派です。
普通に言語化能力が高いだろう、と、思わせる李信。
今週も場面は新鄭の王宮。
李信『…人の本質は火だ。』
李信の宣言から、その場は沈黙に守られています。
寧公主『人の本質が火??』
暫くの沈黙の間…、
秦モブ官僚『ど、どういう意味…、』
録嗚未『黙ってろ!!』
韓非子『火?』
そこやら、漸く李信にその意味の説明を求める韓非子。
しかしながら、『説明など出来るか。』と答える李信。
端的に、『そう思ったから答えただけ。』と流します。
韓非子『火が吹き消えるように、人の命が簡単に消えるからか?』
李信『ん-、それもあるけど。。』
秦モブ官僚『じゃから、ど、どういう意味…、』
録嗚未『黙ってろ!!』(2回目w)
うんうん、恐らく三回目の発言まで行くと、録嗚未がこの秦モブ官僚をぶん殴る場面に発展したかもしれません。
そして―、なんやかんやで、自分の言葉で、何故、“そう思ったか?”について、これまでの沿革的な経緯を話始める李信。
連載初期で戦った王弟生協(成蟜)。
そして桓騎。
いずれも、最初の出会いは、悪人そのモノの印象だったが、後で味方として共に戦ったら、両者とも、それまで自分が考えていた“悪人”ではなくなっていた印象を抱いた事実について語ります。
とくに桓騎については―、
李信『アイツの根っこには理不尽に虐げられる人間に対して見て見ぬ振りする世の中のへの怒りがあった―。…やっている事は極悪だが、アイツの中心には普通の人間が目を背けるような者達に対する思いが確かにあった。。』
さらに李信曰く―、
善悪という概念は、視点の入れ替えや、主観者本人自身の変化で変わることもあり、それらに人が善か悪などと、決定するのは無茶であるという事実を韓非子に突き付けます。
韓非子『難しい問題だから多くの学者が研究している。』
と、ここで―。
徐々に李信の発言が、熱と力を帯びてきてくることが分かります。
李信『そんなあやふやなモンより、人が全員変わらず持っているモンの方が重要だろう。』
韓非子・一同『???』
韓非子『…善悪ではなく、普遍的な重要なモノがあると??』
李信『ああ、そうだ。いい奴も悪い奴も、敵も味方も関係なく全員が持っているモノ。』
韓非子『何だそれは??』
李信『“命の火”と“思い”の火だ。』
はい…、何か自分に刺さりました。
韓のモブ宮臣も、、、何故か感涙を覚える者まで出てきています。。
しかも―、
確かに李信の言っていることは事実に基づいているだけに、机上の空論とは一線を画します。
キングダムネタバレ-呑まれて諭される韓非子
李信『その火を最大限に燃やしてぶつかり合う。死ねば命の火は消えるが、思いの火は次の者が受け取れる。』
ここで、こうして“火”の心を言葉で表し始める李信。
その意味を明確に刻んでこれたのは、ここに描かれていく、
王騎将軍、ヒョウ公将軍、、桓騎、、
岳雷、那貴、松左、去亥、尾到たちと共に戦って来たから。
李信『そして、それは味方だけじゃねえ。』
万極、輪虎、尭雲、、。
李信『殺し合った敵の思いの火も受け取っていくんだ。』
韓非子『お、思いの火は紡がれていくと…。』
李信『ああ、そうだ。火を受け取って自分の火をより大きくしていくんだ。』
そして、目下、最大の敵である李牧の存在もまた、“どでけェ思いの火”を抱いているがゆえに強いと語り、、
李信『でも、いつかは俺がブッ倒す、そして李牧の思いの火も受け取っていく!』と宣言します。
韓非子『敵の思いの火も紡いでいく、、それが本当なら最終的には、思いの火は、、一つになるな。』
李信『まー、そうだな。』
韓非子『それは美しい話だ。。』
一瞬、韓非子も李信の言葉に心打たれたような反応を見せましたが、、果たしてどうでしょう??
韓非子『だが―、キミには失望した。ぜ、善意に溢れすぎている、キミはやはり性善説者だ。』
録嗚未『何でだよ!!』
やはり、まだ韓非子には、まだ反論が残っているようです。
というか…、
他人には『黙ってろ!』と言っときながら、自分だけは普通に李信と韓非子の間に割って入ってくる、このナチュラルさww
録嗚未はいつでも録嗚未。
今日もオールウェイズ録嗚未を地でいく録嗚未です。
李信『へッ、じゃあそうかもな。』
韓非子曰く―、
李信の話は美しいモノの、仮に、七国が統一されて、戦なき世界が出現しても、そこは必ずしも李信たちが考えるような世界にはならないだろうと。。
韓非子『人は私利私欲のため、その世界を再び食い尽くすぞ、必ず。』
一時、戦争がなくなったとしても、何らかの形で人間同士は、争いを始め、再び同じことを繰り返すであろうことを予見します。
確かに、この点は、韓非子も事実を直視してはいますね。
李信個人の考えは否定しないものの、大半の人間まで、李信のように考えるとは限らないのは確かでしょう。
韓非子『それは、人の本質から目を逸らしている。』
しかし―、これも李信は自然体で見事にスルー。
李信『ほっときゃそりゃそうだろ、人間はバカだからな。だから法が必要なんだろ。』
韓非子『!?』
この韓非子の『アレ?なんで俺の方が、一般人からに教わる状態になってるの?』といった感じの顔がジワります。(笑)
そりゃ、自分がやってきた研究テーマを、原則論から、他人に被されたら韓非子も驚くとは思います。
韓非子『その通りだ、人は愚かゆえに法で御すことが必要なのだ。』
李信『ああ、だけど、愚かってのと、悪ってのは違うだろ。』
韓非子『!??』
寧公主『!』
ここで、韓非子は二度目の知的衝撃を李信から受けます。
“愚かさ”と“悪”は別。
李信が再び韓非子の想像の上を行きます。
李信『悪ってのは、どこか諦めに感じる、だったらもうほっときゃいいだろ…。でも―、人は捨てたもんじゃねェハズだって、ムカついているから、人の事を必死で考えて法を作ってんだろ? ここに来るとき、法家の最上位って聞いた。口じゃ悪と言いながら、その“人”の事を思って、人生をかけて“人”について考えてて、、、
アンタこそ、誰よりも善意にあふれた性善説じゃねえのかよ??』
韓非子『!!』
最大級の衝撃を受ける韓非子。
モブ韓臣の複数『韓非子様が性善説!』
いろんな意味で、韓非子の存在をひっくり返された新鄭王宮。
寧公主『い、いや違いま、、』
寧公主が割って入ろうとしますが、李信が畳みかけます。
というか、何かとチョイチョイとウザい、このお姉ちゃん。。
ここで録嗚未が『黙ってろ!! オラァア“ア“ア“!!!』(3回目wwwWW)などと、おもックソ恫喝して泣かすとかやってくれたら、多分、読者大喝采だったこと間違いないでしょう。
李信『韓非子、あんたの思いの火もガンガンに燃え盛ってんだろ?それ以上に重要で確かな事は無いはずだ。』
李信に呑まれて、再び静かになる韓の王宮、、ですが、、。
『ハハハハハ!』
ここで、韓非子、一笑。
曰く、自分が性善説者であるとは、これほど愉快な問答は初めてだったと。
そして、これほど憤りを感じたのも初めてであったと語ります。
李信が凄かったのは、韓非子の想定していなかった上位概念を提示し、善悪よりも、『誰もが思いを抱えて生きている』という話のほうが、より確かで揺るぎない事実であり、善悪に先んじる、議論の出発点であるという事を提示したコト。
その上で、韓非子のやっている研究を価値あるものと、立ててやっている事。
“愚かさ”と“悪”は別。という、韓非子ですら足りなかった分別まで提示してやって、韓非子が李信を性善説者というなら…、
『結局、お前もコッチ側じゃんww』と陰キャな韓非子に手を差し伸べる、心優しき陽キャであるという点です。
言い換えれば、、、
『俺もお前も同じ陽キャ(性善説者)だよww』と言われたも同然で、本当は、韓非子も嬉しいに違いありません。(笑)
陰キャ…、
そう。韓非子は、仲間から飲み会に誘われても、意味不明に気取って、素直に参加しない陰キャ。
でも、仲間だと認められたら、本当は嬉しい陰キャ。
そして、陰キャなのは別に悪くないです。
所属するグループ内の位置づけによって、誰しもが陽キャにも陰キャにも変わる、それが人間。
それは、誰にでもあることで、これも、李信が善悪についてコロコロ変わると言ってることと、同じです。
いや?全然違うか?
しかし、重要なのは、互いに歩み寄る事ですかね。
韓非子、素直になれよ?
喜んだっていいんだよ!(笑)
ヒャッハー!!
そして―、
結果として、李信を通して、韓非子は秦王の見ることになり、『少しだけ興味が出た、キミの親友の秦王に。人の本質は火か…。よくもこの韓非子に、儒家の逃げ道である性善説であるなどと、腹立たしい今の問答の続きは、秦王に受けてもらうぞ!』と、韓非子は秦国行をその場で決定します。
いや?ちょっと待て?
また、咸陽の王宮で、同じような禅問答みたいな話が繰り返されんの??
まぁ、韓非子にとっちゃ秦王や李斯を相手にするのが、確かに本番なんでしょうけど、立て続けの問答は長すぎるっしょ、神(作者)様。
今はちょっと、もうお腹いっぱい。
多分、大王政VS韓非子の議論は、も少し先ですかな?
次の戦の準備とか見てみたい。
しかし、それはそうとして、確かに李信よくやった。
李信『いよっしゃーー!』
外交でも実績残した李信、普通に考えてめちゃくちゃ凄い手柄だろう!
韓非子は秦王と喋っても、結局また、まるめ込まれる未来しか見え無い。。
― キングダムネタバレそれ最新760話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。