( 王騎将軍たち 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第626話 )
先週のラストがコレ↑
で、今週のスタートがコレ↓
( 信 作画引用:原泰久先生 作 キングダム第626話 )
あの?原先生、いくら何でもアゲて落とす落差が激し過ぎっすよ!!(泣)
これじゃあ、前回のキングダムで信が力を出して反撃しだした描写も、死ぬ直前の人間が急に元気なって「病気治ったー!」とか言い出す“中治り現象”とほぼ変わらんじゃないかとも思ったキングダム626話本編でした。
副題の“残酷な現実”という意味も一面的には龐煖の武神になろうとする努力は無駄って話に見えますが、今回の戦いで信に蓄積したダメージの深刻さを考えたら、どうあっても龐煖を倒せないという信たちにとっての“残酷な現実”という意味にも見えてきます。
北方謙三氏の書いた名作“水滸伝”の表現を借りて言うと、信はまさに“死域”にある状態であります。
また、さらに同じように連想してしまう描写としては、“ジョジョの奇妙な冒険 第五部”のブチャラディが、終盤で実は肉体が途中から既に死んでいたけれども、精神だけで体が動いていた時のような終焉感が伝わってきます。
ただし、信は生き残って子孫まで残している史実バリアの持主なので、いくら何でも戦死はあり得ません。
しかしそれでもダメージが大きすぎるので、この先の史実イベントで発生する戦で、ヨウタンワとオウセンに並んで将軍になったキョウカイが趙王都である邯鄲を包囲する流れをまでを想起すると、まさか主人公である信が期間的な途中離脱を余儀なくされる展開なんかも発生するんじゃないだろうか!?
ドラゴンボールみたいに悟空が界王様のところで修行している間は、ほかのメインキャラで頑張ってねみたいな展開になるんぢゃないのか?等と短絡的ではありますが、いろいろ強制的に考えさせられる展開です。
また、史実バリアなどと書きましたが、そんな中、河了貂と那貴…、君たち史実バリア無い人らはホウケンに近づいたらあか~ん。(泣)
そして、いろいろ語りたい論点はあるのですが、それでもやはり一番重要な点は、このままホウケンがほとんど致命的ダメージを受けていない状態で連載が推移すると、ややもすれば我武が生存を果たして、連載登場続投するのかという疑念が強くなってくるコトでしょう。
マジで原先生が、本来の目的である六国制覇をなおざりにしてまで、これ以上の時間をかけて武神ネタでキングダムを引っ張るのは流石に無理があるように感じるのですが、なるべく予想を正確にするためにも今一度注意深く今回のキングダム第626話を読み込んでいきたいと思います。
それでは今週もじっくり、考察と感想を進めてみたいと思います。
キングダムネタバレ-加冠の儀と同じ光?
振り返れば思い出すキングダムの神回。
425話、426話で呂不韋と激論を交わしていた嬴政の身の回りに寄り添うように浮き出てきた〝光たち〟と同じように、信の身の回りを光り輝く何かが囲んでいます。
前回のラストシーンから龐煖に片膝をつかせた信ですが、今週の626話の冒頭からはじまる戦いの続きでは、ソコから信による即座の追撃までは無理だったようです。
一気に反撃に出ることも予期してしまっていた私なのですが、趙のモブ将のセリフとみていると、何やら信が体を痙攣させてしまっていることが語られています。
ページをめくると、前回までの信と違ってここでの彼は完全に目に力が宿っていません。
『大丈夫だ…まだやれるぜ…。』と心中に浮かんだ漂と対話を続けている様子が描かれていますが、周囲で見ている田永たちには明らかに状態異常の信の姿が映っています。
信にとっては、漂や尾到、麃公に王騎の存在が何やら“匂い”となって自身を取り巻いているようです。
コマの吹き出しの内側の信のセリフも非常にか細い線で表現されていますが、ここから再び信の声に力が戻ってきます。
漂の名を口にした瞬間、彼らが力を貸してくれているけれども龐煖にはそれがない。故に、ダメージはあっても心を折るような重みは無い。
蕞で戦ったトキと変わっていない。『お前の刃は重くねェんだよ!』と再び力強く王騎の矛を振るう信ですが、更に信を矛ごとはじき返すことで龐煖が応酬します。
ホウケンは信のこれらのセリフを聞いていたのでしょう。
信たちの想いこそが誤りであり、『人を人に縛り付ける鎖』でしかなく、その鎖を断ち切るのが自分であり武神であると信の前で再定義してきます。
キングダムネタバレ-李牧の結論
ホウケンが再び吠えた頃。
アッサリ『違う。』の一言で言い切った李牧。
相変わらずどっちの味方でもなさそうな態度を貫いている今回の彼ですが、ここから再び現状の武神という存在が行き着いた結論の部分について総括し始めます。
てゆうか何気に、もしもホウケン本人が好き勝手語る李牧のセリフを聞いていたらムカついてブチ切れて〝フォン〟してもおかしくない話なのですが…、
とにかく信と戦ってくれているお陰で李牧も好きにホウケンの行き着く先について好き勝手話せるってもんです。
李牧に語らせると、既にホントは武の極みにあるホウケン。
しかしながらその姿が真に武神としての完成であるというなら、ホウケンは十七年前に王騎に勝てたし、麃公にも腕を折られることも無かった。
ましてや胡漸副長にも刺されることなどあり得なかったと語ります。
秦軍左翼の一宿営地のコトなのに、李牧が胡漸副長の活躍のコトまでを何故か知っているのが気にかかりますが気にしてはいけません。
ネタバレ検証-人はしょせん人
更に説明を進めると、重要な点はこれらの事実の列挙で分かるように、“武の極み”に到達したとしても、それは〝武神〟になったとは言えない状態を〝矛盾〟と言い、その矛盾こそが龐煖が突きつけられてしまった“答え”であると李牧は喝破します。
それはつまり、武神=超越者として人の上位互換となるべく天に力を示そうとしていた龐煖ですが、人が武を極めたトコロで、まさに人の力を体現した、王騎たちに勝てないという現実。
曰く、本編では『誰がどう足掻こうが人が人を超える存在にはなりえない、所詮人は人でしかないという天からの残酷な“答え”です。』という宣言を以って龐煖の道が終わっているというコトを証明するのでした。
カイネ含めて本陣のモブ将たち全員が唖然としています。
何気に「所詮人は人でしかない」という結論に関して言えば、冷静に考えなくても「そりゃそうだろう。」で片付づく話なのですが…、
何故か原先生の画力を通してみると李牧がもの凄い発見をしたみたいに見えるので不思議です。
キングダムネタバレ-武神でなくても勝てばいい
李牧にとって龐煖がホントに武神だろうが道を完成させようがさせまいが、そんなことはどうだっていいのは彼の態度を見れば明白です。
ただそれでも、答えに導く役目を一方的に、若き日の我武に押し付けられただけの彼ですが、ここまでの武神の生態について考察と結論を用意していた事実をみれば、案外、龐煖と出会ったコトに対してはそれなりの敬意はあったのかもしれません。
カイネが李牧の結論を聞いて、「それじゃあ、信に龐煖様はやぶれるのですか…?」と口にしますが、ここから李牧は武神になれないという事実と、戦いで龐煖が勝つかどうかについては別の問題であると答えます。
さらに幾重にも矛を打ち重ねる龐煖と信。
再び龐煖が有効打を放ったとき、信が力を失ったように座り込み、耳穴から血を流しながら目も虚ろにスッと立ち上がります。
そして、ノーモーションで今度は信が龐煖に有効打を放ち、相手の膝を再び地につけます。
しかしながら、ここでも信は追撃に移行することはできずに、勢いのまま地面に倒れこみます。
何とか立ち上がる信。その時、尾平が身柄を確保していた羌瘣の意識が回復します。
一瞬だけですが、羌瘣の意識(頭部へのダメージとか含めて)が一応戻ったで良かったと思ったのですが、今度は信への心配が重大であるため、羌瘣の無事を喜んでいられる時間はありませんでした。
もちろん、意識が戻っただけで羌瘣とて、正確には無事と言い難い羌瘣なのですが、その彼女が虚ろな佇まいの信を見て恐怖に顔を凍らせる表情は、深く語らずとも何よりも信の体が極限まで死に近づいているコトの証拠になります。
キングダム考察-河了貂と那貴
後方で待機していた河了貂。
その脇に那貴もいます。
『やっぱり行く、信のトコロに行かなくっちゃ…。』と言い出す河了貂ですが、最前線で自分が一緒に討たれでもしたら飛信隊が完全停止するリスクを考慮して、後方に留まっていた彼女が、その危険を冒してでも、信のトコロに行かなくてはならないと行動に移した彼女。
那貴に対しても随伴を依頼します。
ネタバレ考察-李牧、最後の期待
李牧は龐煖の求道者の道についてオワコン宣言していますが、もとよりソコは李牧の期待するトコロじゃありません。
王騎将軍も麃公将軍も、そして今は信が龐煖に、超越者としての存在について明確な“否”という答えを提示するだけの戦いを見せてきたワケですが…、
その反面で、李牧に言わせれば龐煖が武の極みにある強者であることには変わりが無いと認めています。
王騎も麃公もその“否”の答えを示すトコロまでで力尽き、皆、龐煖の刃の下に命を落としているという嫌な事実をカイネに吐露します。
いや、でもそうじゃないでしょ?
王騎との戦いは完全に魏加の矢があったから勝てたワケでしょ?
― キングダムネタバレ最新626話 考察 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。
Twitter:しんいち ダム垢(@takikomigohande)
第625話予想⇒【キングダムネタバレ最新625話予想 信の勝機と龐煖の弱点】
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