(李信:作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第576話)
李信、確かに武将として成長しているとは思います。
たまに、鋭い事や本質を突いた事を言うので。
しかし、騰に昌平君??
韓の王都、その城郭の攻略の為の下見に、騰と録嗚未と一緒に行かせるなら、河了貂や羌瘣も一緒に派遣すればよかったんじゃないかと、私は心配になります。
つーか、城の分析させるなら、河了貂どころか蒙恬行かせるべきでしょう。
軍師学校始まって以来の天才で、築城面でもその才能はダントツだったんじゃないんですか? 昌平君先生…。
ただ、この点、昌平君だけでなく騰が李信の随伴を推挙しているのも気になります。
彼が李信の事を買っているのは分かるのですが…、
この点、もしかしたら城の分析以外でも、李信に見て取らせるべき視点があるのかもしれません。
例えば、韓の王都へ行って、これからの敵国の主立った武将の姿を見せておく等です。
城だけではなく、王都新鄭に至る道中の全て、主立った街道や地形を見せておく等も、当然、重要になってきます。
あとは、普通に李信そのモノがまだまだ将軍として、全然未熟なので、久しぶりに、自分より目上の人間に、ボロクソ言われて、再度、自分を見つめ直すことも、今の李信には必要です。
いや…?
それ言ったら、反省が必要なのは李信だけじゃねーや…。
王翦も昌平君も楊端和も、今の秦軍には悉く反省が必要で…、
将軍連中どころか、六大将軍制度そのものの在り方からして、国王である嬴政自身ですら、反省が必要なキングダムだろうが…。
なんてったって、戦略のミスは、戦術じゃひっくり返せないんだから…。
そう、我々オッサンもそうですが…、
大人になって、役職が付き、上がってしまったり、あるいは自営業とかやってる人だと、他の人に注意を受けたり、叱責をいただく機会が減って、自分の成長の機会に気が付かないで過ごしてしまう…。
そんな自分と李信達とをつい重ねてしまう、僕たちの切ないキングダム。
来週は、ゴールデンウイークでヤングジャンプが合併でお休み。
神(作者)様にも、当然、英気を養っていただくとして…、
そう、そんな失敗だらけの秦将たちを見て、自分を振り返る休日にしていただくのもいいかもしれません。
あと、神(作者)様。
騰と録嗚未は、実質的に旧六大将軍時代から続く現六大将軍の軍団とも言えるので…、
この点、我々古参読者の期待値は、バリバリ高いです。
戦国七雄としては韓は最弱でも、思想界のビックネームである韓非子を輩出した国であり、キングダム作中でも、既に登場した“張宰相”なる人物も、あの劉邦を支えた張良の親族かもしんねーと云うことで、如何しても、戦闘以外の部分で…、
つまり、“歴史の解釈や観方を漫画でどのように再現してくれるか?“という、側面までが重要になって来るからです。
ではでは、長い合併期間を予想して楽しんで参りましょう。
キングダムネタバレ-李斯が外交官、これから秦の未来。
李信や騰がどのように、王都新鄭を見て取るかも重要ですが…、、。
どこまで行っても、それは今回の行動のオマケに過ぎません。
あくまでもメインは、韓非子の招聘であって、そうでもしないと秦国はマジで危ういからです。
(※すいません? 韓非子はあくまでも著作であって、人物としては韓非と呼ぶべきなんですかね??どっちが正しいのかよく分からん…。汗)
何故ならば、キングダム作中の“法治国家制度”は…、李斯が居るにも拘わらず、非常に設定がグダグダだから…。
もともと、歴史的に商鞅のような法家出身のリーダーが居て、長い年月をかけて、法治国家としての成熟性を蓄積してきたハズなのですが…、
何故か、嬴政が自分の代になって、初めて“法治国家”というコンセプトに目覚めたような設定になっているからです。
どうしてもバトル漫画として主軸が大きくなって来ると、この点、設定が曖昧になってくるのも致し方ないことだと思います。
なので、例えば…、
李牧と一緒に秦に乗り込んで来た王建王と対談したトキも、冷静に思い返せばですよ…?
王建王『どうやって他の六国を統治する?』
嬴政『法治国家だ!』
王建王『え?知っているよ。君達、前からそうでしょ。』
嬴政『ファッ!?』
となってもおかしくなかったぐらいなんですよ。
しかし―、
キングダム的に、ここで初めて韓非子という歴史上のビックネームを投入することで、一気に、これまでの“法治国家”としての設定の甘さを払拭して、国内体制の不備を一新する機会が巡って来たとも言えます。
あるいは、政治面の説明やら、連載の中盤まで呂不韋が担ってきたような、当時の文化的側面の説明やらを韓非子先生の立場を使って、解説される局面が増えるかもしれません。
勿論—、
作中で描かれることは、あまり多くは無かったのですが、李斯だって、今まで秦国の中で、法律作りや行政官の仕事を頑張ってきたことだと思います。(参照:山陽や鄴平定後など。)
なので―、
『キングダムの李斯はいままで何やっていたの?王宮で騒ぐだけのリアクション要員じゃないの?』とか言ってやると、非常に傷つくこと間違いないでしょう。
しかし―、
李斯を改めて、秦国の中では一番の法律家であり、同時に、史実でも韓非子と同じく、荀子の同門という立場を振り返ってみれば、韓非子を秦国に招聘する為の使者として、尤もふさわしいのは、李斯以外に適任者が居ないと云えます。
その結果、こうして久しぶりに、リアクション要員以外の役割が、李斯に回ってきました。
この点、史実の通り、韓非子が生国である韓の中で、それほど高く評価されなかった背景も加味して、日ごろの実務の中で秦国の行政課題を洗い出している李斯が、韓非子に協力を要請することで、現在の秦国の実情に照らした、"法治国家体制”が実現する様が期待できるでしょう。
個人的に予想するのは、キングダム作中に於いては、李斯が法家の実務者として描かれるのに対して、韓非子は理論体系を完成させる、主要法律の立案者として、描かれれるのではないでしょうか?
(※史実ベースだと、いずれ妬んだ李斯の讒言で獄中に…。(´;ω;`))
勿論、その反面で—、
我らが神(作者)様が、韓非子という素材の扱いに失敗して、その存在を活かしきれずに終わる可能性も無い訳ではありません…。
その場合は、歴史ネタの再現を望む読者の期待は裏切られ…、
最悪、咸陽の王宮内で…、
“二人揃ってリアクション要員を務めるだけの李斯と韓非子”という…、“キャラ設定失敗地獄”を、味わされるされる恐れがあります。
アワワワワワワワ(;´Д`)ガクガクガク…。
例)
李斯『だから止めよと言ったのだ!』
韓非子『そら見た事か!魏は平定しにくい地域になるぞ!』
これじゃぁ、男塾の富樫と虎丸とそんなに変わらないじゃないか…!
参考:昌文君も混じるってくると、リアクション芸人が3人になります。
男塾で例えたら、富樫と虎丸に雷電が説明を加えている場面と同じです。
例2)
昌文君『伝令が包囲で途切れてしまったようだ!』
李斯『なにぃー!? 我々が把握していない敵がいたと言うのか!?』
韓非子『うむ…、拙者が韓にいた頃に、噂で聞いたことがある。』
昌文君&李斯『し、知っているのか?韓非子(雷電)!?』
要らない!
要らない要らない!!
これ以上は、王宮リアクション芸人は要らない!!
キングダムネタバレ-空振りに終わる城分析
冒頭の話に戻りますが、ほんとうに李信を連れて行って城を見せて、どのような収穫があるのか、甚だ疑問です。
恐らく攻城戦の経験も豊富な騰と録嗚未は、新鄭を見て取って、攻略の試案として、大いに役立てる事でしょう。
しかし、李信とて、既に何度も攻城戦の経験の経験はあるものの…、
事前の下見?
騰は李信に測量やら、城内調査でも実施させるのでしょうか??
うーん??
というか李信、どこまで知能があるのかちょっと気になります。
連載が始まった当初、河了貂に頼んでいた文字は、読めるようになったかのかも気になりますし…、
そもそも数の概念を、本当に理解しているのでしょうか?
百将、三百将、千人将、五千将と各階段を上がってきているので、多分、大丈夫だと思うのですが…、
実のトコロ、百、三百、千の意味を、本当は理解していなかったと云う設定なら、それはそれでメチャクチャ面白い気がします。(笑)
話は逸れましたが、やっぱり、李信に正攻法で城の分析をさせても、正直、そんなに良い情報を吸い上げるのって、どうしても無理があると思うんですよ。
でなんで、この点、逆に、騰や録嗚未に無い部分で、城見せをさせてみて、攻略の役に立てようとしているのではないか?
例えば、本能型武将として見てみたら、騰や録嗚未が気が付かない程の城壁の小さな綻びが見えたとか、なんとなく、『西の城壁のほうが兵の気配が強い。』とか…、急にニュータイプみたいな事を言い出す李信が描かれるかもしれません。
例)
李信『ぬう?なんだこの嫌な感覚は…。(クワトロ風に)』
また、他に李信が見るべき物としてはどうでしょう?
護衛団員として王宮に見え、韓の武将の存在を事前に確認するなどはどうでしょうか?
以前の本編で、韓の王宮が描かれた際に、洛亜完とヨコヨコなる、武将と思しき人物が描かれたことがあります。(第637話)
絵柄では、洛亜完が軍師寄りの知的な将軍で、ヨコヨコが乱美伯みたいな位置づけの印象を受けましたが、武人として、李信が彼らを見て、その実力を事前に推し量る等であれば…、
輪虎やホーケンと戦い抜いてきた李信ですから、中々に確かな制度で、その実力を感じ取るのではないでしょうか??
多分、敵将の存在を推し量るという点なら、李信を連れて行ってそれなりの収穫が出るのではないか??
韓が陥落するのは、作中の紀元前233年から進み、230年になってからなので、あくまでも今回は、韓非子が秦に移るまでが、話の主軸であるのは間違い無いと思うのですが…、
李信が王都新鄭を見て、本能型武将李信のセンスで城の分析を試みる騰と、王宮に随伴出来たら、ワンチャン、韓の武将を自分なりにチェックして帰ってくるくらいが、今後の秦軍の対韓作戦の試案に役立ってくるのではないでしょうか?
― キングダムネタバレそれ最新757話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。