( 桓騎:作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第750話)
偵察や斥候に長じ、ロビンさんに『俺たちすり抜け専門!』と言わしめた、那貴小隊。
普通に考えて桓騎と合流、、、無理やろ。
と、思われたこの状で、余裕で桓騎被包囲地点に到達。
十数騎程度の一団とはいえ、さて? 一体ここから何ができるのか??
もう、750話のラスト見る限り、このたった十数騎で、そのまんま、桓騎が居る、包囲の中央地点に突撃する気満々ですよね??
打算や計算なんて最早意味が無く、那貴とて命を惜しむ余地など殆どない。
いや、しかし??
もしかしたら、ここで逆に趙軍のいつもの真骨頂が発揮されるのかもしれません。
今週まで、かれこれ連載ペースで2ヶ月半ちかく、趙軍は李牧ピンチで、シリアスに油断なく戦闘していたので、もう集中力の限界がきている可能性があります。
むしろ、李牧はじめ、今ままでにないくらい、マトモに戦闘していたので、その反動で、ここからより大きな大ポカをやらかしてくれる期待も出てきているのではないでしょうか??
油断大好きな、いつもの趙軍と李牧さんに、戻ってくれるなどという事はないでしょうかね??
李牧『絶望しきれていない…、桓騎お前は??』
趙軍全員、桓騎に注目。
この間、一人で思索に更ける李牧さん。
( 李牧:作画引用元 原泰久先生 作 キングダム第519話)
??『… …様。… 李…様??』
カイネ『…李牧…様、…李牧様。 李牧様!! 聞いてますか!?』
バフージ『仕方がない、カイネッ、李牧様!!』
ボグッ!!(※バフージが鉄拳を喰らわせる。)
李牧『ファッ!?ど、どうしたんですかカイネ、バフージ!?』
カイネ『突然、外から敵が!!』
李牧『また嵌められたか!? 間違いなく大軍です!! 今すぐ全軍撤退しましょう!!』(※パニックを起こす李牧。)
バフージ『えッ!?あ、あの、落ち着いて下さい、 李牧様!!(泣)』
と、まあ…。
桓騎は助からんかもと、もう殆ど覚悟は決めているのですが…、
李牧さんの油断やミスする可能性とて大いにあることを考慮して、最後ワンチャン、桓騎が生き残る可能性含め予想を進めていきたいと思います。
キングダムネタバレ-外部警戒をしていない趙軍
那貴と桓騎に優位に働く状況があるとしたら…、
恐らく今現在、敵の総大将である桓騎を囲んでの状況で、趙軍のほとんどが、桓騎と李牧に視線が集中していて、桓騎包囲網の外部への警戒が薄くなっているという部分でしょうか??
もしかしたら、警戒どころか、全員、桓騎のいる内側しか見ていないとかも考えられます。
750話ラストでは、那貴が突撃を仕掛ける直前の様が描かれていますが、見る限りでは趙部隊が一団になっているのが分かるだけで、どの程度の兵員が外周に気を配っているのかかが読み取れません。
でなんで、桓騎が助かる方向で予想を進めるとしたら、この状況で、趙兵全員がアホみたいに、桓騎の顔見たさに内側を向いていて…、
外から味方以外の兵が来ることなど、思いもしないで、油断しきってくれていることを祈るしかありません…。
う~ん??
確かに、現実的に考えて、全員がそんな油断をするなんて、これは非常に難しい話だと考えられます。
しかし―、
とは言えですよ??
僕も“祈るしかない”とか書いていながら…。
ぶっちゃけ、その程度の油断、李牧さんと趙軍の皆さんなら、朝飯前ではないですかね?
そう考えると、これまでの李牧の油断グセをご存知の多くの読者様から…、
『オイオイ、そりゃ舐め過ぎだろう。李牧の油断芸はこんなもんじゃないハズだ。』とか…、
『李牧さんの油断は、我々の予想の斜め上を行きますから、ご安心ください…。』
などといった声も聞こえてきそうな気がします。
しかし―、
冗談っぽく書いてはいるんですが…。
キングダムとして真面目に予想を進めるとしても、やっぱり、毎回毎回、“李牧がどこで油断をしてくれるか?”という部分は、どうしてもハズすことのできない要因なのは確かです。
桓騎についての考察に没頭するあまり、那貴が突撃してきても、部下の報告に気付くまで時間差が生じる…。
これくらいの事は、普通にあり得るのではないでしょうか?
キングダムネタバレ-那貴の行動が空振りで終わるハズがない。
李牧がこのまま何も大ポカをやらかさない。
何の落ち度も発生させず、無事に桓騎との決着をつけるとも限らないという観点で前項について書きましたが…、
今度は味方の那貴側の視点に立ってみるとどうでしょう?
つい最近の、飛信隊VS上和龍軍の戦いでもそうでしたが…、
キングダム的には…、極めてごく少数の味方が背後を取るだけで、かなり強力な挟撃の形になって形勢が逆転するとか、マジで多いです。
朱海平原戦前半でも、700騎程度の王ホン軍が背後に回るだけで、バナージ軍が再起不能になる程の甚大なダメージを与えることに成功しています。(参照:537話~538話)
李牧軍本隊の数がどの程度なのか分かりませんが…、相当、数を減らしているハズの桓騎軍本隊の兵力含め、敵味方の兵力の正確な比較が、キングダム作中に於いて、今現在の時点で分からないようになっているのも事実です。
これも、毎度毎度の話ではあるのですが、ぶっちゃけ、敵味方で兵力何十万人が集まったとか、勝負の行方に全く関係ないのが、キングダムの特徴です。
でなんで、端的に書くと、那貴の捨て身の背後急襲が、李牧と趙軍全体の油断と相まって、カナリ高い効果を発生させるのではないでしょうか?
また、何よりも、那貴本人が非常に優秀なキャラクターなので、神(作者)様とて、単に消耗キャラクターとして、投入させるような無駄なことするか??と考えたら、流石にそんな訳ないよな…、とも考えてしまいます。
那貴本人は、作戦とかではなく、本心から桓騎の傍に行きたいだけかもしれませんが…、
結果的に、包囲の中心にいる桓騎とリン玉さんが、呼応する方になって、李牧軍が混乱する、あるいは脱出の機会に繋げるくらいの展開は、ワリと期待できるかもしれません。
キングダムネタバレーキャラ設定を活かされ切れなった桓騎。
王騎もヒョウ公も、堂々とした最後で生き様をみせてくれたものです。
味方の武将の死は辛いですが、読者も主人公も、毎回、そこを受け入れて、心を奮い立たせて物語を読み進めていくのが、キングダムの面白さであるのですが…、
何か正直な気持ちとしては…、先々週の予想でも書いた通り、桓騎は死なないか…、あるいは生死不明の顛末を迎え、戦の結果としては事実上、趙が秦に勝ったという体で終わるのではないか??という疑念が強く残ってしまいます。
勿論、これまで書いた事柄のみで、それが決定的な理由になる訳ではないのですが、この点、もう少し言語化していきたいと思います。
この点、端的に言えば、桓騎はキングダムという作品の中で、『戦の中で、武将としての立場で最後を迎えるに相応しい人物であるのか?』という部分です。
この項目は、かなり理屈を積み重ねているので、少々、お付き合い苦しいかもしれません。
武将としてのキャリア形成を失敗されられた残念さ
これまでの名だたる秦将で、逝去していった“天下の大将軍” 王騎や蒙驁、ヒョウ公将軍らを挙げることができると思います。
各々、違った戦い方や性格、生き様と死に様で見せてきてくれたわけですが、いずれの人物も“天下の大将軍”と云う存在として描ききられたと言っていいでしょう。
しかし―、
この点、桓騎はどうでしょう?
多くの読者にとって、非常に魅力的なキャラクターであり、有力な武将であるのは間違いないのですが…、
果たして、これまでのキングダム作中の扱いを鑑みると、桓騎は、“天下の大将軍”とまで言えるまで成長したキャラクターと言えますかね?
僕は違うと思います。
桓騎は別に“天下の大将軍”などではなく、“日陰者達の一大カリスマ”で終わってしまった人物といったほうが適切ではないでしょうか??
※序盤で風ハン将軍が、六大将軍というネームバリューだけで、必死こいて忠誠を尽くしてくれた状況も、今振り返ると、カナリ無理して戦わせてたように感じませんか??
何だろう??
確かに、偲央さんとの死別は、非常に辛い出来事で、同情に値するとは思うのですが…、
何か750話の召くんや衣央さんの話を読んだ後でも、『それだけが理由?』みたいな、拍子抜けした部分がどうしても残るんですよ。
正直…、
“人物としての背景や格付け”で言えば、魏火龍編に出て来た、紫伯(紫詠)とそんなに変わらんじゃないか?
ぶっちゃけ、大切な人間を失ってきたという話なら、キングダムの最初から、李信や羌瘣も似たような過去から、既に立ち直ってきた経歴のある人物も居るわけで…、
別にキングダム作中においての桓騎が、今でも深い闇を背負って生きているという話にすると、なんか扱い的に、“今更感”や“惜しい”気がするんですよ。
何故なら―、
桓騎とて、その後の雷土を始めとする、桓騎一家との日々があり、更にその後、比較的若い年齢で、蒙驁や王翦という人物の側で仕事をすることで、様々な階層の人物と出会う機会も得ていたわけですよね。
比べてどうこうって、訳ではないのですが…、
この時点で桓騎は、李信や羌瘣より、その後の人格形成の面で、非常に恵まれてもいませんかね?
自らを変える切っ掛けなんて、普通に何度も在ったハズなんですよ。
さらには合唱軍(合従軍)編で張り合った張唐将軍から、『秦国一の武将になれ!』と薫陶を授かったことも、その後の桓騎の武将としての在り方に、何も影響を与えられなかったのか??
特に、この辺りの部分が何も反映されていないのを、不可解かつ残念に感じます。
まぁ、あくまでもサブキャラなので、神(作者)様も桓騎にそこまで深堀することが出来なかったのも理解できるのですが…。
僕は、いまのキングダムの桓騎を見てて、残念だと思うのは、正にこの部分の事で…、
桓騎という存在は、出自がどうであれ、これまでの経歴を活かせたら、もっと“天下の大将軍”に相応しい人物として完成させてから、李牧と激しく戦わせることが出来たのではないか??
蒙驁と張唐との出会いをはじめ、これまでの下積みや経歴、伏線を、全く活かすことなく退場させられるような“惜しさ”が、どうしても拭い切れないんですよ。
では?
その桓騎の成長の話が、一体どのように、今回の桓騎の生き死にに繋がるのか?と言うのが問題でして…、
この点、端的に言えば、李牧が桓騎を討ったトコロで、別に『王騎や蒙驁、ヒョウ公将軍クラスの人物を討ったぞ!』と云った価値に繋がらないという部分が挙げられます。
“天下の大将軍”として描き切れなかったキャラクター。
六大将軍に就任しても、“立場が人を作る”という本来在るべき作用さえ、まるで働かなかった、不思議なキャラクターであるのが桓騎です。
非常に嫌な書き方なのですが…、
渋い見方すると、六大将軍と言えども、正直、李牧が桓騎を打ち取ったからと言って、ホントにそんな価値のある勝利なのか??
むしろ、今のままだと…、
『秦国にとっても扱いづらい厄介者を、用済みになった時点で始末してくれた…。』程度の実情にしかならないので…、
よくよく客観視してみると、桓騎本人の生き死にとか、本編ではあまり重要な問題ではない状況にあることが分かってきます。
生死不明で茶を濁すくらいしか、始末の仕様が無い。
それが神(作者)様にとっての、桓騎というキャラクターの顛末及び、実情なのではないかと、予想するに至った訳なんですよ。
形だけの六大将軍制度
で、桓騎が、武将として大成せずに未完のまま、退場を迫られるようになってしまった理由として、大きい要因が、桓騎本人以外の部分でも大きく存在します。
その最大戦犯が、総司令昌平君と大王衛星(嬴政)の二人です。
端的に言いましょう。
蒙驁亡きあと、桓騎は上司に恵まれませんでした。
まず、総司令昌平君と大王衛星(嬴政)の二人とも、口では六大将軍とか、戦争の自由とか言っていますが、まるで六大将軍制度の運用方法を理解できていません。
昌平君の師匠であった軍師胡傷は、自らが六大将軍で、しかも、当時の秦王照王自らさえ戦場に出ていていたことが分かっています。
恐らく、軍師胡傷自身と、大王さえも戦略大綱の中に組み込んでいたのが、当時の六大将軍制度が有効機能していた最大の理由だと考察できます。
この点、同じ六大将軍制度を口にしながら、自らは何も手を汚さない、昌平君と秦王衛星(嬴政)では、王翦や桓騎に対する説得力がまるで違って当然です。
しかも―、
さらに大きな問題は、このようにタダでさえ、信頼関係を築けていない、桓騎に対して、特に秦王衛星(嬴政)は、平陽戦で間違った評価を下して、六大将軍としての桓騎の格付けを保証もしなかったのが、完全にダメダメでした。
特に、平陽戦直後の論功行賞での、あの時の、秦王衛星(嬴政)は、桓騎と口喧嘩などしている場合ではありませんでした。
むしろ―、
秦王衛星(嬴政)『桓騎、よーやった!!楊端和と王翦が、何にもしとらん中で、よくぞ単独で扈輒軍24万を討取ってくれた。(※事実、この時の楊端和と王翦は無能どころか有害レベルで何もしなった。)
何でも10万首を討っただと?
敵の総大将(コチョさん)が何の責任も取らずに自害して、副将(虎白公)も勝手に一人で戦場を放棄して逃げたなら、そりゃ残った敵兵の生死は、お前の手に一任するしかあるまい。
どうせ李牧がお前の事を悪鬼だなどと喧伝するであろうが、気にするな。
敵将が責任放棄したのであれば、普通に戦闘で相手を死なせたのとなんら変わらん。
悪いのは、何も責任を取らず時に自害した扈輒と、本陣が落とされた時点で、撤退命令を出さずに、単身で逃げた副将(虎白公)達だ。
政治の戦いは俺に任せておけ、これからも頼んだぞ!!』
僕は、あの時の秦王衛星(嬴政)は、これくらいのレベルで桓騎を激励するべきだったと思うんですよ。
秦王衛星(嬴政)が、コレをしなかったから、桓騎はたった8万で24万を打ち破ったという経歴に、傷をつけられた挙句…、
“ただの戦闘が強いだけの狂人“として、レッテル貼りがなされ、王騎や蒙驁のように、“人物としての格”が与えられなかったワケです。
今更、何故、平陽戦について、語っているかというと、まさしく、この部分のことで…、
冷静に考えると、桓騎は、武将としてやるべきことをやっただけなのに…、
李信や秦王衛星(嬴政)らとの、周囲のキャラクターとの関係性で、強制的に小物にさせられてしまった悲しさが上げられるからです。
でなんで、神(作者)様??
別に、もう桓騎を、張唐将軍が望んだような、国家を代表するような大将軍として描く気持ちが無くて、最初から、『自分たちの居場所を守りたかった奴』として描くつもりなのであれば…、
もう、国とか戦とか全く関係のない世界で、そっとしておいてやるのが一番なんじゃないんですかね??
だから、生死不明のまま消えるのが一番なのではないかと。
今更、『中間の奴らが悪い』とか語らせても、何も物語から止揚する発見があるワケでもないので。
まとめ
ある意味、桓騎もまた、“何か凄そうな奴”と、作品の中で持ちあげられて、大将軍になる途中で、酷い梯子の外され方をされた登場人物だと思います。
生きても死んでも…、悪いく言えば、キングダムという作品の被害者の一人です。
李牧に全ての手柄を奪われたホーケンも、これには間違いなく、同情するでしょう。
もう、そっとしておいてあげるのが一番。
― キングダムネタバレそれ最新751話 以上 ―
次回もこの先の展開について、キングダムネタバレ予想をすすめていきたいと思います。
皆さんの予想やコメントもいただけると嬉しいです。どうぞお気軽に。