咸陽の中を無事進みゆく政と楊端和が率いる山の民の一行は、約三千人の軍団から成ります。
しかし、この第28話の冒頭にて、いよいよ一行が咸陽場内のさらに内側である王宮の領域に入ろうという辺りで、秦兵側から中に入れる人数を50人にまで絞ってから、入ってくるようにとの言い渡しがありました。
「だろうな。」と、まあ、これは政も予想していたコト。
前回につづいて、信が「50人対8万人で、一体どうやって戦えって言うんだよ!」などとマジレスしてきますが、政や楊端和に至ってはそんなコトとっくに計算済みのコトでした。
どの道、8万人もの民兵を含む一般兵が、王宮になんかに収容されるハズがあるワケがないってコトです。
場内の大まかな配置を熟知する政が知る所では、ケツ氏の集めた8万の軍勢は、城の東側の屯所に集められているのが分かっています。
しかしながら、王級内の異変が察知されれば、彼らもまた王宮内に雪崩れ込んでくるのは必至なので、ここから先の決着までは神速を必要とします。
政の指示で、昌文君からの私兵で10人、山の民の兵の中から40人の精鋭が選ばれ、王宮内で戦闘を開始するための人員が集められました。
キングダム考察-以外に情報戦に強いデブ
壁さんの部下の一人と思しき、昌文君の私兵の一人が、戦闘が始まったら城壁を打ち破って、王宮内に雪崩れ込こむ。といった趣旨の提言をしていますが、結局それだと、場外の敵兵8万を呼び込むことになるので、下策であると壁さんが制止します。
その代わり、王宮内から敵兵が外に出ないように、外に走るものを捕えよ、と王宮の外周を封鎖するように諭しすのですが、、、。全ての出口を張れなどと言い出すあたり、相当難しい指令ををモブ兵に言い渡す壁さんだったりします。
まあ、もしかしたら、昌文君の私兵含め三千人程度の規模の軍団があるワケで、その上壁さんも王宮側の人間であったために、広大な咸陽の場内と王宮との連絡通路が全てどこにあるのか、部下共々に把握済みであったと王内補完するしかありません。
そして、ここで精鋭は50人までってことなので、当然戦闘向きではない河了貂はお留守番なのですが…、当然、彼女がこのまま黙って大人しくしているワケがありません。
一旦、馬上に待機している風を装い、政と楊端和を戦闘に、選び抜かれた精鋭50人が場内の更なる奥、王級内に足を進めるのを見送るのでした。
さて、戦に備えていたのは政や楊端和だけではありません。
機たるべき呂不韋との決戦に備えるいみでも、それなりに何かしらの準備仕事にいそしんでいたのが、ケツ氏であったりします。
まあ、腐っても政治家なのでしょう。
普段から情報収集の一環という意味だとおもうのですが、私的に山界とも交易を進めおり、山の民の王である楊端和の存在と、彼女が地平へと進出する機会をうかがっていたというカナリ具体的な情報まで握っていたので驚きです。
まあ、中途半端に楊端和のコトを知ってしまっていたが故に、政と楊端和軍をここまで引き入れてしまったワケなのですがね。(笑)
キングダム考察-河了貂も侵入成功
いまさら河了貂がどうやって、王宮の中にまで、信たちに随伴できたのか?ってコトを気にするはもう野暮です。
50人に分けられた精鋭たちが、秦兵たちに面会の場まで案内される途中で、信に追い付いた河了貂。
すっかり、今さら戻るに戻れないところにまで来てしまいました。
後に分かるコトではあるのですが、もともとの河了貂の一族が所属していた部族は今の楊端和たちに滅ぼされた部族だったわけで、当然、今の山の民にとってもその生き残りである彼女は、少し扱いづらい存在だったのでしょうか?
河了貂から見れば、同じ山民族同士であるにも関わらず、意外なほどに自分に無関心な彼らを見て、居場所はないと割り切って、結局死に場所が同じであるならとばかりに、信や政のもとにやってきてしまったという感じなのでしょう。
信でも知らねえぞ!とツッコむ信ですが、今思うとこの時点で、河了貂が刺されて、女の子だと分からせるための下準備だったのかなぁという印象を持ってしまいますね。
キングダム考察-決戦の火ぶた
50人に人数が絞られてから、すでに随分と歩き進んだ様子が分かります。
「これじゃ何もしないでケツと弟のところまでいけんじゃネエのか?」と呑気に笑っている主人公ですが、それだとバトル漫画になりませんよね。
バジオウが残念だがそうはならないと、信に語り掛けます。
曰く、この先に朱亀の門と言われる場所が王宮の半場までに存在するのですが、そこで全員の武装解除が秦兵たちによって命じられることが分かっています。
それ故に、ソコこそが決戦の開始場所というコトです。
さて、一方のケツ氏とその側近ですが、すでに朱亀の門の上で山の民の様子を見るために、待機し始めています。
当然のことながら、彼らも警戒心を緩めているワケではないので、衛兵たちにそれなりの装備を持たせて守備を固めています。
対面する秦国衛兵たちの前に、楊端和を先頭に山の民の一団が姿を現します。
この時点でカナリのプレッシャーを放つ秦国兵士たちによって、単純に戦士ではない河了貂が息もできないほどに苦しんでいます。
信としても彼女に気を遣うでも、そばから離れるなとしか言えません。
楊端和の一団を視認した秦兵隊長がここで武装解除の指示を発します。
まあ、当然…、それで言うことを聞く楊端和の一団ではありません。
秦兵たちも、「あれ?地平の言葉分かんないのかな?」とか思っているのかどうか分かりませんが、そうこうしているウチに、はやる山の民を抑えて政がこの戦の第一刃を飾ります。
― キングダム第28話 先陣 考察 以上 ―
次の考察⇒キングダム第29話 電光石火 考察
次回もキングダム王都奪還編の考察をすすめていきたいと思います。
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