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キングダムネタバレ最新第645話 趙王の命 考察 無力な嘉太子

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(  嘉太子 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第645話 )



今回のキングダムは原先生の真骨頂だったと思います。

皆が分かっている史実なんだけれど、事実の周囲にある余白でストーリーを作りつつ神(作者)の画力に満ちた絵を付加することで、

これまでのキングダムらしい、“分かっているケド面白い”という楽しませ方が十全に発揮されていた回であったと思えます。

ただし、それはそうと…、

これで『いや~、全国のキングダムファンの皆さん!今週もやっぱり原先生のキングダム、ホッント~に面白かったよネ♪』ってだけの話で終わったらこのブログの意味はありません。

なので、現状それなりにピンチに見える李牧と嘉太子に向けた激励を兼ねて今回の考察を進めます。

正直言って、キングダムの連載初期から呂不韋に実権を奪われていて、殆ど味方ゼロの状態から政治闘争を開始した嬴政たちを見てきた私としては、嘉太子と李牧を見ていて残念な気持ちが拭えません。

いやいやいやいや!?

ここで遺言如きで怯んでどうする!?といった気持ちです。

もしもこれで終わってしまえばキングダムの嘉太子は、やはり真面目が売りってだけの中途半端なリーダーだったのだと思います。

実際に既に王都軍を既成事実として動員できているくらいなので…、

軍の命令系統が生きているウチに、そのまま王都近くに待機しているハズの舜水樹軍と馬南慈軍を率入れちまいなよ!!とか言ってやりたいくらいです。

実際に王都軍が動かせていて軍の掌握が出来ているなら、軍を引き連れたままローマに戻ってきたジュリアス・シーザーみたいなもんじゃないですか?

例え遺言があったとしても、玉璽が今手元にあるのかどうかはさて置き、牢獄を出たばかりの李牧と嘉太子の号令だけで、既に王都軍が展開している状況の方が事実行為としては遥かに優位だと思います。

ぶっちゃけ王位の継承がこの瞬間に掛かっているのなら、今ここで硬直してないで、新王の遷と江姫と郭開だけでなく、英書記官を一緒に皆殺しにするくらいの剛に出るべきです。

嘉太子のヒイ爺ちゃんの恵文王だって、勢いで親父である無礼王(武霊王)のお家を軍で囲んじまったが、後で中途半端に開放してもどうせ恨まれるだろうから、このまま殺しちゃえってコトで実権を奪っていったんじゃなかったっけ??

もちろん、そこまで行くと史実と変わってしまうので、あり得ないキングダムになってしまうのでダメなことは分かっているのですが、

それでもこのまま遺言の一手のみで発言力を完全に喪失してしまっているようでは、どうあっても秦軍と戦をするコトなどできません。

ここから李牧と嘉太子が現政権のなかでどうやって生き残っていくかは、予想編に纏めるとして、とにかく李牧も嘉太子も二人とも揃って真面目か!!

いやいやマジでアンタらがこのまま弱体化し過ぎると、作品から強敵が消えてキングダムが詰まんなくなるからほんとに頑張ってよ。

それでは今週のキングダムも振り返っていきましょう。

キングダムネタバレ-今週はイイとこ無しの飛信隊

コチョウ軍を前に展開した王翦。

本営に全将軍の召集を掛けます。

亜光も完全復活していますね~。

最前線の展開図は分かりやすいのですが、楽華隊と玉鳳隊がそれぞれ楽華軍、玉鳳軍と書かれているのに対して飛信隊だけそのまんまの呼称ですね。

いままで当ブログでも李信軍と先走って書いてきた事もあったのですが、神(作者)的になにか思うところがありそうです。

おそらくなんですが、王騎から飛信隊と命名してもらったコトから、どうにも変更し難いといった辺りでしょうか?

いつか、信にそう語らせる日がくるかもです。

いや~、しかしまだ蒙恬の新しい髪型には慣れませんね…。

で、主人公の信ですが、今週はネタで終わってます。(笑)

彼が迷って遅刻するのは、もう読者だったら誰もが納得する状況でしょう。

そして、その様子を見た田里弥が最初に怒り出すが似合いすぎます。(笑)

ここで王翦が邯鄲攻略の作戦を語り始めようとしたとき、突然、邯鄲に潜伏している密偵から急使が舞い込んできます。

それは、信が懸念していた李牧の死、ではなく。

昨日、血ゲロと血便を放出しながらぶっ倒れた悼襄王急死の報です。

王翦がどんな表情なのか相変わらず分かりませんが多分…?

流石に驚いているんじゃないでしょうか??

うーん、何回絵を見ても分からん!!

それにしてもこのような最重要機密事項が、いとも簡単に王宮から駄々洩れってのが笑えます。(笑)

郭開派だろうが李牧派だろうが、そこは緘口令敷くトコロじゃないの?とは思うのですが、結局はそれも出来ないくらい王朝はグダグダだったと脳内補完する他なさそうです。

キングダムネタバレ-李牧と有力者達の解放

場面は王宮です。

郭開派と李牧派の重臣たちが紛糾してますが、意外なのは思ったよりも李牧派の文官たちが結構いるみたいですね?

うーん?触れてやるなよ。とは思うのですが、以前から何故かキングダムにおける李牧が、異常なまでに内政能力が弱すぎるのは何で??とか考えていたわけですが、彼らが普段何をしていたのか余計に気になるトコロです。

そして、ここで初めて郭開本人が動揺している様子が描かれていますね。

どうやら悼襄王殺害の犯人を捜しているらしいですが、横暴に宰相の権限を使って近衛兵に李牧派の人間の捕縛を号令しています。

しかし、近衛兵たちの反応は極めて薄く、自分達は『王に侍る近衛兵だ。貴様(郭開)の私兵ではない。』と反発して命令を拒否しています。

ンなことは分かっとると反論する郭開ですが、さらにこの近衛兵の隊長は『我らの使える次の王は既にいらっしゃる。』とまで被せてきます。

そうです、嘉太子のコトです。

『間違いなく名君となり、この趙をお救い下さる嘉様だ!』

ってことなんですが、なんかここでいう“名君”っていう響き、イカにも徳治主義的な言葉の響きを纏っているような気がするのは私だけでしょうか?

この時点で、人徳が優れていても国の実権を自ら奪いとるくらいの“鋭さ”までは感じられないというのが、嘉太子の限界のような気がしているのですが…、

なんでここまで厳しいコトを嘉太子に書くかと言えば、それくらいの“靭さ”が無いと、秦の嬴政にはタメすら張れないと思うからです。

有体にいうと“優しいだけのいい人”って、キングダムが示すリーダー像からはカナリ遠いと思います。

とは言え、嘉太子としては正式に王座に就く前に、さっそく地下牢の賢人や有力者たちの解放に赴き、既に国の立て直しに向かって行動を開始しているのはもの凄い評価に値することだと思います。

ただし、これは嘉太子が権力承継をスムーズに完了するために起こしたアクションというワケでもなく、単純に秦軍が王都の間近くまで進軍してきているという危機感のほうが強かったためと考えることが出来ます。

悼襄王を諫めた結果として封じられてきた本物の賢人と名士たち。朝廷の根幹を支える優秀な文官、国士が解放されたコトで嘉太子の派閥が一気に強化されたように見えます。

そして当然、李牧もここで解放されます。

詳細は予想編にまとめますが、李牧死刑の命令は悼襄王の死で名実ともに死文化したということなのでしょうか?

だったらいいのですが、この後の郭開と遷が李牧を見てどう考えるか気になるトコロです。

李牧の姿を見て泣くカイネ。

抱き着き泣いているところですが、嘉太子もそこにいました。

嘉太子『話すことは多くあるが、ゆるりと語る刻はない、先ず今は何をすべきかいってくれ。』

李牧『先ずは王都軍を動かすべきです。』

端的に語り合うだけの二人、なのですが…。

ここから描かれる王翦軍一同の反応が、李牧&嘉太子の存在がどれほど秦軍にとって大きかったかが示されるのが印象的です。



キングダムネタバレ-趙の機能回復早すぎ!!

趙では既にIT革命が終わっていたのかもしれません。

たった一日の間で、悼襄王の死が知れ渡り、嘉太子が即座に陣営派閥を回復して李牧も牢獄を出た途端、10万規模近くの兵力を最前線まで緊急出動させる…。

王翦軍の本陣内で、なんとなく嘉太子とその一派が悼襄王暗殺の主犯格であると、会話されていますが、実際にそのように考えれなければ、ここまで短期間かつ劇的な内部掌握は不可能でしょう。

悼襄王の死を見越して、全て準備が整っていたと考えるのが自然ではないでしょうか?

また、それらの事実を差し引いたとしても、現実上、瞬時に王翦軍の目の前に展開できてきいる王都軍。単純に彼らをこれほどまでに動員できる嘉太子ってもの凄くないですか?

ここまでのコトが出来ているのに、何で今さらどうとでも疑義を差し挟めて処理できる遺言書程度に動揺する必要があるのか、嘉太子??

亜光と田里弥、倉央が『早くも趙の新中枢は機能し出していると見るべきか…。』『間違いない』と話していますが、実質ほぼ半日で、趙のコノ反応は凄すぎでしょうよ。

嘉太子&李牧にしても、もう、今なら時間差で馬南慈軍やら舜水樹の本軍を邯鄲に引き入れることも出来そうなんですが、来週のキングダムで、この後、耳にする悼襄王の遺言の内容を前に、今の状況を利用して、どのように機転を利かせることが出来るのかはカナリ気になるトコロです。

趙の王都軍を目の当たりにした王翦は、『練り直す(作戦を)』と言い切り、各将軍に自軍を第二線まで後退させる指示を発します。

キングダムネタバレ-短い嘉太子のターン

ここからは殆ど予想のとおり、先週出てきた江姫と英書記官(悼襄王のセリフで名前だけ)が出てきました。

嘉太子&李牧派が息を吹き返して慌てる郭開の前に登場します。

それにしても英書記官…、むちゃくちゃ普通のオッサンです。(笑)

もう、ここまでくれば察しの通りの展開が見えてきた思いがしますが、それでも読ませるのが神(作者)の描くキングダムの面白いトコロです。

嘉太子を中心に当面の秦軍への対処を進めつつ、郭開捕縛の指示を仰ぐ一同。

突然、彼らの外周を近衛兵が取り囲みます。

どうも王を守るハズの彼らの様子がおかしいです。

そして、それまで隠れていた郭開も登場。

嘉太子と李牧もデブ(郭開)の傍に、別の王族らしき人物がいることに気が付くものの、次期趙王の名において嘉太子は、近衛兵隊長の燕蒙に奸臣郭開の捕縛を命じます。

燕蒙『申し訳ありません。我々は…、』

燕蒙たちに何かしたのか?と問いかける嘉太子ですが、郭開は自分達はなにもしておらず、もったい付けて『されたのは悼襄王です。』と答えてきます。

ビビる嘉太子側のメンツを前に、英書記官の姿を示す郭開。

ここで、とうとう英書記官の口から前回のキングダム644話で悼襄王が彼に託した遺言の内容を公表させるに至ります。

『ま…まさか。』と焦る李牧。

遺言の内容は、『第9代趙王悼襄王は、次の王位を太子嘉…』

『…ではなく、末子の遷様に継がせるものとする。』

と、いうことで。

お先真っ暗で固まる嘉太子…。

司馬遷の『豈不謬哉(何と道を外したことか…。)』と残した史記の文言で趙国の暗転が表されました。

とりあえず、李牧も嘉太子も雰囲気に呑まれちゃいかんよ。

李牧派の文官に機転の利く奴がいて「遺言っても、それ公正証書遺言じゃないよね?」「家庭裁判所で検認もしてないのに、なに勝手に開けてるの?」とかマジレスしてくれないだろうか??

とまあ、これは現代の日本の法律を無理に当てはめただけですが、遺言に公証性と英書記官以外の第三者性が皆無なのは、事実として反論の余地があるワケです。

さらに言えば、李牧陣営としては、いままでの趙の歴史の中で、そもそも遺言で王が指名された先例がホントにあったのか?などもツッコめばいいでしょう。

「次期王位の指名だったら、証人付けて公然と指名しなきゃ意味ないだろう、遺言書偽造して前王暗殺したのお前らだな」とか、

「その遺言書の提示と悼襄王の死のタイミングどう考えて良すぎるだろ!?」などと、言い返すコトは普通に出来ると思います。【※もちろん嘉太子だって同じことがいえるが。苦笑】

もちろん、議論に整然と勝つことが目的なのではありません。

馬南慈軍と舜水樹軍を乱入させて遷一派を皆殺すまで粘ればいいだけです。

特に、悼襄王が死んだ直後に遺言を公開した事実一つとっても、郭開派の取ったアクションは悪手に転換できるので、いや、マジでここで黙ったらアカンよ嘉太子派一同。

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